【オンライン講演会】未来の教育はコロナで変わる?汐見稔幸先生と一緒に考える「これからの教育のゆくえ」

社会は今、変化を迫られています。人間のこれまでの歴史の中で社会や文化が変わるとき、それはいつも教育が変わるときでした。新型コロナウィルスにより急激な変化が訪れるこれからの新しい時代を担い、新しい未来を創る子どもたちは何をどのように学ぶのか––––。汐見稔幸先生のナビゲートでシンポジウムが開催されます。

汐見稔幸先生と考える「これからの教育のゆくえ」連続講座

人間は本来「学びたい」生き物です。学校に行けず、環境が整わない子どもたちは、「学びを止めない」ために、これまでどのように学び続けてきたのか。少数派の子どもたちの支援の現場には、学びの本質が鮮明に立ち上がるように思えます。それぞれの試行錯誤の中で新しい教育にたどり着いていることも多い。

そこで今回のオンライン講座では、「学びの現場」の実践から、汐見稔幸氏がそれぞれの登壇者とコロナ後の「これからの教育のゆくえ」を語り合います。

「子どもにとって学びとは何か」「人間にとって学びとは何か」「いま必要な教育とは何か」を考える内容です。

汐見稔幸(しおみ・としゆき)

1947年大阪府生まれ。20183月まで白梅学園大学・同短期大学学長を務める。東京大学名誉教授、日本保育学会会長、全国保育士養成協議会会長、白梅学園大学名誉学長、社会保障審議会児童部会保育専門委員会委員長、一般社団法人家族・保育デザイン研究所代表理事、ぐうたら村村長。専門は教育学、教育人間学、保育学、育児学。21世紀型の教育・保育を構想中。保育についての自由な経験交流と学びの場である臨床育児・保育研究会を主催。小西貴士氏らと21世紀型の身の丈に合った生き方を探るエコビレッジ「ぐうたら村」を建設中。

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第1回 10/3(土)非日常の学びの保障 〜心のケアと学び〜

コロナの時代。「学びの保障」が求められる中、「学びの本質とは何か」「必要な心のケアとは何か」を「病弱教育」「被災地の学び」の実践から問い直します。

「病弱教育」

「病弱教育」とは、病気等により、継続して医療や生活上の管理が必要な子どもに対して必要な配慮を行いがら、入院中や退院後の自宅療養中など通学が困難な子どもに院内や自宅などで行う教育のこと。院内学級では心のケアを含めて安全・安心な学びに向かう環境を整えること、一人一人の体調や意欲に合わせて、ポイントを絞り込むことが必要となっています。そんな現場から、副島賢和先生にご登壇いただきます。

副島賢和(そえじま・まさかず)

1966年福岡県生まれ。昭和大学大学院准教授、昭和大学附属病院内学級担当学校心理士スーパーバイザー。公立小学校教諭として25年間勤務。2006年より8年間、昭和大学病院内さいかち学級担任。2014年より現職。ホスピタル・クラウンでもあり、2009年、ドラマ『赤鼻のセンセイ』のモチーフにもなった。2011年NHKプロフェッショナル仕事の流儀『涙も笑いも、力になる』出演。東日本大震災後には副島での支援活動も行う。

被災地の学び

被災地の学びについて語ってくださるのは佐藤敏郎さん。東日本大震災当時、宮城県女川第一中学校(現在の女川中学校)に勤務。震災で当時大川小学校6年の次女を亡くしました。震災後の20115月、生徒たちの想いを五七五に込める俳句づくりの授業を行い、テレビ、新聞、書籍等で紹介され、2016年度の中学校1年生の教科書にも掲載されました。被災後の子どもたちの学習支援に力を入れ活動されており、熊本の教育委員会ほか、震災や水害などの被災地に飛び、休校から再開する際に必要な配慮や子どもたちの心のケアなどのアドバイスも行なっています。

佐藤敏郎(さとう・としろう)

1963年、宮城県石巻市生まれ。宮城教育大学卒業後、中学校の国語科教諭として宮城県内の中学校に勤務(2002年から3年間は女川町生涯学習課勤務)。20153月退職。2015年から震災当時小学生だった高校生が若者とディスカッションを行う企画「あの日を語ろう、未来を語ろう」を各地で展開。2016年「16歳の語り部」(ポプラ社)で「平成29年度 児童福祉文化賞推薦作品」受賞。小さな命の意味を考える会代表、NPOカタリバ アドバイザーの他、ラジオパーソナリティーとしても活動。文科省委託事業「いのちを語り継ぐ会」講師。

 

第2回 10/17(土)暮らしのなかの学び

2日目は多様な学びのカタチについて紹介します。フリースクールや子どもの居場所で繰り広げられる「遊びを通しての学び」、多世代が交流する地域の寄り合い所の「暮らしを通しての学び」に迫ります。

 フリースペース、子ども・若者の居場所

川崎市子ども夢パークにて不登校児童・生徒やひきこもり傾向にある若者たちとともに地域で育ちあう場を続けている西野博之さん。 「君と出会えたこと幸せだよ」「生きてるだけでOKじゃん」と心から伝えたいといいます。「そういったものが子どもの心に注入されていけば、子どもたちは自ら欲をもって、自分で動き始めるんです。それだけがここのベースにあります」子どもたちが自ら動き出すとき、そこに必要なものは何か。必要な環境は何か。遊びと学びの関係性について伺います。

西野博之(にしの・ひろゆき)

1960年生まれ。認定NPO法人フリースペースたまりば理事長、フリースペースえん代表、川崎市子ども夢パーク所長。精神保健福祉士。1986年より不登校児童・生徒や高校中退した若者の居場所づくりにかかわる。1991年、川崎市高津区にフリースペースたまりばを開設。不登校児童・生徒やひきこもり傾向にある若者たち、障がいのある人たちとともに地域で育ちあう場を続けている。20037月にオープンした川崎市子ども夢パーク内に、公設民営の不登校児童・生徒の居場所「フリースペースえん」を開設、代表を務める。文部科学省「フリースクール等に関する検討会議」委員などを務める。神奈川大学非常勤講師。

 多世代の地域の居場所

「地域の寄り合い所 また明日」は、保育園と認知症のデイサービス、地域の寄り合い所が一体となった小金井市にある福祉施設。赤ちゃんからお年寄りまでが地域の人たちの暮らしの中に、放課後には近所の小中学生も遊びにやってきます。障害のある人もない人も、年齢も国籍も関係なく育ち合い、支え合う関係性が自然に生まれる場所。分類・分断され均一な学校とは正反対のごちゃまぜの場では、違いがお互いの助けになり、強みになるそう。失敗することも、助けてと声を上げることもできる。そこで生まれる学びの場面とは。

森田眞希(もりた・まき)


保育士。NPO法人「地域の寄り合い所 また明日」代表理事。1988年上智社会福祉専門学校に入学して知り合った森田和道と卒業と同時に結婚。高齢者施設で働く和道氏と共に200612月にNPO法人「地域の寄り合い所 また明日」を開所。2020年、第17回日本福祉学会 地域福祉優秀実践賞受賞。

 

第3回 10/24(土)公教育の現場を変える 〜インクルーシブ教育の本質〜

特別支援教育の現場には、一人一人に合った最先端の教育があります。情緒固定級の実践から、学校全体をインクルーシブ教育に変えていくための手がかりを探っていきます。

特別支援学級担任

都内の公立小学校、情緒固定級ではどのような授業が行われているのか。当事者研究を参考に先駆的に取り組んだ「自分研究」をはじめ、一人ひとりの「困っていること」を手がかりに、その子に合った学び方をどのように探り、実践してきたかをお話いただくのは森村美和子さん。

森村美和子(もりむら・みわこ)


特別支援教育担当教員。国立大学の教育学部を卒業後 公立小学校教諭とし、知的障害学級、通級指導学級で実践を重ねる。途中、現職教員として、早稲田大学大学院で学びを深めたのち、現在、特別支援学級担任。2012年、東京大学先端科学技術センターの熊谷晋一郎先生と出会い、当事者研究の試みを参考に、教育の場で子どもたちと「自分研究」として新たな実践にチャレンジ。その試みが朝日新聞、花まる先生で「悩み解決 一人じゃない」(2015,2,14)やNHKの発達障害特集の一環、「あさイチ」(2017,,24放送分)の番組で「苦手と向き合う子供たち」のユニークな試みとして取り上げられ反響を呼ぶ。平成30年度文部科学大臣優秀教職員表彰受賞。

世田谷区立桜丘中学校 前校長

一方で、東京世田谷区にある公立の桜丘中学校の校長として、反発や疑問の声を受けながらも学校の常識を覆し、10年かけて学校を変えた西郷校長。「全ての子どもたちが3年間を楽しく過ごせるにはどうしたらいいかを考えていたら、変わった学校になりました」とその著書で語っている。公立中学校をどのように変えていったのか。どの学校も変えることができるのか。その信念と共に、「これからの日本の教育を変えるには何が必要か」をうかがい、全国で働く現場の教員たちへのエールをいただきます。

特別支援教育の視点は公教育にどのように活かすべきか。インクルーシブ教育から「学びの本質」を抽出し、全体のシステムをどのように変えるべきか、また、いますぐに教育現場でできることとは何かを考えます。

西郷孝彦(さいごう・たかひこ)


1954年横浜生まれ。上智大学理工学部を卒業後、1979年より都立の養護学校(現:特別支援学校)をはじめ、大田区や品川区、世田谷区で数学と理科の教員、教頭を歴任。2010年、世田谷区立桜丘中学校長に就任し、生徒の発達特性に応じたインクルーシブ教育を取り入れ、校則や定期テスト等の廃止、個性を伸ばす教育を推進した。2020年3月退職。NHK「ノーナレ」ほか出演多数。

スペシャル対談 2021年2/24(火)新しい教育のゆくえ 

軽井沢風越学園が大事にする学びとは?

幼少中混在、先生も地域の大人も一緒に学ぶ”ごちゃまぜのラーニングセンター”軽井沢風越学園を通して、日本の教育問題の根本を問い直します。

教育学者の苫野一徳先生に、軽井沢風越学園の立ち上げまでの経緯や現状なども含め、開校以来どのような教育が行われているのかを紹介していただきます。ルソーやデューイなど触れながら、哲学的な視点から新しい教育にアプローチします。

苫野一徳(とまの・いっとく)

1980年兵庫県生まれ。哲学者・教育学者。熊本大学教育学部准教授。早稲田大学大学院教育学研究科博士課程修了。博士(教育学)。幼小中「混在」校である軽井沢風越学園の設立にも共同発起人として関わっている。著書に『愛』『教育の力』(ともに講談社現代新書)、『ほんとうの道徳』(トランスビュー)、『「学校」をつくり直す』(河出新書)、『どのような教育が「よい」教育か』(講談社選書メチエ)など。

 

「これからの教育のゆくえ」連続講座 参加方法

今回の講座はZoomウェビナーにより開催(第4回は2月)される講演+鼎談2部構成です。参加方法は以下をご参照ください。

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多様な子どもたちの現場や、地域の子どもたちの居場所から見えてくる学びの本質が垣間見れる講座です。
ぜひ、参加してみてください!

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