へその緒の消毒はいつまで?
へその緒は乾燥すると取れますが、取れるまでの間はおへそを消毒するなどのケアが必要になります。では、へその緒の消毒はいつまで行えばよいのでしょうか。
へその緒が取れるのはいつごろ?
へその緒が取れる期間には個人差がありますが、生後1~2週間経つと取れることが多いようです。
取れた直後はおへそがじゅくじゅくする場合もあるので、へその緒が取れたあとも、おへそが乾くまでは消毒をする必要があります。いつまで続けたらいいのかわからない場合は、1ヶ月健診の時に医師に相談してみましょう。
へその緒の消毒の仕方
へその緒の消毒はどのように行えばよいのでしょうか。必要なアイテム、消毒を行うタイミングについて説明します。
必要なアイテム
へその緒の消毒は、以下のものを用意して行います。
・消毒用エタノール
・乾燥させる粉
・綿棒
出産した病院で、へその緒のケア方法と必要なものが入っている「おへそセット」をもらえることも多いので、まずはそれを使って行いましょう。へその緒のケアを行っている間に、消毒用エタノールや綿棒などがなくなってしまった場合は、市販のものを使用して問題ないでしょう。
消毒のタイミング
へその緒の消毒のタイミングは、基本的に1日1回の沐浴のあとがよいでしょう。へその緒のケアは、正しく行えば痛みはないので、怖がらずにしっかりと行いましょう。
時期別・へその緒の消毒方法
へその緒の消毒はどのように行えばよいでしょうか。へその緒がついているとき・取れかけているとき・取れたあとなど、時期別のへその緒の消毒方法を紹介します。
へその緒がついているとき
へその緒が取れずにまだついているときは、へその緒をやさしく持ち上げたりへその緒の根本の皮膚を指で広げたりして、消毒液を含ませた綿棒をへその緒の根元まで入れて消毒します。おへその表面だけでなく、おへその根元の部分を綿棒でくるりと一周するように行いましょう。
へその緒が取れかけのとき
へその緒が取れかけているときに、へその緒の根元から茶色の液が出たり、血がにじんだりする場合もありますが、消毒は適切に行いましょう。おへそからの細菌感染を予防するためにも、しっかりと丁寧に消毒をしてあげてくださいね。
へその緒が取れたあと
へその緒が取れたあとも、おへそが乾燥するまではケアが必要です。おへそがいつまでもじゅくじゅくしているなど、異常に気がついた場合には早めに小児科を受診しましょう。
へその緒の消毒の注意点
へその緒を消毒する場合、どんなことに注意して行えばよいのでしょうか。へその緒の消毒の注意点を紹介します。
怖がらずに行う
へその緒の消毒は、最初は誰でも怖いものです。「痛いのでは?」と躊躇してしまうママもいるかもしれませんが、多少持ち上げても痛くはないので、しっかりとへその緒を持って消毒を行いましょう。
根元まで消毒する
へその緒の消毒は表面だけでなく、おへその根元までしっかりとケアする必要があります。消毒用エタノールをつけた綿棒を根元まで入れて、しっかり消毒を行いましょう。沐浴の後に水分が溜まっているようなら、水分を拭き取ってから消毒しましょう。
無理やり取らない
へその緒がなかなか取れない場合でも、無理に引っ張ったりしてはいけません。へその緒は少しずつ根元から取れてきますので、焦らずにケアを続けましょう。
気を付けたいへその緒トラブル
へその緒のトラブルには、どんなものがあるんでしょうか。ここからは、気を付けたいへその緒トラブルをご紹介します。
じゅくじゅくと湿っている
へその緒のケアを行っていても、いつまでもじゅくじゅくと湿っている場合は、何らかの雑菌に感染している場合も。悪化すると菌が全身に回ることもあり危険なので、早めに産院や小児科を受診してください。
臭いが強くなる
へその緒のケアをしていると「臭いが気になる」「嫌な臭いが強くなっている」と気になることも。その場合、何らかの雑菌がおへその中やおへその周りで増殖している可能性があります。いつもと違う臭いや、異常な臭いに気がついた場合は、早めに産院や小児科に相談しましょう。
出血・膿が出る
へその緒のケア中に出血したり、膿が出る場合も。へその緒が早くちぎれてしまっただけではなく、雑菌の感染や他の病気の可能性もあるため、早めに産院や小児科を受診してください。
記事監修
看護師・助産師の免許取得後、大学病院、市民病院、個人病院等に勤務。様々な診療科を経験し、看護師教育や思春期教育にも関わる。青年海外協力隊として海外に赴任後、国際保健を学ぶために兵庫県立大学看護学研究科修士課程に進学・修了。現在はシンガポールの産婦人科に勤務、日本人の妊産婦をサポートをしている。また、助産師25年以上の経験を活かし、オンラインサービス「エミリオット助産院」を開設、様々な相談を受け付けている。
編集部おすすめのへその緒の市販消毒液
へその緒のケアに使える市販の消毒薬には、どんなものがあるんでしょうか。編集部おすすめのへその緒の市販消毒液を紹介します。
「マキロンS」(第一三共ヘルスケア)
殺菌成分のほか、皮膚の修復成分配合の家族みんなで使える液体キズ薬です。「スプレー式」「洗浄式」2通りの使い方ができますが、へその緒を消毒する際はガーゼや脱脂綿などに浸して使用可能。サイズは75mLと30mLの2サイズ。炎症を抑えながら痒みも和らげることができます。
「ケーパイン消毒薬A」(川本産業)
殺菌、消毒、洗浄すべて1本でできる傷用消毒液です。無色の液体なので、使用後も肌に白残りせず安心して使えます。
「イソジンきず薬」(ムンディファーマ株式会社)
のどの殺菌をするうがい薬ほか、殺菌・消毒剤の世界的ブランドイソジンのきず薬です。傷の殺菌・消毒だけでなく、とびひ、おできなどの感染皮膚面の殺菌・消毒にも使用できます。産婦人科でも使われることの多い人気商品です。
「ムヒのきず液」(池田模範堂)
かゆみ・虫さされに効く「ムヒシリーズ」でおなじみの池田模範堂のきず薬です。傷口を殺菌する成分に加え、傷の治りやすくなる成分も配合されています。苦味成分配合されており、間違って飲まない工夫がされているので、小さな子どもがいる家庭でも安心して使えます。
「スキニーエイド80」(大洋製薬)
しみにくく、傷に優しく洗浄・消毒ができる消毒薬です。子どもの誤飲防止にチャイルドロック付き。スプレータイプなので、カーゼや綿棒にさっと吹きかけて、手軽に使うことができます。
へその緒は正しい消毒を
へその緒の消毒の仕方、時期別の消毒方法や注意点、気をつけたいおへそのトラブルをご紹介しました。また、編集部おすすめのへその緒の市販消毒薬もピックアップしています。赤ちゃんのへその緒は、正しい消毒やお手入れをしっかりと行い、丁寧にケアをしましょう。
あなたにはこちらもおすすめ
文・構成/HugKum編集部