国際平和デーが持つ目的・歴史・由来とは? 日本や海外の取り組みやわたしたちにできることを考える

世界平和は誰もが理想とする願いです。国連はこの願いを実現するために、さまざまな国々や人々に平和の重要性を呼びかける「国際平和デー」を制定しています。この記事では、国際平和デーの目的・歴史・由来をはじめ、日本や海外の取り組みをわかりやすく解説。また、国際平和デーについて、わたしたち一人ひとりにできることを紹介します。

 「国際平和デー」ってどんな日?

「国際平和デー」は、通称「Peace Day(ピースデー:平和の日)」ともいわれる国際連合(以下:国連)が定める国際デーのひとつです。英語表記は「International Day of Peace」。国連は、国際社会の平和と安全の維持を目的に創設されましたので、まさに国連の目的を象徴している国際デーです。今回は「国際平和デー」の目的・歴史・由来、日本や海外の取り組みなどを解説します。

国連が目指す国際社会の平和維持

「国際平和」とは、国家間で戦争がおこなわれていない状態をいいます。戦争と対をなす概念と考えてもよいでしょう。国連は国際平和を維持するため、創設以来、世界各地の紛争予防や平和維持などに努めてきました。

例えば、その代表的な取り組みが「国連平和維持活動(以下:PKO)」です。紛争地域の平和維持を図る手段として、国連が紛争地域に加盟各国の部隊で編成した平和維持隊を派遣、紛争当事者の間に立ち、停戦監視、兵力の引き離し、復興・復旧支援などをおこなうものです。

これまでにカンボジア、コロンビア、エルサルバドル、グアテマラ、ネパールなどで起こった紛争が大規模なものへと拡大することを防いできました。冷戦終結後、紛争の多くが国家同士の争いから、国の内部での争いや国内紛争と国際紛争が絡み合ったものに姿を変え、PKOの任務も多様化しています。

2021年の「国際平和デー」はいつ?

国際平和デーは、国連が制定した国際デーのひとつ。では、日付はいつなのか、2021年における国際平和デーの日付と曜日を確認してみましょう。

今年の「国際平和デー」は9月21日火曜日

国際平和デーは、毎年9月21日、日付は変わりません。今年は9月21日は火曜日になります。過去3年間、来年以降3年間の曜日は、以下の通りです。

2018年9月21日金曜日
2019年9月21日土曜日
2020年9月21日月曜日

2022年9月21日水曜日
2023年9月21日木曜日
2024年9月21日土曜日

「国際平和デー」とは?

毎年9月21日の国際平和デーは、世界中の人々が平和への思いをともにする記念日です。国連は、どのような目的や経緯で、国際平和デーを国際デーのひとつに定めたのでしょうか?  目的・歴史・由来を解説します。

目的

国際平和デーは、すべての国々、すべての人々の共通の理想である国際平和を推進していく日です。毎年9月21日、国連はこの日をグローバルな停戦と非暴力の日とするために、せめて、この日1日は敵対行為を停止するよう働きかけています。

そして国連は、すべての国連加盟国、国連機関、地域組織やNGO、そして個人に対して、国際平和デーをふさわしい方法で祝うように呼びかけています。

歴史

国際平和デーは、1981年、コスタリカの発案によって国連総会で満場一致で採択されました。制定当初は、国連総会の通常会期が始まる9月の第3火曜日と定められていましたが2002年からは、毎年9月21日を国際平和デーと定めるようになりました。

ちなみに、カトリック教会では、1968年から毎年1月1日を世界平和デーに制定しています。

由来

2002年、国連総会は国際平和デーの取り組みをさらに前進させ、グローバルな停戦と非暴力の日とすべきことを宣言、9月21日が国際平和デーとなりました。それまで9月第3火曜日と定められていたものの、日付が不確定で、まだあまり知られていなかった国際平和デーは、具体的に停戦と非暴力を実現すべき日となったのです。

国際平和デーは象徴的な意味を持つだけにとどまりません。紛争地域で、たとえ1日でも停戦と非暴力が守られれば、実質的な効果が生まれます。例えば、医療機関は市民に対して、安全に医療サービスを提供できます。また戦闘が1日停止しただけでも、終結に向けての取り組みは1日分前進します。世界中が紛争と暴力のない世界を思い描くことで、世界は平和に1歩近づくのです。

「国際平和デー」の日本の取り組み

国際平和デ−である9月21日には、日本各地でも数多くのイベントが開催され、国際平和の重要性を呼びかけています。ここでは、国際平和デーにおける日本の取り組みを見ていきましょう。

「平和首長会議」による鐘の一斉鐘打

広島市長が会長を務める「平和首長会議」では9月21日の記念行事として、国際平和の願いを込め、世界の国や都市に対して、寺院や教会の鐘を一斉鐘打することを呼びかけています。平和首長会議には世界の160ヵ所を超える国と地域、8,000を超える都市が参加しています。

野外フェス「PEACE DAY」

国際平和デーに込められた願いや想いを広めるために、「Believe in Peace with Love」をコンセプトに、世代や立場、ジャンルを問わず楽しめる野外フェスとして2018年からスタートしたのが「PEACE DAY」です。野外の心地よい空間で、平和を考える野外フェスとして、多くの人が参加しています。

2020年は初のオンライン開催、今年は9月15日〜21日の1週間を「PEACE DAY WEEK」とし、オンラインを軸にさまざまなイベントが予定されています。

「国際平和映像祭(UFPFF)」の開催

2011年から毎年9月21日には「国際平和映像祭(UFPFF)」が横浜で開催されています。世界中の若者(学生)が映像によって交流を深め、国境を超えたつながりを持ってほしいという願いが込められた映像祭です。

「国際平和デー」の海外の取り組み

国際平和デーの取り組みは、国連をはじめとする海外でも積極的におこなわれています。ここからは、世界各地で開催されている国際平和デーの記念行事を集めてみました。

「平和の鐘」の鐘打式

毎年9月21日、ニューヨークにある国連本部では、国連事務総長や国連総会議長、各国の国連常駐代表らが出席して「平和の鐘」の鐘打式がおこなわれています。この平和の鐘は60カ国の子どもたちが集めた硬貨を使って鋳造され、日本から国連に寄贈されたものです。

「フラッグセレモニー」の実施

国連広報局は毎年、近隣の学校の生徒や各国の若者を国連本部に招く交流プログラムを開催しています。そのメインイベントとして、参加者が国連旗と国連加盟国の国旗を掲げ、世界の平和を願うフラッグセレモニーがおこなわれています。

世界各地での記念行事

世界各地でも数多くの地域で、市民団体、学校などが記念行事をおこなっています。インドの記念シンポジウムやパキスタンの記念集会。オーストラリアの小学校では、記念パレードの実施や折り鶴の作成などがおこなわれました。

また、ガールガイド・ガールスカウト世界連盟は、この日をガールガイド・ガールスカウト国際平和の日とし、すべてのガールガイド・ガールスカウトに平和について考え、行動することを呼びかけています。

「国際平和デー」に、わたしたちができること

9月21日の国際平和デーに際し、わたしたちにできることがあるのでしょうか?  ここからは、個人ひとりひとりでも参加できる国際平和デーにおける活動をご紹介します。

平和について考える

例えば、広島県の平和構想事業である「国際平和拠点ひろしま」の活動を通して、国際平和について考えてみてください。ウェブサイトでは、オンライン平和講座や平和にまつわる情報などのコンテンツを配信、核兵器廃絶や平和・復興を考えるきっかけを与えてくれます。

SNSからメッセージを発信

ツイッターやインスタグラムなどのSNSを利用し、自分が考える国際平和のありかたについて、メッセージを発信することができます。

募金や寄付

「ユニセフ(国際連合基金)」をはじめとする国連機関やNGOなどに対する募金・寄付も、国際平和の推進に向けて、わたしたちにできる支援の方法のひとつです。

国際平和に向けて少しでも前に進むために

国際平和デーは、グローバルな停戦と非暴力の実現を通して、世界平和をたとえ1歩ずつでも推進していく日です。残念ながら、世界ではさまざまな考え方、主義・主張が対立し、今日も各地では紛争や暴力、差別などが続いています。

日本は、世界で唯一の被爆国。日本に住むわたしたちだからこそ、世界に向けて発信できること、取り組めることがあるはず。国際平和デーをきっかけに、わたしたちにできることを考え、小さなことからでも取り組んでみませんか。

 

文・構成/HugKum編集部

今回の記事で取り組んだのはコレ!

  • 16 平和と公正をすべての人に

SDGsとは?

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