意外と身近な人には聞きにくい家計の問題。特に、家計をどちらが分担をしているのかや、お小遣い制なの?など、他の家庭の事情は分かりくいですよね。今回は、最近増えている「夫婦別財布」についてリサーチ。家計をひとまとめにしない方法にはどんなメリット・デメリットがあるのか、管理のコツなど、ママ・パパの体験談とともにご紹介します!
夫婦で財布を別にする家庭はどれくらい?
どのくらいの人が夫婦で財布を別にしているのかを調査すべく、7〜12歳の子を持つママ・パパ120人にアンケートを実施。ママ・パパがほぼ半数ずつの回答になったので、よりリアルな声聞けそうです。
Q.家計の管理は【夫婦別財布】にしていますか?
家計の管理は夫婦で別財布にしている、という人は約40%。一緒の財布にしているという人が約60%と、大きな差ではありませんが、同じ財布の人が多数派でした。でも、おこづかい制のパパの声を巷でよく聞くことを考えると、別財布の人は意外と多いと感じられるのでは。
別財布にしている夫婦の体験談
別財布にしている夫婦に理由を聞いてみました。共働きの場合には、それぞれに使える収入があるため、別財布でも問題がないようですね。でも、片方の給料が変動したり、全体の家計がどうなっているのか見えにくいというデメリットもあるよう。
夫婦別財布のメリット
夫婦で別財布にしている人がアンケートでは多くいましたが、どんなところがメリットなのでしょう?
独身時のように自由度が高い
独身時代はもちろん財布は別。その時と同じ感覚でお金を使えるため、自由度が高いところがポイントですね。節約をすればお金が貯まるし、ちょっと高めなものを買うときにも自分の財布の中で調整できればOK。
お金の使い方に干渉されない
財布を一緒にしていると、何に使ったかなどが丸わかりな場合も。それぞれのお金の使い方に干渉されないというのも大きなメリットのよう。好きなものは好きに買いたい!と思いますもんね。
毎月の細かい管理が必要ない
夫婦の財布を一緒にすると、一度まとめて、それぞれが使えるお金を分けてと細かな仕分けが必要になります。別財布であれば、それぞれで収支をまとめればいいので、管理がラクです。
夫婦別財布のデメリット
夫婦で別財布にすることのメリットもさまざまで、一見いいように見えますが、デメリットもやはりあるよう。どんな点が要注意ポイントなのかまとめました。
急な出費に対応できるか
家電の故障による購入や、親戚の冠婚葬祭など、急に大きなお金が必要になるときはありますよね。そんな時に、どちらが出すのか、また出す余力があるのかが分かりにくいのはデメリットの一つ。それぞれ余裕のあるやりくりをしていればいいのですが、若干不安が残ります。
片方の収入が減ったら
夫婦別財布は、共働きでそれぞれが収入を得ていて、なおかつそれで普通に生活できる額があるからこそ成り立つもの。急にどちらかが失業したり収入がダウンした時に、別財布だと一気に生活が厳しくなることも。そんな時に片方がサポートできるかどうかは気になるポイント。
家計が把握できないリスク
別財布にしている人は、それぞれの収入や支出を把握できていないことが多いもの。そうすると、実際に月の収支が分からないことも。思っていたよりも支出が多いなんてこともあるはず。また、最悪の場合、相手が借金をしていてもわからないことも・・・。
夫婦別財布のやり方
夫婦で別財布にしたい場合には、どのようにするのがいいのでしょう?新婚さんでこれから生活設計を考えている人や、仕事に復帰するにあたって見直したい場合など、ぜひ参考にして。
生活費の負担を決める
まず肝心なのが毎月の生活費をどちらが出すか。光熱費や住宅費などの固定支出は最初に分担を決めて引き落としにしておくと安心。それぞれが自分の支出バランスを把握しやすくなるので、家計の見直しをする場合にもスムーズです。
貯蓄額や余剰金を決める
別財布で危険なのが、どちらかが貯金していると思って、結局全然できていないこと。毎月の貯蓄額はそれぞれで決めておいたり、銀行口座に必ず残しておく額などを決めておくと、急な出費にも安心して対応できます。
やりくりの方法を考える
日々のやりくりをどのようにするかもポイント。買い物はどちらが出すか、外食費はどうするかなどをざっくりと平等なバランスになるように決めておくと、夫婦ともに不満がたまらないはず。
夫婦別財布の上手な管理のコツ
夫婦別財布での生活は細かい管理が必要ないのがメリットとも書きましたが、上手にやりくりするための管理のコツがあります。
家庭の状況にあわせて柔軟に考える
夫婦の仕事が変わったり、子どもが増えたりと、ライフスタイルの変化はつきもの。なんとなくでやって来てしまうと後々困ってしまうことも。収入がダウンした時のカバーや、子どもの教育資金など、年齢に応じて固定費も変わってきます。ガチガチに固めるのではなく、ライフプランを見直しながら、柔軟に考えていく意識が大切です。
貯蓄は夫婦共同の口座にする
子どもの教育資金や旅行資金などは、夫婦で貯金をした中から捻出できるといいもの。その際の口座はどちらかの口座にするのではなく、お互いに貯金をするための専用口座を作るのがオススメ。貯金額はそれぞれに違ってもOKですが、2人で貯めていく分、増えていくのが分かりやすく貯金が楽しくなるはず。
たまには相手のためにも使って
夫婦別財布のメリットは、自由に使えるお金があること。相手の誕生日や記念日にはサプライズプレゼントをしてみたり、臨時収入があった時には相手や家族のために使ってみたりと、自分のお金だからと固執しないことが別財布をうまく続けるコツでもあります。
夫婦別財布は互いに家計を担うという意識づけに
夫婦別財布はズボラなようにも思われがちですが、それぞれに家計の支出を担うことで、ともに生活を支えているという意識が強くなるはず。自立した夫婦関係を作るためにも別財布は大きなメリットになります。そのためには、お互いに干渉するのではなく、情報を共有することが大切ですよ。
文・構成/HugKum編集部