目次
赤ちゃんはどうやって「お座り」するようになるの?
ここでは、「お座り」とはどういう状態のことなのか、どんな発達段階を経てお座りできるようになるのかを説明します。
お座りとはどういう状態?
「お座り」とは、赤ちゃんを座らせたときに、支えなしで座っている状態を自力で維持できることをいいます。 最初の頃は、前に手をついてお座りの姿勢をとるようになり、徐々に手をつかずに座れるようになっていきます。
どんな過程を経てお座りするの?
赤ちゃんは月齢が上がるにつれ、身体機能が発達し、徐々にできることが増えていきます。お座りも、その体の発達のひとつです。一般的には、次のような段階を経て歩けるようになります。
首すわり
↓
寝返りをうつ
↓
お座り
↓
はいはい
↓
つかまり立ち
↓
ひとり歩き
ただし、赤ちゃんの発達には個人差があるため、できるようになることが前後したり、できるようになる時期が遅かったり、早かったりする場合もあります。
赤ちゃんのお座りはいつごろから?
気になる赤ちゃんのお座りの時期を解説します。ただし、個人差があるので、あくまでも目安としてください。
一般的には6~7ヶ月頃から
赤ちゃんがお座りできるようになるのは、生後6~7ヶ月が一般的です。 最初の頃のお座りの状態は、手を前についてお座りの姿勢を数秒間とるようになります。
この時期になると赤ちゃんは、頭や手足をたくさん動かし、動きが活発になります。そのため、自分の手で足をつかんだり、物を手のひら全体でつかんだりするようになります。このように、自由に手が使えていることが、お座りができるようになる前兆といえます。
9~10ヶ月にはひとりでお座りできる
9~10ヶ月になると、手を前につくことなく、ひとりでお座りする状態が長く続くようになります。厚生労働省の乳幼児身体発育調査によれば、生後9~10ヶ月未満になると90%以上の赤ちゃんのお座りが完成するというデータがあります。
ただし、体の発達は個人差があります。この目安の時期にできなくても、あまり心配する必要はありません。赤ちゃんの成長を見守りましょう。
椅子にお座りさせるのはいつから?
お座りができたら、「ベビーチェアに座らせたい」という気持ちになりますね。ベビーチェアに座らせるのは、一般的にお座りができるようになってから。よって、多くのメーカーでは7ヶ月頃からを使用対象にしています。
ベビーチェアを使うときは、必ず対象月齢を確認して使うようにしてください。また、完全にお座りできるようになってからのほうが安心です。
お風呂でお座りさせるのはいつから?
お風呂でお座りさせるのも、お座りが完成してからのほうがよいでしょう。手を前につくことなく、ひとりでお座りする状態が1分以上できるようになれば安心です。お座りできるようになると、体も洗いやすくなりますよ。
お風呂でお座りさせる方法には、バスマットの上に直接座らせたり、お風呂用のベビーチェアを使うのがおすすめ。ただし、赤ちゃんが転んだりしないよう、目を離さないようにしましょう。
Q.赤ちゃんがお座りをしはじめたのはいつごろですか?
HugKum編集部では、0~2歳のお子さんがいるママやパパ120人を対象に、赤ちゃんがお座りをしはじめた時期についてアンケートで聞いてみました。早い子では5ヶ月以前の回答があるものの、一番多かったのは生後6~7ヶ月ごろの回答。8~9ヶ月でお座りをはじめた子は全体の1/4(25%)の回答でした。
赤ちゃんのお座りの前兆やお座りしはじめたときのママパパの体験談もご紹介します。
ママパパの体験談
「家でお座りの練習をさせていなかったため、6・7カ月検診で見ていただいた時にお座りできているのがわかった」(30代・東京都・子ども1人)
「カフェに行って、お座り練習用の椅子があったので、座らせてみたらしっかり座った。そのあと、イスなしでそおっと置くと座れてびっくりした」(30代・東京都・子ども1人)
「首の座りも早めだったので、5ヶ月くらいになった頃に膝に座らせるようにしました。それを繰り返しているとそのうちに私が離れても1人で座っていられるようになりました」(40代・静岡県・子ども2人)
「周りを毛布やクッションで囲い、安心して何処にでも転べるようにしてあげた状態でお座り練習してました。目の前に風船を出したり引っ込めたりして、それを捕まえようと夢中になって座ってましたね。そしてコロンとなっても楽しそうでした」(30代・北海道・子ども1人)
お座りしない・できない赤ちゃんはおかしいの?
目安の頃を過ぎても、お座りしない、お座りできない赤ちゃんもいるかもしれません。それはおかしいことなのでしょうか? 解説していきましょう。
8ヶ月の赤ちゃんがお座りしないのは遅い?
月齢が8ヶ月を過ぎたにもかかわらず、お座りする兆候が見えない…。そんなときには、次のようなことが影響して、お座りができるのが少し遅れているのかもしれません。
・首すわりの完成時期が遅かった
・体の筋肉がやわらかい
・予定日より早く生まれた場合
・生まれたときの体重が小さい場合
ただし、これらのようなことがなく、お座りが遅いとしても、ほかに気になる症状がなければ問題ありません。もう少し様子を見ましょう。
後ろに倒れたり回転するのはおかしい?
お座りをしはじめた頃はとくに、後ろや横に倒れてしまったり、ころんと回転したりすることがあります。こういったことは、赤ちゃんは頭が重いためよくあることなので、心配する必要はありません。
ですが、赤ちゃんが後ろに倒れたり回転したときに、頭などを打ち付けないよう注意する必要があります。たとえば、家の中にある家具の角や硬い床、尖ったものが赤ちゃんのまわりにない状態にしたり、布団やクッションなどを赤ちゃんの後ろ側に置くなど工夫をして、安全を確保しましょう。
もし、倒れて頭を打ってしまったら、赤ちゃんを抱っこして不安を取り除いてあげてください。
お座りしない・できない赤ちゃんに練習は必要?
早くお座りさせたいからといって、無理に練習する必要はありません。お座りは、自然とできるようになるからです。というのも、赤ちゃんはお座りするまでに、手足や体を動かしたりしながら自然とバランスをとる練習をしています。その積み重ねによってお座りできるようになるのです。
練習はとくに必要ありませんが、バランスを取るサポートをしてあげるのはおすすめです。やり方は、ママ・パパの股の間に赤ちゃんを同じ向きに座らせ、ママ・パパの太ももで赤ちゃんの体を軽く挟み、支えるようにします。そうすると、お座りの姿勢を保つことができ、また後ろや左右に倒れそうになっても、ママ・パパの体で受け止めることができます。
このとき注意したいのは、長時間行わないこと。これは赤ちゃんの腰に負担がかかるためです。そして、嫌がる赤ちゃんに無理やりさせることはやめましょう。
お座りできないことで考えられる障害は?
お座りできないことで考えられる病気や障害があります。
たとえば、全体の発達の遅れです。発達の遅れは、顔の表情に変化が少ない、あまり動かない、視線が合わないなどの症状があります。また、脳性麻痺や筋肉の病気という可能性も。その場合は病院で検査を行い、どのような問題があるのかを探ります。
もし、お座りができない、遅いなどの不安や心配があれば、かかりつけの小児科医に相談してみてください。
記事監修
看護師・助産師の免許取得後、大学病院、市民病院、個人病院等に勤務。様々な診療科を経験し、看護師教育や思春期教育にも関わる。青年海外協力隊として海外に赴任後、国際保健を学ぶために兵庫県立大学看護学研究科修士課程に進学・修了。現在はシンガポールの産婦人科に勤務、日本人の妊産婦をサポートをしている。また、助産師25年以上の経験を活かし、オンラインサービス「エミリオット助産院」を開設、様々な相談を受け付けている。
編集部おすすめ!赤ちゃんのお座りをサポートする椅子・クッション
「お座りができるようになったけれど、まだまだ心配…」というママやパパにおすすめの、赤ちゃんのお座りをサポートするベビーチェアやベビーソファ、クッションをご紹介します。
「バンボ(Bumbo)ベビーソファ」
赤ちゃんの定番チェアがこの「バンボ」です。 一番のこだわりは、“バンボカーブ”。このカーブが赤ちゃんの体に沿って背中やおしりを包み込み、はじめてのおすわりをサポートします。また、さっと拭くだけでキレイになる素材でできているのもポイントです。
「リッチェル ふかふかベビーソファ」
赤ちゃんの体にやさしく、お部屋になじむエアータイプのソファです。低重心で座り心地バツグン。おしりがすっぽり収まってCカーブの姿勢で座ることができます。ソフトなスエード調で心地いい肌触りです。エアポンプが内蔵されているから、空気入れも楽にできます。
「ベビーチェア 食事椅子」
かわいらしい動物のベビーチェア。揺らしても倒れにくく安定感があり、赤ちゃんの背中をサポートします。脚部が高くデザインされているため、足の空間が広く取られていて動きやすいのもポイント。クッションは取り外すことができるので、清潔に使えます。
「お座り練習 ベビーソファー」
360度やさしく包みこんで赤ちゃんのお座りをサポートしてくれるベビーソファーです。背中に高いクッションがあって、赤ちゃんの姿勢を支えてくれます。揺らしても倒れにくく、安定感があり、高品質コットンとポリエステルが採用されているのでとても柔らかいのが特徴です。
編集部おすすめ!お座りできるようになった赤ちゃん向けのおもちゃ
お座りができるようになった赤ちゃんは、視野が広がり、さまざまなものに興味を示します。その好奇心をサポートできるようなおもちゃをピックアップしました。
「フィッシャープライス シグニチャーシリーズ おでかけ布えほん」
楽しい指遊びがいっぱいの布絵本です。白、黒、赤のコントラストのある色で、目で追いやすく視力の発達にもつながります。ゆかいな音やお顔が映るミラーや歯がための他、リングがついているのでマザーバッグやベビーカーへ取り付けられ、おでかけにもピッタリ。
「ビー・スパイラルトイ」
お座りができるようになった次は、はいはいに挑戦! そのはいはいをアシストするおもちゃが、この「ビー・スパイラルトイ」です。動くものを目で追ったり、光や音楽で楽しめる「デモモード」、円に動くビー(蜂)に手を伸ばしてはいはいをお手伝いする「サークルモード」、予想できない動きにつけらて夢中で追いかける「ランダムモード」など3つのモードを搭載。音、動きを追ううちに、はいはいができるようになっちゃうかも!?
赤ちゃんのお座りは安全に気を配って!
赤ちゃんがちょこんと座っている姿はとても愛らしいものです。そんな姿を見られるようになるのは、一般的に6〜7ヶ月頃。最初のうちは転がってしまうこともあるかもしれません。頭をぶつけないように、お座りのサポートグッズやクッションフロアなどを活用して、安全に気を配ってくださいね。
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文・構成/HugKum編集部