【助産師監修】へその緒の役割って何?切るタイミングから取れるまでのケア、保管法までを解説

赤ちゃんとママをつなぐ「へその緒」。へその緒はとても大切な役割をしていることをご存知でしょうか。そこでこの記事では、その役割や切るタイミング、へその緒が取れるまでのケア法などを、助産師の河井恵美さんに教えていただきます。また、編集部おすすめのへその緒ケースや桐箱も併せてご紹介しています。

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へその緒はママと赤ちゃんをつなぐ証

へその緒の役割

へその緒(臍帯)は、お腹にいる赤ちゃんのおへそと胎盤を繋ぐ血管です。2本の動脈と1本の静脈の計3本が、ひも状になっています。

ママは胎盤を通して赤ちゃんに酸素や成長に必要な栄養などを送り、赤ちゃんはママに老廃物や二酸化炭素を送るという役割をしています。

へその緒の長さ

へその緒の長さは25~70cm程度、一般的な長さは50cmくらいといわれていますが、短かったり、長かったりすることで、それぞれ影響があります。

へその緒が短い場合の影響

25cm以下の短い場合は、分娩時になかなか赤ちゃんが下りてきてくれなかったり、胎盤が無理に剥がれることもあります。

へその緒が長い場合の影響

70cm以上ある場合は、赤ちゃんの首や体に絡まったり、結び目ができてしまうなどのリスクがあります。

このようにへその緒が短かったり、長かったりすることが事前に判明していれば、医師とリスク管理をすることができます。

へその緒を切るタイミング

ここではへその緒を切るタイミングや位置、誰が切るのかなどについてご紹介します。

一般的には、いつ切る?

日本では、赤ちゃんの呼吸を確認したら、すぐにへその緒を切る、または、臍帯拍動が止まるのを待ってから切るのが一般的です。すぐに切るのには理由があり、「黄疸になりやすい」という考えがあるからだといわれています。

欧米では「ロータスバース」と呼ばれる出産方法があります。これは、へその緒を切らずに一緒に出てきた胎盤とつながったままにしておく方法です。その後、自然に乾燥して取れるのを待つのだそうです。

誰が、どの位置で切る?

へその緒は基本的には赤ちゃんを取り上げた医師や助産師が切ります。病院などによっては、旦那さんが切らせてもらえるところもあるようですが、日本産婦人科医会が「医師と助産師以外が行うことは違法となりかねず、推奨しない」とする見解を発表しています。よって、へその緒を切るのは、医師や助産師に任せたほうがよいでしょう。

切るときは、血流を専用のクリップなどで止め、臍帯剪刀というハサミでへその緒を切ります。切る位置は、赤ちゃんのおへそから数cm〜5cmあたりです。

へその緒が取れるまでのケア法

へその緒が取れるまで、待ち遠しく感じるかもしれません。へその緒はいつ取れるのでしょうか。そのタイミングや、へその緒が取れるまでのケア方法、出血がある場合について、解説します。

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へその緒のケアはいつまでやるの?

いつ取れる?

へその緒が取れる時期は、だいたい1〜2週間前後です。自然にポロリと取れます。個人差があるので、もっとかかる赤ちゃんもいますが、遅くても1ヶ月以内には取れることが多いでしょう。

ケア方法

へその緒のケアのタイミングは、沐浴の後に行うとよいでしょう。基本的に1日1回で問題ありません。

用意するものは綿棒と消毒用アルコールです。ある程度バスタオルでおへその水分を拭き取っておきましょう。その後、消毒用アルコールを綿棒に浸して、赤ちゃんのおへその根元の部分をぐるりと消毒します。

赤ちゃんが痛くないか、傷つけてしまわないか心配になりますが、しっかりおへそをめくって消毒してください。ただし、力は入れすぎないように注意してくださいね。

おへそのケアは、へその緒が取れてからもしばらく継続して行います。おへそがしっかり乾くまで、行うようにしましょう。

へその緒から出血がある場合

へその緒から少量の血がにじみ出ている程度であれば、様子を見ます。しかし、たくさん血が出ている場合や、出血がいつまでも続く場合は、すぐに病院で診てもらうようにしましょう。

へその緒が取れたらどうする?

へその緒が取れた後も、消毒とケアをしばらく続けます。おへそがしっかり乾燥したら、消毒をやめます。

しっかり乾燥しているのかどうかわからない場合は、1ヶ月消毒を続けて、1ヶ月検診のときに診てもらってから、ケアをやめるといいでしょう。

取れた後に血が出た場合

へその緒が取れたあと、数日の間は少量の出血があります。消毒とケアを2〜3日続けると、自然に止まりますが、出血が長びいたり、出血の量が増えたりした場合は、お医者さんに診てもらうようにしてください。

また、出血がいつまでも続く場合は、「臍肉芽腫(さいにくげしゅ)」の可能性もあります。臍肉芽腫とは、へその緒のなごりがおへその中に残っていることをいいます。それがこすれて出血したり、ジュクジュクとした分泌物が出ることがあるのです。そのような場合は、すぐに病院で診てもらうようにしましょう。

取れた後に臭いがする場合

取れた後に臭いがする原因は、へその緒が取れた場所から細菌が入ったことによる感染の可能性があります。細菌が入ると、おへそのまわりが赤く腫れたり、膿んだりすることも。

こういった症状は、「臍炎(さいえん)」という病気です。症状が軽いようなら消毒とケアを続けますが、心配であれば病院で受診しましょう。

へその緒の保管法

ママと赤ちゃんをつないでいた証ともいえるへその緒。せっかくですから、記念にとっておきましょう。ここでは保管方法をお教えします。

しっかり乾燥させる

取れたてのへその緒には、水分が含まれています。水分が残っているまま保管すると、カビが生えたり、虫がわいたりすることがあるため、しっかり乾燥させましょう。

乾燥させるときは、清潔なガーゼなどを用意し、その上にへその緒を置いて、湿気の少ない場所で乾燥させます。触ってみて、カラカラに干からびていればOKです。

ケースに入れる

乾燥させたへその緒は、ケースに入れて保管しましょう。ケースには、脱脂綿などを敷き、その上にへその緒をのせます。カビが心配ならば、乾燥剤もいっしょに入れておきましょう。

湿気を避けて保管

保管する場所は、湿気の少ない場所がよいでしょう。湿気があると、カビ、虫がつく原因になります。また、へその緒のケースは小さいので、しまった場所を忘れてしまうこともありえます。そんな場合は、出産に関するメモリアルグッズなどといっしょに、ボックスに入れ、わかりやすいところに置いておくのもおすすめです。

記事監修

Kawai
助産師・看護師
河井恵美

看護師・助産師の免許取得後、大学病院、市民病院、個人病院等に勤務。様々な診療科を経験し、看護師教育や思春期教育にも関わる。青年海外協力隊として海外に赴任後、国際保健を学ぶために兵庫県立大学看護学研究科修士課程に進学・修了。現在はシンガポールの産婦人科に勤務、日本人の妊産婦をサポートをしている。また、助産師25年以上の経験を活かし、オンラインサービス「エミリオット助産院」を開設、様々な相談を受け付けている。

エミリオット助産院

編集部が選んだ!へその緒を入れる桐箱のおすすめ

へその緒を入れる桐箱のおすすめを、編集部が3つピックアップしました。桐箱で保管するメリット・デメリットも解説していますので、ご参考になさってくださいね

桐箱で保管するメリット・デメリット

へその緒ケースには、木製、プラスチック製、布製など、さまざまな素材のものがあります。なかでも昔からの定番なのが、桐箱です。
桐には、防虫効果があり、通気性に優れているという特徴があります。また、軽く、気密性があるのもポイントです。そのため、へその緒の保管には桐箱がぴったりなのです。

ただし、柔らかいため傷がつきやすく、経年変化で色が黒く変色してしまうというデメリットもあります。へその緒のケースとして桐箱を使う場合、持ち歩くことがないですし、頻繁に使うこともないため、あまりデメリットを考えなくてもよさそうです。

桐箱へのしまい方・入れ方

桐箱の中に脱脂綿を敷き、その上にへその緒を置いて保存しましょう。ふたには、名前や生年月日などを記入しておくと、兄弟がいるご家庭などでは誰のものか判別できます。

保管する場所は、湿気が少ない場所がよいでしょう。机の引き出しなどでもいいですし、お子さん専用のメモリアルボックスをつくって、その中に入れておくのもおすすめです。

「臍帯箱 角型」(西松屋)

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臍帯箱 角型

西松屋で販売されている「臍帯箱」は、四角いクラシックな形。素材は桐が用いられているため、虫が来ず、湿気を吸ってくれるので、長い間親子の証を保管できます。

名入れ無料の「桐箱ハート型へその緒ケース」(うぶ声アルバム)

「桐箱ハート型へその緒ケース(名入れ無料)」(うぶ声アルバム)
「桐箱ハート型へその緒ケース(名入れ無料)」(うぶ声アルバム)

名前の字体も選ぶことができる、世界でひとつだけのへその緒入れケース。桐製の箱の中に綿も付いているので、乾燥剤も必要なく、安全にへその緒を保管できます。ラッピングも上品なので、プレゼントにも最適です。

干支の「桐のへその緒ケース 干支」(おもしろ名札工房)

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へその緒ケース たまごのへその緒入れ 桐のへその緒ケース 干支

桐を丁寧に削りだして作った卵型のへその緒入れです。しっとり・つるつるした手触りと丸いフォルムが優しい形。ふたには、かわいい干支の動物イラストがあしらわれています。生まれた年の干支を選んで。

編集部が選んだ!へその緒ケースのおすすめ

「桐箱以外のへその緒ケースはないの?」という方に、ここでは、編集部が選んだ桐以外の素材で作られたケースをご紹介します。

「へそのおちゃん」(ヨコイ社)

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へそのおちゃん

ロシアの民芸品「マトリョーシカ」と、日本の民芸品が元となったおもちゃ「おきあがりこぼし」をヒントにデザインされた、へその緒入れです。リビングなどに飾ってもかわいいですね。

「高級合成樹脂 へその緒・乳歯・うぶ毛ケース 」(DDM)

「高級合成樹脂 へその緒・乳歯・うぶ毛ケース 」(DDM)
「高級合成樹脂 へその緒・乳歯・うぶ毛ケース 」(DDM)

へその緒と乳歯とうぶ毛を一緒に保管できる高級合成樹脂のケースです。歯が抜けた日を記録できるシールと、本体中央にセットできる乳歯の名前が記載されたカードが付いています。抜けた歯を確認しながら乳歯を保管するのも、子供との貴重なイベントになるでしょう。中央にある2つの収納部分には、へその緒と産毛が入れられます。子供の名前や生年月日も刻印できる名入れ版もあります。

漆小箱(犬張子)」(藤八屋)

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漆小箱(犬張子)

明治中期創業から、漆器を手がける藤八屋のメモリアルケースです。ふたの部分には、赤ちゃんの健康と成長を願い、蒔絵の犬張子が描かれています。黒・本朱・うるみ・洗朱の4種類から選べます。

へその緒は赤ちゃんが生まれてはじめての宝物

へその緒は、赤ちゃんとママがつながっていた証です。それが赤ちゃんからポロリと取れたとき、赤ちゃんにとってはじめての宝物となります。湿気や虫、カビなどに気をつけて、大切に保管しておきましょう。

 

文・構成/HugKum編集部

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