2020年は「ドラえもん」が記念すべき50周年を迎えるドラえもんイヤー。新作映画の公開をはじめ、キャンペーンや記念刊行物の出版など、さまざまな企画が目白押しでした。そこで今回は、ドラえもんの50周年を記念して刊行された書籍の中から、お子さんのドラえもんデビューやマンガデビューにぴったりな絵本まんがをご紹介します。ドラえもんのレアなお話を楽しめるだけでなく、「絵本よりマンガを先に読ませてもいいの?」「はじめてのマンガ、なにを読ませたらいい?」そんな疑問も解決してくれる一冊です。
目次
親・子・孫3世代に愛される「ドラえもん」の奇跡
不思議な道具が次々とび出す四次元ポケットを携えて、未来からやってきた猫型ロボット「ドラえもん」。初登場は、1970年に小学館の学年別学習雑誌と幼児誌・計6誌で同時スタートした連載マンガでした。その後、アニメ化や映画化を経て、子どもたちの人気者に。50年にわたって愛されつづけ、現在では親・子2世代のみならず、孫の3世代にまで親しみ継がれる国民的キャラクターとなりました。
絵本より先にマンガを与えてもいいの?
最近では、主にアニメーション作品として馴染みのある「ドラえもん」ですが、先にお伝えしたとおり、原作はマンガ作品。アニメ版しか観たことのないお子さんや、まだドラえもんを知らないお子さんにも、ぜひコママンガならではの面白さを味わってもらいたいもの。
しかし、なかには小さいお子さんに絵本よりも先にマンガを与えていいものなのか、疑問に思うご家庭も少なくないようです。実際のところはどうなのでしょうか?
子どものマンガ鑑賞にはこんなメリットが!
そこで、幼児教育研究家で、マンガやアニメキャラクターを起用した教材を多数開発・執筆している わだことみ(和田琴美)先生に訊いてみました。実は、子どものうちにマンガを読むことにはこんなメリットが期待できるのだそうです。
・文字や口語表現を覚えるきっかけになる
・絵といっしょに読むことで、その言葉や表現の用例が身につく
・さまざまな知識・知見・疑似体験を得られる
・登場人物への感情移入を通して、情操や共感力を養う
イラストと会話で構成され、子どもでも読みやすいマンガ作品。本や文字に慣れ親しむ第一歩として効果的に活用していきたいですね!
『はじめてのドラえもん』さっそく読んでみよう!
なかでも、お子さんの「はじめてのマンガ」にぴったりなのが、絵本まんが『はじめてのドラえもん』。1970年から幼児誌で連載されていたものから「歯みがき」や「時間」など、日常生活にまつわるお話を中心に、9つのエピソードをセレクト。
各コマには読む順番ごとに数字が記されているので、マンガにはじめて触れる子にもわかりやすい! 全ページフルカラーでハードカバーの絵本のような装丁が特徴です。絵本とマンガ両方の良いところが揃って、ひとりでじっくり読むマンガとしてはもちろん、親子の読み聞かせ絵本としても楽しめる一冊です。
それではさっそく、第一話を読んでみましょう!
第一話「ドラえもんがやってきた」
いかがでしたか? アニメ版とはまた違った味わいのある連載当初のドラえもん。懐かしくも新しい魅力でいっぱいのエピソードの数々は、ぜひ本誌でご堪能ください!
読み聞かせ音声つき映像も公開!
さらに、まだ字が読めないお子さんも楽しめる、第一話の読み聞かせ音声つき動画も公開中。ひとつひとつの吹き出しをわかりやすく朗読してくれます。こちらもあわせて楽しんでくださいね。
映画「STAND BY ME ドラえもん 2」も公開!
絵本まんが『はじめてのドラえもん』を読んだら、あわせて観たいのが、映画「STAND BY ME ドラえもん 2」です。2014年に公開され、「ドラえもん」初の3DCGアニメーションと感動的なストーリーが話題となった「STAND BY ME ドラえもん」。6年の月日を経て、ドラえもん50周年記念イヤーである今年、ついにその続編が公開となりました!
本作も、八木竜一×山崎貴の監督・脚本コンビで、前作のエピソードを引き継いで、いよいよのび太としずかの結婚式が描かれます。原作の中でも名作として知られる「おばあちゃんのおもいで」をベースに、オリジナルストーリーへと発展させた感動の物語。
マンガ、絵本、映画、とさまざまなかたちでドラえもんを堪能したら、きっと、もっともっとドラえもんのことが好きになるはず!
映画「STAND BY ME ドラえもん 2」公式サイトはこちら≪
ドラえもんの「絵本まんが」が読書に親しむきっかけに
ただ面白いだけでなく、子どものうちから読むことでさまざまなメリットが期待できる「マンガ」作品。マンガと絵本の良いところをどちらも兼ね備えた『はじめてのドラえもん』なら、ひとりでの文字を読む練習や、親子での読み聞かせ、どちらにも活用できます。読書に親しむきっかけとして期待できそうですね。ドラえもんがいっしょなら、本や文字に触れることがきっともっと楽しくなるはずです。
まんが・原作/藤子・F・不二雄 ⓒ藤子プロ
構成・文/羽吹理美