飲みきれない牛乳は冷凍保存がおすすめ! 保存期間、冷凍テクニックから活用術まで

「牛乳はいつでも冷蔵庫に入っている!」というご家庭も多いかと思います。しかし今回は、さらに冷凍庫にも常備したくなる牛乳の保存方法をご紹介します。目からウロコのアイデアやアレンジを発見してくださいね。

冷凍した牛乳の保存期間

牛乳は保存に気を使いたい食材のひとつです。酸っぱい味や匂い、分離している牛乳は腐敗しているので口にしてはいけません。一方で適切な方法を選べば、意外に長く保存ができるようになります。安全でおいしく、便利な牛乳の保存の仕方をご紹介しましょう。

気になる保存期間は

牛乳は農場で搾乳された後、殺菌処理を経て常に10℃以下に保たれながら店頭に並びます。買ってきたらすぐに冷やすよう気をつけ、期限内であってもできるだけ早く飲みきるほうが良いです。

包装に工夫をされて常温のまま60日間保存できる商品もありますが、これは未開封に限ります。一度開封したあとは普通の牛乳と同じなので賞味期限は無効です。早めに飲みきりましょう。

通常の紙パックで売られている牛乳の賞味期限はおおよそ、開封前で10日間。開封口から雑菌が入ったり、保存環境の変化によっては雑菌の繁殖が早まります。これを避けるためには、2日間程度で使いきりたいところですね。

このように早い消費を求められる牛乳ですが、冷凍すれば1〜2ヶ月まで保存ができるようになります。ただし解凍した後は、当日中に消費するように気をつけましょう。

保存する時の注意点

冷凍する場合でも期限のせまったものは避け、より新鮮なうちに保存するように心がけましょう。買ってきた牛乳パックのままで冷凍庫に入れると、冷凍時の膨張によってパックが破れる心配があります。こぼれた牛乳の処理には手間がかかりますよね。

大きなパックのままでは体積が大きいので、冷凍までの時間も解凍にかかる時間も長くなります。その間にも鮮度が落ちていくので、小分けにすることが肝心です。

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冷凍テクニック

それでは牛乳をおいしく冷凍できる具体的な方法を見ていきましょう。最初のひと手間で活用範囲が広がります。

そのまま凍らせるときは冷凍用保存袋が便利

一度凍らせた牛乳を溶かした後は、再び保存はできません。使う分だけ解凍していくことを考えると、冷凍用保存袋が便利です。計量カップにフリーザーバッグを入れ込み、そこに牛乳を注ぐことでおおよその量もつかめ、安定もするのでこぼしにくくなります。日付と量を記入し、庫内で漏れることがないようにもう一枚ポリ袋を重ねれば安心。平らな場所に置いて冷凍します。

解凍方法

解凍する際は冷蔵庫へ移動し、2〜3時間放置して自然解凍しましょう。これをそのまま飲むと味が薄かったり、口に残る澱のようなものを感じたりします。これは水分と栄養成分が分離したためで、食べても害にはなりません。

飲用にするならばホットミルクのように加熱することで風味の変化は気にならなくなります。蜂蜜を足すとコクが増しておいしいですよ。

ホワイトソースにして冷凍

普段からホワイトソースを作り慣れている方なら、思いきっていつもの倍の量で作り、その半分を冷凍保存してみると便利さに驚くかもしれません。鍋にバターを入れ、小麦粉を炒めます。別鍋で温めた牛乳を少しずつ入れてなめらかに溶かします。この味つけをする前のルウの段階で半分に分け、粗熱がおさまってから冷凍します。

残りの半分はその日の調理に使うので、わざわざ保存のために作る手間が省けます。ただ、いつもより量が多いと失敗につながりやすいものです。手順をよく確認して丁寧な作業を心がけてくださいね。

離乳食は牛乳粥にして冷凍

牛乳を口にしても体調不良がなく1歳を超えた赤ちゃんには、離乳食として牛乳粥を冷凍保存しても良いですね。お米の他にパンでもよく、茹で野菜で具材を足せば変化もつけやすいので多めに作って保存しておくとアレンジができます。タンパク質が豊富でクリーミーな味は赤ちゃんも喜んでくれるかもしれませんね。

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冷凍した牛乳で広がるメニュー

通常は液体の牛乳ですが凍らせることによって塊になり、今までとは違った使い方ができるようになります。ぜひ試してみてください。

いちごミルクスムージー

冷凍庫から出した牛乳をしばらく放置すると軽くつぶせるように溶けてきます。これを器に移して練乳をかければ、小さなお子さんでもスプーンで潰しながら食べられるシャーベットになります。栄養価の高い牛乳は真夏の熱中症対策にも有効です。冷凍いちごがあればワンランク上のスィーツになりますよ。

冷凍いちごと凍らせた牛乳をミキサーに入れ、いちごミルクスムージーを作りましょう。水で作った氷を使わないため味が濃く、夏休みのおやつにも大人のデザートとしても大人気です。蜂蜜を入れて、お好みの甘さに調節してくださいね。

冷たいドリンクには牛乳氷を

製氷皿に牛乳を注いで冷凍すると牛乳氷が作れます。濃いめに作ったアイスコーヒーに浮かべると見た目もよく、溶けていくほどカフェオレに近づいて、味がまろやかになるのに水っぽく薄まる事もありません。紅茶やカルピス、甘酒など、冷たいドリンクでアレンジしてみてください。

ドリア

前述の冷凍したホワイトソースを使うと、ドリアやグラタンもあっという間に作ることができます。鶏肉、きのこ、玉ねぎをフライパンで炒めます。ここに解凍したホワイトソースを加え、塩コショウで味付けします。耐熱皿に油を引いてからご飯、グラタンソース、チーズ、パン粉の順に重ねトースターで焼けば簡単ドリアの完成です。

解凍したホワイトソースは、茹でた野菜と和えればお弁当のおかずにもなり、パスタならクリームソースが簡単に作れます。ベーコンやシーフード、卵など相性のいい食材はつきません。今まで作るたびにかかっていた時間がなくなり、メニューも増えるので冷凍したホワイトソースはぜひおすすめしたい保存方法です。

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使える場面はあちこちに

温めすぎたスープを冷やしたい時や、味をまろやかにしたい時はお子さんの食事中によくある場面ですね。そんな時にも凍らせた牛乳は活躍します。味噌や醤油といった和風の味付けにも意外と合うので買い物の際には多めに買い、冷凍庫でのストック用も常備してみてはいかがでしょうか。

構成・文/もぱ(京都メディアライン)
撮影/京都メディアライン(一部を除く)

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