パセリを冷凍するとパラパラに! 栄養と香りに驚きの変化が!? 目からウロコの活用方法も

独特な青い香りを上手に取り入れると、深みのある味を生み出すことができるパセリ。冷凍して常備すれば、いつもの単調な味から一味ちがう味を作ることができますよ。飾りだけじゃない、香りを楽しむハーブとして、パセリのおいしさを楽しめる保存術をご紹介します。

パセリの冷凍後の変化は

パセリといえば葉が縮れたカーリーパセリですが、クセが少ないイタリアンパセリも多く見かけます。葉がやわらかいので食べやすいのはイタリアンパセリですが、独特な香りをお好きな方は、逆に物足りないかもしれませんね。

栄養豊富なパセリ

3~5月、9~11月が旬なので、この時期のものは葉が柔らかくて香りも良いです。この他の時期はハウス栽培などで、通年にわたって流通しています。

特筆したいのは、栄養の多さです。レモンよりも豊富にビタミンCが含まれるほか、ほうれん草と比べると、β−カロテンが1.7倍、鉄は3.7倍です。カルシウムも多く、飾りだけではもったいないほどの栄養が詰まっています。

青臭い特有の香りは抗菌作用、デオドラントや食欲増進作用があるといわれるアピオールです。この成分は子宮収縮を促すといわれ、妊娠中、授乳中は大量には食べ過ぎないよう、注意が必要だそうです。常識的な量であれば、問題ありません。

香りの変化は

新鮮なパセリは葉にハリがあり、香りの強さと同時に、苦味や食感もしっかりと強いため口に残ります。冷凍すると食感はしんなりとして弱まり、苦味よりも香りが引き立つようになります。また、乾燥パセリは噛み応えがなくなって、香りはそのまま残ります。

つまり冷凍、乾燥後は食べやすくなるのですが、時間が経つにつれて徐々に香りが弱まっていきます。

冷凍後は揉んで砕くと使いやすい

生のパセリをみじん切りにしようと思うと、モサモサしてまとまらず、なかなか刻むことができません。その点、冷凍した後なら簡単です。袋のまま手で揉みながら砕いていくと、簡単に小さくなります。

大きさも1/3くらいにまで小さくなります。

 

パセリに苦手意識がある方は多いのですが、原因は喉越しのパサパサ感にあることも多いです。繊維の固さが喉に触り、青臭さをいつまでも長引かせてしまうという欠点は、これで解消します。日頃からハーブ類が大好きな方は、ぜひ冷凍を試してみてください。香りだけを楽しめるので、すぐに受け入れられると思います。

パセリ、冷凍の仕方

具体的に冷凍方法をご紹介します。

新鮮なパセリで

時間が経つと香りが弱まってしまうため、新鮮なパセリを使ってください。また、大量にあっても冷凍すると驚くほど小さくなるので、お好きな方は多めに用意してくださいね。

冷凍方法

固い茎を切り離します。やさしく指で葉をもぎ取ると、柔らかい部分だけがはずれます。

柔らかい部分だけをもぎ取ります。

茎はまとめてラップで包んでおきます。一緒に冷凍しておけば、セロリのようにスープを煮込む時の香り付けとして使えます。その後、冷凍用保存袋に入れて冷凍します。

完全に凍結したら、手でもみほぐして砕いてください。これもまた楽しい作業です。

解凍方法

冷凍庫からだしたらすぐに使います。生のままでもよいし、加熱料理にしてもよいです。

保存期間

冷凍したパセリの保存は1~2か月程度です。思いきりたくさん使ってくださいね。

ドライパセリの作り方と冷凍方法

乾燥パセリも簡単にできて保存性が高く、食べやすい方法です。

乾燥させて冷凍すると来シーズンまで

カビが発生しないように乾燥剤を入れて上手に保管すると、半年から1年程度は香りを楽しめます。

さらに冷凍して、使う分ずつ取り出しながら使えば、カビの心配もなくなります。こちらも徐々に香りが弱まりますが、秋に保存しておけば来年の春シーズンまでは十分に楽しめます。

栄養の変化

色も鮮やかなまま乾燥したパセリはパリパリになり、手軽にドライパセリが作れます。残念ながらビタミンCなど、熱に弱い栄養素は減りますが、水分がなく凝縮された分、鉄などのミネラルは効率よく摂ることができます。ほんの一つまみがあるだけで、栄養素が摂取できるのです。

ドライパセリの作り方

葉の部分をやさしくもぎ取り、ザルなどの上に広げて天日干しにします。

電子レンジなら、耐熱皿の上にキッチンペーパーをひいてからパセリをのせ、600Wで3分程度の加熱をします。パセリの量は、スーパーで買う一袋分が目安です。

パリパリのドライになりました。触ると、サラサラと崩れていきます。

 

オーブンなら余熱なし、120℃で15分の加熱です。

乾燥後はキッチンペーパーに包み、こぼれないようによくもみほぐします。サラサラと細かく砕けて、トッピングに使いやすくなります。

生のパセリを乾燥させると、ここまで小さくなります。

 

この少量の中に、栄養がたくさん詰まっています。

 

冷凍保存の際は、ラップや小袋に入れてから、冷凍用保存袋を使って保存します。

ドライパセリはオイル漬けも

β−カロテンは油との相性が抜群です。オイル漬けもご紹介しますので、ご参考にしてください。

瓶にドライパセリを詰め、オイルを適量注いで蓋をします。毎日瓶を振りながら2週間ほど経つと、香りが移ったパセリオイルができあがります。その後は葉を濾して取り除き、2−3か月程度のうちに使ってください。

使うパセリは、ご自分で乾燥させても良いし市販のドライパセリでも良いです。お好みで、にんにくや唐辛子を足すこともできます。

乾燥した葉に染み込ませながら、ゆっくりと少量づつオイルを加えてください。具材がしっかりと浸かるまで、注ぎます。

たっぷり使えるパセリのレシピ

香りが強いパセリは、料理に振りかけるだけでも楽しめるので、気軽に使ってください。たとえば、ミートソースにかければ彩りとしてもきれいです。もう少し手を加えるなら、室温に戻したクリームチーズと混ぜ、レモン汁で伸ばせばパセリディップです。

次ページからは、ソースに、上げ衣に、素材自体に、またはオイルに入れて活用する方法をご紹介します。魚介、肉を選ばず、にんにくとの相性も良く、様々な素材に活用できるパセリの香りを活かしましょう。

次のページは▶▶パセリもハーブとして使用

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