【医師監修】産後のむくみはなぜ起こる?原因や対策、先輩ママの試した方法も!

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女性にとって、最も大きなライフイベントである「出産」。妊娠・出産前後は、女性の身体に内外ともに大きな変化をもたらします。中でも、多くのママの悩みのタネとなっているのが「産後のむくみ」です。今回は、産後のむくみについて、ママの体験談と産後むくみの原因や解消法を紹介していきます。

産後のむくみはどうだった?【ママの体験談】

Hugkumではママを対象に、産後のむくみについてアンケートで聞いてみました。むくみを感じた部位から、期間、解消法まで。皆さんそれぞれに、いろんなケースがあるようです。先輩ママたちの体験談や工夫を参考にしてみてください。

Q.産後にむくみを感じた部分はどこでしたか?(複数回答可)

 

産後のむくみを感じた部位に、「足」と回答したママが多数。「象の足のようにパンパンに…」「足の下にクッションを入れていないと…」「足の甲までパンパン…」と、足について言及したママが多くいました。続いて、「手(指)」「顔」と、むくみを感じたようです。「指輪が入らなくなった…」という、ママたちの悲しいコメントもありました。

【ママの体験談】

「産後4日目頃まで象の足のようにパンパンに浮腫んだ。 着圧ソックスを履いたが、しめつけが痛くなったので数時間でやめた。」(30代・東京都・子ども1人)
「産後2日くらいがむくみのピークでした。産院で過ごしている間だったため、ベッドで横になるときに足の下にクッションを入れるなどしていました。」(30代・静岡県・子ども3人)
「全体的にむくんで顔はパンパン足はゾウさんみたいに太くなった。看護師さんに水分をいっぱい取った方がいいと言われ水分を取るようにした。」(30代・北海道・子ども1人)
「足も手も顔もパンパンに腫れた。手の指が太くなった。」 (30代・愛媛県・子ども1人)
「手足のむくみがひどく、指輪をする事ができなくなった。」(40代・大阪府・子ども3人)

産後のむくみはなぜ?むくみの原因

それでは、なぜ産後にむくみが生じるのでしょう?むくみの原因について説明します。

女性ホルモンの減少

出産から産後にかけて、女性ホルモンであるエストロゲンとプロゲステロンが著しく減少します。エストロゲンの水分貯蓄など、急な体液調節に関与するホルモンバランスの急激な変化によって、むくみが生じやすくなります。症状が激しい人の中には、女性ホルモンの減少による反応で一時的に更年期のような状態を感じることもあります。

体内の血液・水分量の減少

妊娠中は赤ちゃんに栄養や酸素を送るために、体内を循環する血液量が約1.5倍増えます。出産時に急激に羊水や出血とともに体外へ排出されるため、体内の水分不足から、体が水分を溜め込むように働きます。個人差はありますが、溜め込まれた水分がむくみとなり、冷えを生じやすくなり、代謝が低下して、痩せにくい体質になります。また母乳育児の場合、体内からより水分が失われるので、水分を体内に溜め込もうとする働きから、むくみやすくなります。

骨盤内のリンパ損傷

出産時に産道を赤ちゃんの頭が通過していくときに、骨盤内に多く集まるリンパ節(とくに鼠径リンパ節)を圧迫しながら降りてくるため、リンパの流れが滞り、出産前にむくみがなくても、足がむくんでしまう事があります。特に、分娩時間が長引いてリンパ節の圧迫が続いた時や、急速遂娩といって短時間で出産に至る場合に、赤ちゃんの中で一番大きい頭による骨盤内の圧迫がむくみを引き起こします。双子の出産時もより負荷がかかりやすく、産後のママの足のむくみは強くなります。

出産・育児疲労

妊娠・産後に限らず、疲労が重なるとむくみを感じます。同じように、出産という大きなライフイベントを経験し、さらに育児による運動不足・睡眠不足・疲労や長時間の授乳による座位などもむくみに影響します。

産後1か月は特に、骨盤がしっかりと閉じるまで家事などによる無理な姿勢や、足への負担はさけるため、それによる運動不足も足のむくみへと繋がりやすくなります。

むくみが出るのはいつから?いつまで続く?

むくみが出る時期はいつから?そして、いつまで続くのでしょうか。

むくみについてはかなり個人差もありますが、出産直後からむくみを感じます。体内水分バランスの急激な変化や出血により、ピークは、産後2日目程度で、その後、時間の経過と共に通常のライフスタイルに戻る中で解消されていきます。

産後のむくみ対策・解消法

多くの産後ママが悩む「むくみ」。どのように対策して解消すればよいのでしょうか。アンケートに上がったママの回答とともにご紹介します。

休息をとる

産後、赤ちゃんのお世話に忙しくなります。オムツ交換、数時間おきの授乳、寝かしつけ…と幸せと同時に、想像を超える多忙な毎日が始まります。

産後の身体はますます疲れて、睡眠不足も溜まるばかり。そんな時、少しでも休息を意識しましょう。横になるだけでもだいぶ違います。枕やクッションを足の下に入れて足を高くするだけでも、むくみが解消されて楽になりますよ。

適度な運動・マッサージ

頻繁な授乳や外出が少ないことで、産後はどうしても同じ姿勢でいることが多くなります。血流をよくすることは、むくみの解消に繋がります。同じ姿勢を続けずに、こまめに身体を動かすことを意識してみましょう。

背伸びをしたり、足首、膝、ももなど、関節の曲げ伸ばしを行うだけでも違います。産褥体操やベッドに寝た状態でつま先を大きく回すなど、負担の少ないストレッチで血流やリンパの流れをよくできます。

アンケート回答の中には、足湯で足を温めたり優しくマッサージをしていたという先輩ママたちもいます。

「あっためたり、マッサージしたりしました。」(30代・三重県・子ども2人)
「足を動かしたり歩いたりしてました」(30代・兵庫県・子ども1人)

化学塩(ナトリウム)による塩分の摂りすぎに注意

精製した塩には細胞からの水分の脱水作用が強く、塩分としてのナトリウムを摂りすぎることで、むくみに繋がります。天然の塩はカリウムやマグネシウムといった細胞の脱水作用を防ぐ成分が含まれているため積極的にとり、化学塩に含まれる塩分(ナトリウム)を控えめに、余分な塩分を排出する働きのある「カリウム」を食事から摂取するのもいいでしょう。

赤ちゃんのお世話で自分は後回しになりがちですが、カリウムを多く含むキウイやほうれん草、ブロッコリーなどもこまめに活用して、バランスの良い食事を心がけましょう。

着圧ソックスを履く

むくみがある場合は、着圧ソックスを履いても構いません。ただし、きつすぎずゆるすぎない、ちょうど良いサイズを選ぶようにしましょう。商品に記載の着用時間の目安を確認して使用してください。

アンケート回答でも人気だったのは、「メディキュット MediQttO」。多くのママが、メディキュットにより、むくみの悩みから解放されたようです。

「メディキュットをはいた」(30代・神奈川県・子ども3人)

着圧ソックスについて、しびれや足が冷たく感じるときは血流が悪くなっている可能性があるため、すぐに着用を中止しましょう。

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体にあったむくみ対策を見つけよう

産後は、ママの身体の中でホルモン量や血量・水分量の変化、疲労蓄積と大きな変化が生じています。産後にむくみが出るのはよくあることで、多くの先輩ママたちが経験しています。

産後のむくみは一過性の症状のようですが、不快感は軽減したり解消することができるようです。先生が教えてくれた解消法を試して、みなさんの身体に合った産後のむくみ対策を見つけてみてくださいね。

記事監修

AYAウィメンズクリニック(https://aya-womens-clinic.com
産婦人科専門医 日本産婦人科学会所属
著書:愛と生命力を育む「さずかり体操」
佐々木 綾 院長
京都・大阪の市中病院にて、分娩・手術、救急治療を多数経験。一児の母。
2016年にAYAウィメンズクリニックを開院。
妊娠中・出産前後、手術前後の東洋医学的心身のケアや波動療法を西洋医学の診療にとり入れ始める。
早期からオンライン診療を取り入れ、隣接する歯科医院と連携し、全身トータルケアを提供している。
1人1人心身の調和のとれたハッピーバランスをモットーに、日頃頑張りすぎている女性達の駆け込み寺の様なクリニックとして、全国だけでなく、海外からの受診も継続的に増えている。

 

文・構成/HugKum編集部

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