8月11~13日はペルセウス座流星群を観測! 2022年最大級の流れ星はいつ・どこで見られる?

夏に観測できる「ペルセウス座流星群」は、子どもの夏休みの自由研究にピッタリです。今回は、ペルセウス座流星群はどんな天文現象で、見られる期間はいつからいつまでなのか、ペルセウス座流星群の探し方などを紹介します。また、どこで見るといいか、ペルセウス座流星群を見るコツも取り上げます。

2022年のペルセウス座流星群は、満月の明かりを避けるのがポイント

ペルセウス座流星群は毎年夏に見られる天文現象です。毎年7月20日頃から見え始め、8月20日頃まで続きます。

流星(流れ星)は通常、いつ夜空に流れるかわかりませんが、毎年、ほぼ同じ時期、同じ方向から多くの流星が現れる時期があり、「流星群」と呼ばれています。その1つが「ペルセウス座流星群」です。

2022年のペルセウス座流星群がよく見える日は、満月の日と重なっており、流星群を見つけるには、視界から月明かりを避けるように観測するのがポイントとなります。流星の数が最も多くなるピーク時刻が日本では日中となるため、その前夜から夜明けにかけて観測するといいでしょう。

ペルセウス座流星群
ペルセウス座流星群を観測しよう!

ペルセウス座流星群とは

そもそもペルセウス座流星群とは、どんなものなのでしょうか?

三大流星群のひとつ

日本ではいくつかの流星群が観測できますが、その中でも、毎年、たくさんの流星が出現する3つの流星群があります。「ペルセウス座流星群」「しぶんぎ座流星群」「ふたご座流星群」です。この3つは「三大流星群」と呼ばれています。つまり、ペルセウス座流星群は三大流星群のひとつです。

毎年7月から8月に観測できる

ペルセウス座流星群は、毎年夏に日本で安定して観測できる流星群です。流星が出現する時期は年により若干異なりますが、だいたいお盆休みあたりに観測できると覚えておくといいでしょう。

1時間あたり50個の流星が見られる

たくさんの流星が観測できるペルセウス座流星群。条件がいい時期なら、1時間あたり50個程度の流星が観測できることがあります。

1時間に50個ということは、だいたい1分に1個くらいの割合で流星が見られることになります。夜空を見上げていると、流星をすぐに見つけることができるはずです。

母天体はスイフト・タットル彗星

流星群は何もないところから現れているのではなく、流星を生み出している「もと」となる天体があり、それは「母天体(ぼてんたい)」と呼ばれます。

ペルセウス座流星群の母天体は、スイフト・タットル彗星です。スイフト・タットル彗星は、1862年にルイス・スウィフト氏とホレース・タットル氏が発見したことから、この名前がつけられました。およそ130年の周期で、太陽系をめぐっています。

「流星痕」が見られる

ペルセウス座流星群は、高速で明るい流星が多く、見ごたえのある流星群です。しかも明るい流星は、流星が消えた後にも煙のような痕跡を残すことがあります。

この流星痕(りゅうせいこん)は大きな流星でしか観測できない、とても珍しい現象です。流星痕は、一瞬で消える場合から、数秒くらい見えるものもありますので、星空をよく観察してみてください。

2022年、ペルセウス座流星群はいつ見るべき?

2022年のペルセウス座流星群をもっとも良く観測できるのは、いつなのでしょうか?

8月13日の午前10時がピーク!

ペルセウス座流星群の流星の数は、8月中旬頃から増え始めます。

今年、ペルセウス座流星群の活動が最も活発になり、出現する流星の数が最も多くなるのは8月13日午前10時です。そのため、日本では8月12日の夜に最も多くの流星が見られると予測されています。

8月12日日没から13日未明がベストな見頃

今年の8月12日は満月のため、夜空を照らす月明かりの影響があり、流星群の観測条件としてはベストではありません。目で見ることができる流星の数は、例年より少なくなると予測されますが、暗い場所でなら明るい流星を見つけることが期待できます。

東京で最も多く流星が見られる日時は、13日の午前3時台。1時間で30個程の流星が見られる可能性があります。美しい満月とともに星空を楽しみましょう。

いつからいつまで? ペルセウス座流星群が見られる期間

2022年にペルセウス座流星群が見られるのは、8月12日の夜だけではありません。国立天文台によると、普段より数多くの流星が出現する時期を、8月11日の夜から13日の夜までの3日間と紹介しています。この3日間の午後9時頃から、特に流星が多く現れると予測されています。

国立天文台サイトはこちら≪

ペルセウス座流星群の探し方

広い夜空の中から、どのようにペルセウス座流星群を探せばいいでしょうか?

放射点とは?

流星群では、流星は宇宙のある一点から放射状に飛び出してくるように見えます。この天球上の一点を「放射点」あるいは「輻射点(ふくしゃてん)」と言います。

放射点の高度が低く、地平線の近くにあるときは、流星はあまり見えず、放射点の高度が高いときには観測できる流星の数が多くなります。

ペルセウス座流星群のベストな観測時期である8月11日から13日の午後9時以降は、放射点が高くなり続ける時間帯になります。

ペルセウス座流星群の放射点はどこ?

ペルセウス座流星群は、夕方には地平線の近くにありますが、午後9時頃には北の空の高い位置になります。この放射点を中心にして、流星は放射状に飛び出すように観測できます。

ただし流星を観測するためには、放射点の方向だけを気にする必要はありません。放射点を中心に、夜空全体を見渡すようにするといいでしょう。

ペルセウス座流星群はどこで見るといい?

ペルセウス座流星群は、日本各地で観測できます。よりきれいに流星群を見たいときは、どこで観測するといいでしょうか?

天文台

近くに天文台があるなら、そこがベストです。天文台は天体観測を行うための施設で、星空を観測するには最適な条件が揃っています。

周囲が開けた場所

天文台がなくても、周囲に建物や街灯がなく、360度開けた場所が観測に適しています。例えば、小高い山の頂上や海岸、野原のような場所もいいでしょう。

自宅のベランダや窓から

自宅から観測しても、もちろんOKです。ベランダに出たり、家の窓から観測することもできます。その際は、部屋の明かりを消すか、部屋の明かりを遮るようにすると、より見やすくなります。

ペルセウス座流星群を見るコツ

ペルセウス座流星群を快適に観測できる、ちょっとした工夫や準備グッズを紹介します。

最低15分は眺めてみよう

最大で1時間に50個ほどの流星が見られると紹介しましたが、流星は自然現象なので、出現にはバラツキがあり、必ずしも1時間に50個が見られるとは限りません。ですから、数分夜空を見ただけであきらめるのではなく、少なくても15分ほどは待ってみましょう。少しずつ夜空の暗さに目が慣れて、流星を見つけやすくなっているはずです。

レジャーシートやサマーベッドを準備

ずっと夜空を見上げていると首が痛くなってしまいます。できるだけ楽な姿勢で眺めるのが一番。おすすめは、レジャーシート、サマーベッド、寝袋などを用意することです。地面に寝転がると、夜空を長時間、楽に眺めることができます。

防寒&虫よけグッズを

真夏とは言っても、夜、長時間屋外にいると、体が冷えてくることがあります。長袖の上着やひざ掛けなど、防寒グッズを持参するとよいでしょう。また虫よけグッズも用意してください。

親子で星空観測を楽しもう

「流れ星に願いごとをすると、願いが叶う」などと言われるように、今も昔も流れ星はとても神秘的なものです。そんな流れ星をたくさん見るチャンスがあるのが、ペルセウス座流星群です。

今年は月明かりの影響で観測に良い条件ではありませんが、暗い場所で月の明かりを視界から避けるようにして夜空を見上げると、明るい流星を観察することが期待できます。小さなお子さんには、ちょっと時間が遅くなるかもしれませんが、ぜひ親子で星空を眺めてみてください。

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文・構成/HugKum編集部

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