思考の整理を促す片付けのスペシャリスト、鈴木尚子さん(ライフオーガナイザー)に冷蔵庫の片付けについてを伺いました。
お話しを伺う中で「冷蔵庫に入っているものを見ると、体型や症状がイコールになるのは40代からでしょうか?(笑)」と鈴木さん。
ドキッ! 確かに冷蔵庫を見れば食生活が分かりますよね……。そして、冷蔵庫がぐちゃぐちゃだった日には、だらしなさまで丸見え(汗)。
そうならないためにも、片付けが苦手な人はまず冷蔵庫の収納方法からマスターしませんか。
「ライフオーガナイズ」とは?
筆者が提案したいのは、アメリカ発祥の片付け術である「ライフオーガナイズ」です。ライフオーガナイズとは、“もの“だけではなく、あなた自身と家族を主役にして、生活や人生、空間やもの、「暮らしを最適化」する片付け術です。
ライフオーガナイズの手法
単にものを捨てたり、収納グッズを揃えたりするのではなく、思考や、行動の傾向、時間の使い方や家族との関係性など多方面から整える手法です。
片付けの基本のきは「冷蔵庫」から!
家の中を片付けたい!しかし、いったいどこから手を付けたらいいのでしょう。そんなときは、冷蔵庫の片付けから着手することをおすすめします。
その理由は3つ!
- 枠が決まっていて分かりやすい空間だから
- 家族の健康に直結する場所だから
- 冷蔵庫が変われば料理時間が時短、節約にもなる
1. 枠が決まっていて分かりやすい空間だから
家の中でも、マイナスを保ったり、10度以下にできたりするのは冷蔵庫だけ。他の部屋とは違って床に置いておいてもなんとかなると言うわけにはいきません。
だからこそ、この中に入るだけと言う上限があります。
2. 家族の健康に直結する場所だから
「冷蔵庫を制するものは家族の健康を制す」と言うほどに、健康に直結している場所ですよね?
例えば、「甘いものがたくさん=病院で内臓脂肪の注意受けている」、「添加物たくさん=不定愁訴感じている」、「とにかく沢山=太っている」などなど。
冷蔵庫は、その人の見た目とも比例することが多いのです。
3. 冷蔵庫が変われば料理時間の時短や節約にもなる
日に何度か開く冷蔵庫の中、何がどこに入っているか分かっていなければ、料理のたびに時間がかかり手間。おまけに散らかった冷蔵庫はフードロスが多いのもご存知の通り。よく分からないぐちゃぐちゃな緑の物体=昔はきゅうり(!)、白く結晶化した氷の塊=いつのものか分からない肉の塊(!)など使い切れていないものも多くなるのです。
冷蔵庫の片付けに大切な3つ
では、どのように冷蔵庫を片付けたらいいのでしょうか?
それには、3つの大切なポイントがあります。
- 冷蔵庫は何がなんでも8割収納を心がけること
- ものの住所を決め、家族で把握すること
- 自分にあった収納用品にすること
1.冷蔵庫は何がなんでも8割収納を心がけること
おそらく家の中でこれほどまでに入れ替えが多く、突然が多い場所もありません。来客者からのアイスの差し入れ、届いたふるさと納税など、突然の対応のためにも8割収納が必須。ゆとりがあなたを救います。
2.ものの住所を決め、家族で把握すること
一段目は常備
二段目は大体あるもの(豆腐や納豆ヨーグルトなど)
三段目は作り置きや下ごしらえ
四段目は調味料と早く食べなければならないものや鍋ごとしまう場所
などと、住所設定をして家族にも共有し、「あれどこ?」を減らしましょう!
3.自分にあった収納用品にすること
下記のように見えない収納でも管理できる人もいますが、これだと、いつの間にか中身が腐っていた!なんて言う方も……。
収納用品は透明、それもトレーのように高さのないもので仕切りましょう。
また、お揃いの入れ物で分かりやすくするのものおすすめ。
さらに、スーパーの袋などは半透明をやめて透明に!「見える化」するだけで違いますよ。
冷蔵庫を片付けると家族に変化も
冷蔵庫の中こそ、家族にとっても『できる化』『見える化』『分かる化』が大切な場所。食事の支度を手伝ってくれるようになったり、自分でちょっとした料理を作るようになったり、家族が変化していくことも多いのです。
外食が減った今だからこそ、ぜひ冷蔵庫をオーガナイズしてみてくださいね。
記事執筆
片付けに悩む中、独学で生活を改善し、片づけとパーソナルスタイリングの仕事を開始。
メソッドを公開したブログが人気を呼びパワーブロガーに。2011年にSMART STORAGE!を創業し、現在は株式会社となる。日本初のクローゼットオーガナイザー認定講師として人材育成にも携わっている。
また、義母を看取った経験をもとに、人生折り返し地点からのライフマネジメント術AgeWellLiving を立ち上げ、活動の場を広げている