豆苗は育てながら保存で家計も嬉しい!水耕栽培を楽しみながらスプラウトをたっぷり摂取♪ 冷蔵・冷凍保存のコツも伝授します

豆苗は、エンドウ豆の新芽。一般的にはスプラウトと呼ばれている発芽植物です。種子の状態よりも栄養素が多く、「天然のサプリメント」と称されるほど。特に、豆苗は他のスプラウトと比べてβーカロテンの含有量が断トツの緑黄色野菜です。ビタミンEは小松菜の1.8倍。食物繊維は、じゃがいもの1.7倍もあるといわれ、不足しがちな葉酸なども含むスグレモノ! 値段も手ごろなので、常備しておくと便利な野菜のひとつです。

豆苗は自宅で、「水耕栽培」できるのか?

ズバリ、豆苗の水耕栽培はできます!
「水耕栽培」とは、読んで字のごとく、水を使って作物を栽培することをいいます。水を使うわけなので、いわゆる観葉植物と同じ?(厳密には違うけど…)だったら、ほかの観葉植物と一緒に愛でながら育ててみたら楽しくなりそうです。
使う時は、キッチンバサミなどで欲しい分だけチョキチョキ♪ 料理の彩りにも一役かってくれます。

豆苗の栽培保存に挑戦!

みなさんは、豆苗を育てながら繰り返し収穫しますか? 筆者は、よく試しますが失敗も。次の朝、豆苗をみたら大爆発! まるでアイビーのような、つる性の植物になっていたことがありました(笑)。

実際の衝撃シーン!

株を小分けにする

ある日、豆苗をじーっと観察してみたんです。売っている豆苗って割と横幅が長いですよね。半分使って、半分残ることも多くないですか? この横幅を短くしたら、使いやすく保存もしやすいのではないかと思ったわけです。そこで、試しに真ん中から切ってみることにしました。

豆苗を包丁で半分にカット!

 

最初、もじゃもじゃの根っこが切りにくい? と思ったら以外にザクっと簡単に切れます! ただ、半分にしたからといって、起立性は乏しいまま。水につけておくだけでは保存が難しそう…。そこで、閃いたのが、ペットボトルの再利用です。

 使い終わったペットボトルを活用

豆苗1袋に対して、空のペットボトルを2本用意します。次に豆苗の葉先が出るくらいの高さに合わせて、ペットボトルをカッターナイフでぐるりとカットしていきましょう(下の写真、参照)。

切ったペットボトルはこんな感じ♪

 

前出の通り、豆苗の株を半分に切り分けると、ちょうどペットボトル1本に半量が入るジャストサイズです!

カットしたペットボトルに、水を注ぎ豆苗を半量ずつ入れた様子

水は毎日とり替えて、風通しの良い場所で保存

豆苗は驚くほど成長が早く、すぐに水を吸収します。たっぷりの水を毎日、とり替えてあげることも重要。特に夏場は、半日で水が濁る場合も。ドロドロになった水で育った豆苗…。食べたくないですよね。「少し濁ってきたかな?」と、気がついたら水を替えてあげましょう。あとは、風通しのよい場所に置くと長くもちます。

豆苗の保存期間

毎日、きれいな水にとり替えながら1週間~10日程度は保存できます。夏場は水のにごりに注意しながら、なるべく早めに使い切るようにしましょう。長く楽しむコツは、根元の方からざっくりと切り落として使うのではなく、伸びてきた葉部分のみ切りながら使うといいです。

豆苗は、冷凍保存もできる!

豆苗は、生のまま冷凍保存も可能です。根元を切り落として食べやすい長さにカットしたら、冷凍用保存袋に入れて冷凍庫へ。使う時は、凍ったまま加熱調理しましょう。冷凍庫での冷凍保存は、約1か月程度です。

根元を切り落とす

 

適当な長さにカットして冷凍用保存袋に入れる

豆苗の冷蔵庫保存は、下茹でする

冷蔵庫での保存は、ひと手間加えておくと便利です。よく、「豆苗のもさもさとした食感が好きじゃない」という方がいますが、下茹でするとしんなりするため食べやすくなります。独特な青臭さも和らぐのでおすすめです。

下茹でしてから冷蔵保存する方法

食べやすい長さに切った豆苗を約1分程度、湯で茹でてから粗熱をとります。次にタッパーウェアなどにキッチンペーパーを敷き、その上に水気を切った豆苗を入れます。冷蔵庫で2~3日程度、保存できます。

下茹でした豆苗は、水が出やすいためキッチンペーパーを下に敷くとよい

かいわれ大根など、ほかのスプラウトでも大丈夫!?

スプラウト系は、豆苗と同じように育てながら保存することが可能です。たとえばかいわれ大根は、観葉植物としてもキュート! よく見ると、かいわれ大根の葉ってハート型なんです。気づいた時は、食べるのがもったいなくなったほど。

かいわれ大根の長さに合わせて、ペットボトルをカット!

 

ハート型の葉に萌えます(笑)

豆苗のおすすめレシピ

豆苗は緑黄色野菜なので、水溶性と脂溶性の栄養素がバランスよく含まれています。生食でも加熱しても美味しく食べられるのもうれしい特徴ですが、豆苗に多く含まれるβカロテンは、脂溶性です。油と一緒に採ると吸収率がさらに高まるので、ぜひ!

豆苗を使ったレシピの一例です。

 豆苗と豚肉のオイスターソース炒め

豆苗と豚肉は相性の良い食材です。豚肉に含まれるビタミンB1と合わせれば、疲労回復効果も期待できそうです。油で炒めれば、脂溶性の栄養素も余さずいただけます。

豆苗は軽く火を通す程度に炒めてシャキシャキ食感を楽しんで!

肉や魚料理の彩りに

豆苗を育てていれば、料理のアクセントにも大活躍です。写真のアクアパッツァは、豆苗をキッチンばさみで切り、仕上がりにバサッと載せただけ!

料理がまだ熱いうちに豆苗をのせると、しんなりして食べやすくなります。

豆苗と新ジャガのサラダ

下茹でして冷蔵保存しておいた豆苗さえあれば、ちょっとした副菜もラクラク。たとえば、じゃがいもを電子レンジで加熱して下茹でした豆苗とラディッシュ(あれば)をマヨネーズで合わせればオッケー! もちろん、豆苗は生でも◎。

下茹でしてあるので、青臭さが抜けてマヨネーズとも相性抜群です。

 

他にも、冷凍した豆苗は、みそ汁やスープなどに凍ったまま入れれば、美味しく食べられます。お財布にやさしい豆苗を上手に保存しながら、もっと食卓を楽しみましょう♪

 

撮影・文/川越光笑(たべごとライター・発酵食スペシャリスト)

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