海が青いのはどうして? 青く見える仕組みと海に関するマメ知識も【親子でプチ科学】

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海の絵を描くとき、ほとんどの人は青色を手にするでしょう。では、なぜ海は青いのでしょうか? 海や空が青く見える理由や、夕焼けが赤い理由を分かりやすく解説します。そのほか、海にまつわる三つの不思議についてもチェックしておきましょう。

海が青いのはなぜ?

海水を透明のボトルにすくってみても、青い色が付いているようには見えません。海水自体は無色透明なのです。まずは、透明な海水を青く見せる二つの要因について解説します。

太陽の光に秘密がある

海が青く見えるのは「太陽の光」による作用です。太陽の光には色がないように見えますが、太陽の光を分散させると、虹のように赤・オレンジ・黄・緑・青・藍・紫の7色を含んでいます。

ところがこの7色のうち、青以外の色は水に吸収されてしまいます。プランクトンなどの不純物が少なければ薄い水色だけが残るので、きれいな海ほど透明度が高くなるのです。

ただし、海水にプランクトンなどの不純物が多いほどほかの色も残るため、ときには海が緑や赤に染まることもあるでしょう。

さらに、海底の色によっても海の青さは変わります。海底が黒っぽければ青い光も吸収してしまいますが、海底が白ければさらに反射して海の中に青い光が戻ってくるのです。

空の青さも関係がある

同じ場所の海でも、天候によって色が変わります。晴れた青空の下にあれば、海は澄んだ青色になるでしょう。反対に、どんよりと曇った空の下では海も鈍い青色になります。

つまり、「水が青い光以外を吸収する」「不純物によっては緑や赤も残る」「空の色を海面が反射する」という三つの要因によって、海の色が変わるのです。

ではどうして空も青いの?

海が青いのは、水が青以外の色を吸収するためですが、空が青いのはまた別の理由によるものです。天候や時間帯によって空の色が変わる理由について見ていきましょう。

空が青い理由

太陽光に含まれる7色は、それぞれ波長の長さが異なります。大まかにいえば、青→緑→赤の順で波長が長くなると覚えておけばOKです。

太陽光は大気の層を通り抜けて地上に届くわけですが、大気中には目には見えない無数の微粒子が舞っています。太陽光がこの微粒子にぶつかると、光が反射して大気中に広がるのです。その際、「波長が短い光ほど微粒子にぶつかりやすく、強く反射する」ことが分かっています。これが、昼間の空が青くなる理由です。なお、最も波長が短い光は紫ですが、人間の目は紫色を捉えにくいために空が青く見えると考えられています。

夕焼けが赤くなるのも光の関係

早朝や夕方には、空は黄色っぽくなったり、鮮やかなオレンジ色になったりします。これも同じく光が微粒子に反射するためです。

真昼は太陽がほぼ真上にあるため、波長の短い青い光が散乱して空を青く染めます。しかし、「朝方や夕方は太陽光が大気中を通る距離が長くなるため、地上に届くまでに青い光が散乱しきってしまう」のです。

代わりにあまり微粒子にぶつかることのなかった波長の長い光が目に見えるようになります。これが、空が朝焼けや夕焼けになる理由です。

海にまつわるこぼれ話

幼い子どもがいる家庭では、思わぬ方向から質問が飛んでくることも珍しくありません。そこで、この機会に海に関する三つの豆知識を一気に覚えてしまいましょう。

海に波ができる仕組み

海に波ができる大きな原因の一つに「海上で吹く風」があります。偏西風や貿易風など、地球上では必ずどこかしらで風が吹いているのです。こうした風にあおられて波が立ち、やがて海岸まで押し寄せます。

ハワイの海はよい波が立つことでサーファーに人気ですが、実はあの波は南極の暴風によって生まれた波なのです。また、月の引力による潮の満ち引きや、地震・海底火山などによっても波が立ちます。

海の水が塩辛い理由

海の水が塩辛いのは「海水に塩が大量に溶けているから」です。海から上がってしばらくした後、体の表面に塩が残ったという経験をした人もいるのではないでしょうか。

塩は陸にある岩石の中などに含まれています。この塩分が雨によって溶かされ海へ流れ込んだことで、海の水が塩辛くなったと考えられています。

また、海の水は常に蒸発していますが、海の塩分濃度が濃くなることはありません。蒸発した水が雲となり、雨となって再び陸や川に降り注ぎ、最終的に海に流れてくるからです。

一番深い場所はマリアナ海溝

広く大きな海の中で最も深い場所とされているのが「マリアナ海溝」で、太平洋側の日本にほど近い場所にあります。太平洋プレートがフィリピン海プレートに潜り込むように形成された海溝です。

最深部は「チャレンジャー海淵」と呼ばれています。チャレンジャー海淵の深さは約1万920mで、世界最高峰であるエベレスト(8848m)ですら海面に頭を出せません。

子どもの抱く「なぜ?」「どうして?」に応えるおすすめ図鑑

海の不思議、太陽の不思議、自然の世界に感じる素朴な疑問に、わかりやすく答えてくれるおすすめの図鑑をご紹介します。子どもだけでなく、大人も読んで楽しく学べるものばかりです。

小学館の図鑑たんけん!NEO 海のひみつ

「海のすべて」「世界の大洋」「海の生物」「海と人間」「危険にさらされる海」の5つの章にわけて、海のすがたを紹介します。地球の場所によって見られるさまざまな地形、そして美しいサンゴ礁の生物や、深海にすむ不思議な形の生物の数々。海を知ると、地球がわかります。

まだある!ふしぎの図鑑 楽しく遊ぶ学ぶ 小学館の子ども図鑑プレNEO

大人の「聞かれて困った!」のお役立ち図鑑!
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不思議がいっぱいの海について知識を深めよう

海が青いのは、青い色が1番水の中で反射しやすいからです。海の水がきれいであるほど、透き通った美しい青色に染まります。海は空の色も反射するので、抜けるような青空の日ほど海も青くなるでしょう。

空が青いのは、太陽光が大気中の微粒子に反射するためです。通り抜ける大気の層の厚さによって人間の目に届く光の色は異なります。そのため、昼間は青く、朝方や夕方はオレンジ色に見えるのです。

子どもの「どうして?」にすぐ答えてあげられるよう、こうした知識を頭の片隅に置いておくとよいかもしれませんね。

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文・構成/HugKum編集部

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