お年玉の正しい入れ方は? 名前の書き方やお札の折り方を解説

 

「お年玉」は、子どもにとってお正月の楽しみの一つです。渡すにはあらかじめ準備をしておく必要がありますが、正しいマナーを知らない人もいるのではないでしょうか?お年玉を渡す際の名前の書き方やお札の折り方、金額相場を紹介します。

お年玉に使う袋とお札

お年玉を渡すためには、「入れる袋」と「お札」が必要です。では、どのような袋とお札を用意すればよいのでしょうか?

ポチ袋に入れるのが一般的

お年玉は、「ポチ袋」に入れて渡すのが一般的です。年末近くになると、スーパーやコンビニなどでもたくさんのポチ袋が販売されます。絵柄や形・大きさもいろいろあるため、渡す相手に合わせて選びましょう。

予定外の人に渡すことになったり、急な来客があったりすることも考えられるため、多めに用意しておくのがおすすめです。外出時に急に必要となる可能性もあるため、いくつかバッグの中に入れておくとよいでしょう。

また、ポチ袋は市販のものを購入する以外に、折り紙や千代紙などで自作も可能です。ハート型や鶴の形などに折ることもできるため、ほかの人とは違ったポチ袋を使いたい人は試してみましょう。

新札を使用する

お年玉は新年の慶事に渡すものですから「新札」を使用するのがマナーです。新札にすることで、相手に「前もってしっかり準備をしておいた」という気持ちが伝わります。

年末が近づいたら、あらかじめ渡す予定の額と予備の分として、新札を多めに用意しておきましょう。急に渡す場合でも、それほど高額を渡すことは少ないと考えられるため、1000円札を多めに準備しておくのがおすすめです。

普通に生活していると、なかなか手元に新札はありません。銀行の窓口か、両替用のATMを利用して用意しましょう。年末年始は銀行の営業時間が異なったり、窓口やATMが混み合ったりするため、早めに準備しておくと安心です。

ポチ袋への入れ方とマナー

ポチ袋にお金を入れるときには、どのように入れればよいのでしょうか? ポチ袋へのお金の入れ方を紹介します。

相手の名前・自分の名前を書く

ポチ袋には、渡す相手と自分の名前を書きます。「相手の名前はポチ袋の表の左上」に、「自分の名前は裏の左下」に書きましょう。名前を書く欄が用意されているポチ袋の場合はそれに従います。

相手の名前は「〇〇ちゃん」や「△△君」など、年齢に合わせた書き方にしましょう。幼い子どもに渡すなら、すべてひらがなで書けば大丈夫です。

デザインによって表に相手の名前を書くスペースがない場合は、相手の名前を書かなくても問題はありません。ただし、書くスペースがないからといって、相手の名前を袋の裏側に書くのは避けましょう。

相手の名前を書けないときには、渡し間違いがないよう自分で誰宛てか分かるようにしておくことが大切です。

お札は三つ折りにする

基本的には、表を内側にして三つ折りにするのがマナーです。お札は「人物の顔が書いてある面が表」です。その面が内側になるようにしましょう。折る順番は、お札の左側を先に折り曲げて、その後右側を折ります。

数字の「4」は縁起が悪いとされているため、四つ折りにしてはいけません。

ポチ袋の横幅が広い場合には、二つ折りでも大丈夫です。三つ折りのときと同じように、表が内側に来るように折りましょう。

お札・硬貨を入れるときは向きに注意

お札をポチ袋に入れるときには、上下が逆にならないよう注意しましょう。そして、三つ折りになっているお札を開いたときの表が、ポチ袋の表側になるように入れます。

お札を折らずに入れられるサイズの袋に入れる場合は、袋の表側にお札の表が来るようにし、「人物の顔が袋の上側」に来るようにしましょう。

硬貨を入れるときにも、硬貨の表が封筒の表側になるようにします。硬貨は、「大きく数字が書かれている面は裏・絵柄が書かれている面が表」です。間違えないように気を付けましょう。

なお、5円玉のみ「五円」の文字が書かれた方が表面になります。

お年玉の金額相場

お年玉を用意する際、年齢によっていくら入れればよいのかは迷うところでしょう。少なすぎても多すぎても失礼になる可能性があるため、相場を知っておくと安心です。

未就学児は1000円程度

未就学児へのお年玉は1000円程度が相場です。3歳ごろになるとほかの人との会話もできるため、子どもに直接「お年玉だよ」と伝えて渡してもよいでしょう。

ただし、子どもがお年玉をよく分かっていないケースや、なくしてしまうこともあるため、子どもだけのときではなく、親の見ている前で渡すのがおすすめです。

生まれたばかりの赤ちゃんや2歳ごろまでの子どもには渡さない場合もあります。親族など、親との関係性が非常に近い場合には、未就学児と同様に1000円程度を渡すとよいでしょう。

小学生は1000円から3000円程度

小学生は1000~3000円程度が相場です。低学年なら1000~3000円の間、高学年は3000円と考えておくとよいでしょう。

あらかじめ、学年によって差をつけるように決めておくと、毎年悩むことがありません。成長するに従ってもらえる金額が大きくなるため、子どもも喜びます。また、兄弟がいるなら1000円ずつでも差をつけるのがおすすめです。

中学生・高校生は5000円から1万円程度

中学生は5000円程度、高校生は5000~1万円程度が相場です。小学生の間は3000円が相場のため、中学生になったら5000円にすることで少し差をつけられます。

高校生はキリのよい金額として1万円にするケースもありますが、7000円・8000円などでもよいでしょう。

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よくあるお年玉の疑問

お年玉は縁起物のため、マナー違反は避けたいものです。マナー違反をしないために解決しておきたい疑問点を紹介します。

複数枚入れる場合の折り方は?

お年玉は1000円札を3枚など、複数枚入れる場合があります。このときは3枚別々に折るのではなく、「重ねてまとめて折る」のが正しいマナーです。

向きがバラバラになったり、ずれたりしないよう、きちんとそろえた上で丁寧に折りましょう。

避けた方がよい金額はある?

お年玉の額を決めるとき、避けた方がよい金額があります。日本では、4は「死」を連想させるとして忌み数とされているため、4000円など4の付く金額は避けましょう。

また、「苦」を連想させる9もお祝い事の際にはあまりよい数字とはいえません。9000円などにするのであれば、キリのよい1万円にするのが無難です。

相場を考えた上で、縁起がよくない数字を避けて金額を決めましょう。

渡してはいけない相手はいる?

お年玉は、目上の人から目下の人に渡すものです。そのため、目上にあたる上司や先輩のお子さんなどにお年玉として現金を渡すのは控えましょう。

上司や先輩から自分の子どもにお年玉をいただくケースもあります。相手との関係性によっては、もらいっぱなしは心苦しいと思うこともあるかもしれません。そのときには、現金ではなくおもちゃや絵本などの物や、図書カードや商品券などの金券をお返しするのがおすすめです。

また、子どもから親に渡すのもマナー違反とされています。両親が年配になったときには、お正月にお小遣いを渡したいと考える人も多いですが、その場合はお年玉ではなく「お年賀」という名目で渡しましょう。

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失礼がないようにマナーを守って渡そう

お年玉をもらったり、渡したりした経験はあっても、詳しいマナーについて知らない人は意外に多いものです。縁起物であるお年玉のマナーをしっかり覚えておくことで、新年の始まりを気持ちよく迎えられます。せっかくお年玉を渡すのに失礼がないよう、マナーを忘れないようにしましょう。

構成・文/HugKum編集部

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