飾るとお部屋の雰囲気が一段とおしゃれになるリース。手作りは難しい印象がありますが、実は意外と簡単に作ることができて、お子さんと一緒に楽しむことができます。
この記事では、リースとはどんなものか、リースに込められた意味、その歴史や由来について解説します。さらに、100均素材で作れるリースや、かすみ草、あじさい、折り紙を使ったリースの作り方も紹介します。
リースの作り方は意外と簡単♡子どもにもできる!
リースといえば最初に思い浮かべるのは、クリスマスリースという方が多いのではないでしょうか。でも実は使う素材次第でクリスマスシーズンだけでなく、一年を通してリースを飾って楽しむことができます。輪になっているので作るのは難しそうな印象ですが、意外と簡単。ぜひお子さんと一緒にトライしてみてください。
リースとは
リースとは花や枝葉、果実などを使って、リング状に作った装飾のことを言います。壁やドアに飾ったり、頭にのせる冠として使われることもあります。他にもキャンドルと一緒にテーブルの上に飾るアドベントリースなどもあり、リースの使い方はさまざまあります。
意味
リースには主に3つの意味があるとされています。
1.永遠・勝者のシンボル
リースのまるく、輪になっている形から、始まりも終わりもない「永遠」を表すシンボルとされています。キリスト教では「永遠に続く神の愛」を表すとされています。
また、古代ギリシャのスポーツや芸術の大祭では競技の優勝者にオリーブや月桂樹で作られたリース(冠)が贈られたことから、勝者のシンボルとしても知られています。
2.豊穣・豊作祈願
常緑樹が使われていることの多いリース。これは常緑樹が一年を通して緑の葉をつけていることから、農作物の豊作が連想され、豊作・豊穣の祈りを込めて飾られるようになったことが理由のようです。
クリスマスリースでは使用される素材にも願いが込められています。ヒイラギの実や姫リンゴなどの赤い実は太陽を、月桂樹や松ぼっくりは生命力を表すとされ、新たな年の豊作を祈って冬の時期に飾られるようになりました。
3.魔除け
リースを玄関のドアに掛けておくことは、魔除けの効果があるとされていました。リースに使われるヒイラギの葉は悪魔や悪霊を撃退すると考えられており、また常緑樹の葉の殺菌・抗菌効果も相まって悪いものから身を守ってくれると考えられ、玄関に飾られるようになりました。
日本でも、節分に鬼を撃退するために、ヒイラギを玄関に飾る習慣があります。洋の東西を超えて、同じ考え方があるのは面白いですね。
歴史や由来
リースの歴史は古代ギリシャと密接な関係があります。古代ギリシャの人々はお祝い事や宗教儀式などでリース(冠)を使い、オリンピックの起源であるオリュンピア大祭をはじめとする競技大祭でも、競技の優勝者にはリース(冠)が贈られていました。例えば、オリュンピア大祭の勝者には戦いの女神・アテナの象徴であるオリーブで作られたオリーブ冠が、芸術分野の競技大会であるピューティア大祭では芸術の神・アポロンの象徴である月桂樹で作られた月桂冠が贈られました。
ローマ時代になるとリースを壁やドアに掛け、魔除けやお祝い事を知らせる印として飾られるようになっていきました。
このように古代の人々にとってリースは特別な意味を持つものでしたが、キリスト教が広がると、異教の習慣であるとして禁止され、一時は廃れてしまいました。
しかし時代が進むにつれて、リースを飾る習慣が再び広がっていきました。クリスマスに飾るクリスマスリースも、その起源をたどると古代ギリシャ・ローマにつながっていると言えます。またオリンピックのメダリストが勝者の冠としてリースを頭に乗せている姿もおなじみです。
最近ではリース状のウエディングブーケ「リースブーケ」も人気です。リースは時代や国を超えて、たくさんの人々に愛され、使われていることがわかります。
リースの作り方
インテリアのおしゃれなワンポイントになるリース。自分で手作りすれば、色合いや大きさは、好みや飾る場所に合わせて調整することができます。
ここからはリースの土台の作り方から、100均素材やドライフラワーを使ったリースなど、さまざまなリースの作り方を紹介します。
リースベース(土台)
家にあるキッチンペーパーとワイヤーで作ることができる簡単なリースベースです。大きさが自由に調整できることが大きなメリットです。基本のベースの作り方をマスターすれば、いろいろなアレンジを楽しむこともできます。
「葉と花のアトリエCREA/クレア」さんの動画を参考に、リースベースの作り方を紹介します。
材料や道具
・キッチンペーパー(少し厚めのものの方が作りやすい)
・ワイヤー
・ボンドかグルーガン
・はさみ
作り方
1.ワイヤーでリースの中心になる円を作り、最後にワイヤーをひねって固定する。
【ポイント】
ワイヤーが細い場合は二重、三重に重ねて、キッチンペーパーを巻きやすい強度にしてください。
2.キッチンペーパーを3枚ほど重ねて、手で縦に細く裂く。
3.キッチンペーパーを裂いたものを、ワイヤーに巻き付けていく。2~3枚重ねて巻いてもいい。
【ポイント】
巻き方はきつすぎずゆるすぎず、適度な強さで巻き付けていきましょう。また、太さが均一になるよう細い部分には多めにキッチンペーパーを巻き付けて整えます。
4.巻き付け終わったキッチンペーパーの端をボンドかグルーガンでとめる。浮いている部分も同じくとめておく。
5.リボン・葉・布など、好きなものを巻き付けたり貼ったりして、土台表面をカバーしたら完成。
教えてくれたのは…
「葉と花のアトリエCREA/クレア」さん
葉と花のアトリエCREA
⚫︎2008〜 花教室・ショップなど
2020〜YouTube動画花教室
⚫︎動画制作者 犬猫2匹と5人家族の主婦 AB型
お教室通いが実現できない人のお役にたちたい、手作りが好きな人と楽しく交流したい、という気持ちからYouTubeを利用した動画花教室を始めました。比較的簡単に作れるフラワーグリーンインテリアの作り方を、実際のアトリエから愛犬と一緒にお伝えしています。
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100均素材で簡単リース
リースを作ってみたいけれど、高い材料を買って失敗してしまったら…そんな不安を解消してくれるのが100均素材です。「pyu*flower」さんの動画を参考に、100均素材を使った、手軽でおしゃれなリースの作り方を紹介します。
ここで紹介するリースは花材を固めて配置していますが、全体に散らしながら花材をミックスさせても素敵なリースができあがるとのこと。いろいろな配置にチャレンジしてみてください。
材料や道具
・リースベース
・ワイヤー
・造花の花材(お好みの量)
・はぎれ布
・ペンチ
・グルーガン
作り方
1.リースベースにワイヤーを取り付けて、壁などに掛ける部分を作る。
【ポイント】
リースベースのつるの間にペンチを挟み、隙間を作るとワイヤーを通しやすくなります。
2.左右のバランスを見ながら、リースベースにグルーガンで花材を貼り付けていく。
【ポイント】
両端の先端は繊細な花材で先細りになるように取り付けます。ライトパープルなどの大人っぽい色合いの中に、白っぽい花材で抜け感を出すと対比が生まれ、表情豊かなリースに仕上がります。
3.はぎれ布を適当な細さに縦長にカットしてリボンを作る。
4.カットした布の端を手で裂いていく。
【ポイント】
布の端を裂くことで、くたっとした感じが出てお花のテイストとマッチします。
5.リボンをリースに結び付けたら完成。
教えてくれたのは…
「pyu * flower」さん
♡ 日々を彩る ステキな造花アイテムの作り方 ♡
コサージュ・髪飾り・アレンジメント・ブーケ・リースなど、様々な造花アイテムの作り方を配信しています。
最近は100円ショップでもかわいい造花が続々と販売されていますので、お気軽に挑戦してみてくださいね。
特に髪飾りやコサージュは作り方も簡単で需要も多く、趣味を生かした副業としてもオススメです!
配信がお役に立てましたら幸いです。(*’▽’)
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かすみ草のリース
かすみ草は、ブーケやアレンジメントにそっと華やかさを添えてくれます。名脇役といった位置づけになることも多いですが、リースにすると、どんなお部屋にもぴったりのシックな雰囲気に仕上がります。
「花屋のゆうくん」さんの動画を参考に、さくら色のかすみ草のリースの作り方を紹介します。リースを作った後はそのままドライフラワーになるので、しばらく楽しめるそうです。
材料や道具
・かすみ草(さくら色)
・土台(直径20センチ)
・園芸用ハサミ
・リースワイヤー(針金でも代用可能)
作り方
1.かすみ草を手のひらほどの大きさにカットしていく。
【ポイント】
最初に使用するかすみ草をすべてカットしておくと作業がしやすくなります。サイズは短めの方が作りやすく、仕上がりもキレイになります。すべて同じ長さにカットします。
2.10㎝ほど先端を残し、ワイヤーを土台に2回ほど巻き付ける。
【ポイント】
巻き付けた後に一度ぎゅっと引っ張ると、土台とワイヤーが安定します。
3.かすみ草を2~3本束にして持ち、花の向きを揃えて土台の上に置く。
4.束の半分より下部分をワイヤーで1回巻き付け、ワイヤーが手前に来たらぎゅっと引っ張ってとめる。さらにもう一回巻き付けてぎゅっと引っ張り、とめる。
【ポイント】
束のボリュームを揃えるとキレイに仕上がります。
5.少しずつ位置をずらしながら③~④の作業を繰り返し、ワイヤーを花で隠すように重ねていく。
6.最後は最初の花の下に束の茎を入れ込むようにしてワイヤーを巻き付ける。
7.はじめに残しておいたワイヤーと一周させたワイヤーを土台の後ろでひねってとめ、カットしたら土台のつるの中に入れ込む。
8.形を整えたら完成。
【ポイント】
ワイヤーで花をとめているので、向きや位置を整えることができます。
教えてくれたのは…
「花屋のゆうくん」さん
横浜市都筑区・えだきん商店街と東急田園都市線宮崎台で2店舗展開するお花屋さん
「フラワーギフトショップユー」のゆうくんが紹介します。
チャンネルはこちら
ドライフラワーにもなるあじさいのリース
気分が沈みがちな梅雨の時期でも、きれいな色合いのあじさいが咲いているのを見ると気持ちが明るくなります。そんなあじさいをお部屋の中にも飾ってみてはいかがでしょう。
「花屋のゆうくん」さんの動画を参考に、ドライフラワーにもなるあじさいのリースの作り方を紹介します。そのまま置いておくだけでドライフラワーのリースにもなります。ドライになるとアンティークな色合いになり、生花のときとはまた違った雰囲気を楽しむことができます。
材料や道具
・アジサイ(外国産)
※注意 アジサイはドライフラワーになるものとならないものがあるので、購入時にお花屋さんに確認してください。
・土台のリース(直径20センチ)
・園芸用ワイヤー(針金でも代用可能)・30㎝×12本ほど
・園芸用ハサミ
・グルーガン(あれば)
作り方
1.アジサイの枝を分ける。
2.分けた枝を2本ずつ束ねてワイヤーでひねってとめ、小さなアジサイの花束を8把作る。ワイヤーは左右に長く出しておく。
【ポイント】
花束のボリュームは同じくらいに揃え、なるべく丸い形になるように整えます。花の根元をつかんで束ねるときれいにまとまります。
3.作った花束の茎をカットする。
4.2~3で作った花束を、土台の十字の位置に4把、残り4把をその間に取り付ける。ワイヤーを土台の裏でひねって固定する。
5.隙間が空いている部分に小さめのアジサイを、ワイヤーか、あればグルーガンでとめていき、ボリュームを調整する。
【ポイント】
ドライフラワーになると多少ボリュームが減るので、アジサイを多めにつけておくときれいに仕上がります。
6.ワイヤーを1、2㎝残してカットし、土台の中に入れ込む。
7.形を整えたら完成。
教えてくれたのは…
「花屋のゆうくん」さん
横浜市都筑区・えだきん商店街と東急田園都市線宮崎台で2店舗展開するお花屋さん
「フラワーギフトショップユー」のゆうくんが紹介します。
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プリザーブドフラワーのリース
プリザーブドフラワーとは、生花の水分を抜いて特殊な液体に漬け、色付けしたものです。特殊な加工を施すため、お値段は少し高めですが、生花のような瑞々しい質感と色あいを保ちながら長い間楽しむことができます。
「RELISH FLOWER LESSON」さんの動画を参考に、プリザーブドフラワーのリースの作り方を紹介します。花材をグルーガンで貼り付けて作るので、簡単におしゃれなリースができあがります。
材料や道具
・お好きなプリザーブドの花材(適量)
・リースベース(直径15㎝)
・グルーガン
・ハサミ
・ペンチ
◆吊り下げフック
・ワイヤー
作り方
1.リースベースの裏表、上下を決める。
2.花材の茎を短くカットする。
【ポイント】
花材を接着する前にデザインを確認しておくと作業がスムーズです。
3.カットした花材をグルーガンでリースベースに取り付け、形を整える。
【ポイント】
0.5~1㎝ほどの量のグルーを茎に付け、リースベースに素早く貼り付けていきます。茎はベースのつるの間に差し込むように。差し込めない場合には茎を直接押さえ、5~10秒ほど待ちます(高温に注意してください)。
4.先に取り付けた花材の隣から順番に次の花材を貼り付けていく。
【ポイント】
細かい花材をまとめて付けたいときには数本束ねた茎にグルーを付け、少し冷めたところでグルグル回して固めたら下の部分をカットして再びグルーを付けてリースベースに貼り付けます。
5.一周花材を取り付けたら、さらに小花や葉物を重ねて貼り付けていき、全体のバランスを見ながら形を整える。
【ポイント】
見せたい花材は最後に貼り付けます。つるなどがある場合は花材に絡めるようにして、自然な感じになるように取り付けます。長くて気になる部分は葉先にグルーを付け、リースベースに貼り付けてバランスを整えます。
◆吊り下げフック
1.ワイヤーをU字にして、リースベース上部の上から下に向かってワイヤーを通す。
【ポイント】
ワイヤーで手を刺さないように注意。
2.ワイヤーを上に折り返し、上の部分に引っ掛ける。
3.引っ掛けた部分を一つに集めてねじる。
4.余分な部分をカットしてリースベースに埋め込んだら完成。
教えてくれたのは…
「RELISH FLOWER LESSON」さん
ハンドメイドフラワーキットを使ったレッスン動画を これから配信していく予定です。
アトリエで ご受講いただけない方々にも ご自宅で楽しく作っていただけるように アレンジの基本ポイントを解説しました。
ですが、見本通りでなくても もちろん大丈夫!お好きなデザインで、個性的な作品に仕上げてくださいね。
花を作るひとときが、素敵な時間になりますように…。
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折り紙を使ったリース
花材や土台などの材料がなくても、家にある折り紙でかわいいリースが作れます。使用する折り紙の色を変えたり、モチーフを貼り付けたりすることで、色んなパターンのリースを作ることができます。簡単なのでお子さんと一緒に作業するのにもぴったりです。
以下の記事では折り紙を使ったリースの作り方を詳しくご紹介しています。ぜひ挑戦してみてください。
リース作りを楽しもう!
リースはクリスマスだけでなく、一年を通して飾ることができる素敵なインテリアです。季節ごとに出回る旬のお花やお気に入りの飾りを使って、ぜひお子さんと一緒に世界に1つだけのリースを作ってみてください。
文・構成/HugKum編集部