持ち家と賃貸の比率は? 持ち家ならマンション・戸建て? メリットデメリットについて考える

住宅の話題で永遠のテーマといえるのが、持ち家と賃貸のどちらがいいのかという話題。この記事では、まず持ち家と賃貸の比率は実際どうなっているのかをチェック。さらに、持ち家と賃貸、それぞれのメリットとデメリットやコスト面を比較してみます。また持ち家の場合、マンションと戸建てのどちらがよいのかも考えてみました。

持ち家(購入)と賃貸、どっちが正解?

持ち家と賃貸
持ち家と賃貸は、どっちがいいの?

 

ママパパを悩ませる大きな問題のひとつが、持ち家か賃貸かという住宅に関する問題。結婚した当初は賃貸の家に暮らしていても、しばらくすると「マイホームを購入しようかな」と考えるご家庭も多いはず。そもそも持ち家と賃貸、どちらを選ぶべきなのでしょうか?

持ち家と賃貸の比率

持ち家と賃貸のどちらを選ぶべきかを考える前に、まず持ち家と賃貸に住んでいる人の割合を見てみましょう。2018年の住宅・土地統計調査によると、日本の住宅総数のうち持ち家の割合は61.2%で、賃貸は35.6%です。

5年おきに行われている同調査の過去の傾向を見てみると、持ち家率はだいたい60%前後で大きな変化はありません。つまり、持ち家に暮らしている人の比率は、およそ6割ということになります。

参考:平成 30 年住宅・土地統計調査(総務省)

持ち家と賃貸のメリット・デメリットを比較

持ち家と賃貸、それぞれにメリットとデメリットがあります。それらを比較してみましょう。

持ち家のメリット

持ち家の最大のメリットは、家が資産になることです。毎月ローンを返済することは大変なことですが、家は大きな資産になります。将来、子どもに家を残すことができますし、万一、お金が必要になったときは売却することもできます。

また家の内装を自由に工夫できることも大きなメリットでしょう。ライフスタイルや子どもの成長にあわせて手を加え、理想の家に近づけることができます。戸建て住宅なら庭や外観もアレンジできます。

持ち家のデメリット

持ち家のデメリットは、一度購入すると、簡単には引っ越しできなくなることです。転勤やなにかの事情で急遽引っ越ししたいときにも、簡単に住み替えることはできません。

また家の内部や建物自体のメンテナンスを自分で行わなければなりません。マンションは多くの場合、修繕積立金が設定されていますが、戸建ての場合、屋根や外壁を修理する費用を考えておく必要があります。地震や台風などの自然災害のリスクもあります。

賃貸のメリット

賃貸のメリットは、気軽に住む場所を変えられること。子どもが通う学校に合わせて住む場所を変えたり、通勤しやすい場所に引っ越したり、ライフスタイルの変化にあわせて、最適な場所の物件を選ぶことができます。万一、地域やご近所と合わないと感じたときや、住んでいる家に飽きたときも持ち家に比べると、移動は簡単です。

また設備に故障などが発生しても、経年劣化の場合はオーナーが費用負担するのが一般的です。

賃貸のデメリット

賃貸には気楽に移り住める魅力があるものの、高齢になったときは住み替えにくくなります。保証会社の審査が難しくなり、新規契約が難しくなるのが実情です。また年金暮らしになったとき、毎月家賃を払い続けることは経済的な負担でもあります。契約更新時には更新料もかかります。

また賃貸ではリフォームなどはほぼ不可能で、壁や柱に釘を打ったりすると退去時に原状回復費用を支払わなければならないこともあります。

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持ち家と賃貸のコスト面を比較

次にコスト面で、持ち家と賃貸を比較してみましょう。

税金は、持ち家のほうがかかる

賃貸の家賃には消費税はかかりませんし、固定資産税の支払いもありません。ですから、賃貸に住んでいる場合、税金がかかることはありません。

それに対して、持ち家の場合はさまざまな税金がかかります。まず家を購入する際には「不動産取得税」や「登録免許税」「印紙税」など、各種の税金が発生します。さらに購入後は毎年、「固定資産税」や「都市計画税」の支払いがあります。

税金という観点でみると、持ち家より賃貸のほうがお得と言えます。

確定申告で減税できる

持ち家は税金がかかりますが、国は住宅を購入する人にさまざまな補助金や減税制度を用意しており、それらを利用すれば税金を抑えることができます。

例えば、住宅購入時に使える「すまい給付金」や「住宅ローン控除」などがあります。一定の条件を満たした新築住宅なら、固定資産税が減額される措置もあります。

こうした制度は、確定申告を行うことで利用できます。確定申告は手間がかかりますが、メリットは大きくなります。

ローン返済後は固定費が少なくなる

マイホームを購入する方の多くは、住宅ローンを利用しています。住宅ローンの返済はおおむね30年前後と長く、その間の返済の負担は大きいものでしょう。

ですが、住宅ローンを完済したあとは、住宅にかかる費用はメンテナンス費用と税金だけになり、経済的にはかなり楽になります。

シミュレーションするなら…

家を購入した場合、支払い総額がいくらになるかシミュレーションして、賃貸の場合とどちらが有利か比較することもできます。

住宅ローンシミュレーション(住宅金融支援機構)

住宅ローンシミュレーション(フラット35)

住宅ローンシミュレーション(三井住友銀行)

持ち家(購入)は、マンションと戸建て、どっちが正解?

家を購入すると決めたとき、マンションと戸建ての2つの選択肢があります。どちらがいいのか、それぞれのメリットとデメリットを見てみましょう。

マンションのメリット

マンションは多くの場合、駅の近くなど利便性が高いところに立地していることが魅力。また住人以外は入れないようにオートロックになっていたり、防犯カメラや管理人がいたり、セキュリティ面でも安心できます。

また24時間ゴミ出し可能だったり、不在時でも荷物が受け取れる宅配ボックスを備えているマンションなら、暮らしはより便利になります。建物などの管理面も組合などに任せられることもうれしいポイントです。

さらに、ファミリー世帯が多く住んでいるマンションでは、住民同士のコミュニティが自然とできあがり、助け合いながら子育てできる環境が期待できます。

マンションのデメリット

マンションは、家の上下左右が他の住戸と隣接していることが多いため、騒音などが問題になる可能性があります。特に子どもが小さいうちは、家の中を走り回ったり、大きな声を出したりするもの。気を使う場面が多いかもしれません。

また戸建て住宅に比べると、家の広さが限られるので、大家族には住みにくいケースもあります。ペットの飼育に関しては、マンションの規定で決められ、小動物に限られるケースが多いでしょう。

戸建てのメリット

戸建てのメリットは、上の階や下の階、隣の住戸に対して、音や振動をあまり気にする必要がないことです。小さな子どもがいても、のびのびと走りまわることができます。

戸建てを購入するのではなく、設計して建てるのなら、外観、間取り、素材、庭の有無なども自由に決められます。駐車場スペースがあれば、駐車場を借りる必要もありません。さらに戸建て住宅ならペットを飼うことももちろん自由です。

戸建てのデメリット

戸建ては、屋根、外壁といった大規模なところはもちろん、門扉や玄関、雨樋など、家のあらゆる部分のメンテナンスを自分で行わなければなりません。また一般的に戸建ての住宅地は、駅から少し離れた場所にあることが多く、通勤には少し不便を感じるケースもあります。

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理想のライフスタイルを考えよう

持ち家か賃貸のどちらがいいかは、それぞれのご家庭が求めるライフスタイルによって変わります。今後どんな家族構成で、どんな暮らしをしていきたいのか、さらに老後はどう過ごしたいか、夫婦で話し合ってみると、自分たちにはどのスタイルが良いのかが明確になってくるはずです。

 

文・構成/HugKum編集部

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