【子ども性格診断】「ロジカル」「ピース」「ビジョン」の3タイプ別・わが子のトリセツ

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宿題しない、お手伝いしない、ゲームやめない…… 言ってもなかなか動いてくれない子どもとのコミュニケーションにお悩みではありませんか? 子どもが動いてくれないのは、もしかしたら親の「伝え方」に原因があるかもしれません。

うちの子はどれ? 性格統計学から分ける「3つのタイプ」

子ども・大人にかかわらず、誰にでも「生まれもった性格」があります。そして、そのタイプごとに、響く褒め方や叱り方、言われたくない言葉は異なるのです。つまり、子どもに効果的になにかを伝えるためには、まずはその子の「生まれもった性格」を把握することが大切だということ。

そこで本記事では、まずは子どもの性格を、12万人の統計データをもとに考案された「性格統計学」に基づいた3つのタイプから診断します。参考&引用は、親子のコミュニケーションメソッド本である『わが子がやる気になる伝え方 性格3タイプ別の声がけで自己肯定感が高くなる』(著:稲場真由美/発行:小学館クリエイティブ)から。

各タイプごとにその特性を解説し、それぞれにとってやる気の出る「伝え方」をご紹介していきます。

さっそく診断してみましょう!

次の質問に直感で答えてください。

1・お友だちとレストランに来ました。同じ席の人は、同じメニューを頼まなければならないという、ちょっと変わったレストランです。あなたはどうしますか?

相手が食べたいものを聞いて合わせる
♠︎自分が食べたいものを伝えて相談する

を選んだ人はBの「ピースタイプ」です。
♠︎を選んだ人は次の質問↓へ!

2・朝、「晩ごはんはカレーだよ」と聞いていましたが、晩ごはんのときに、ハンバーグに変更になっていました。あなたはどう感じますか?

「あれ? カレーじゃなかったの?」とちょっとがっかり
「ハンバーグになったんだ。ふ〜ん」と気にしない

を選んだ人はAの「ロジカルタイプ」です。
を選んだ人はCの「ビジョンタイプ」です。

はっきりとは判別できないことも。縛られすぎず役立てましょう

もちろん、人によっては「ややロジカル寄りのピース」「ややピース寄りのビジョン」という方もいるようです。
次章からはタイプごとの詳しい解説をしていきますが、「このタイプならこうするべき」と縛られすぎず、コミュニケーションのヒントとして役立ててみてくださいね。

ママやパパも診断してみましょう

子どもはもちろん、親にも「生まれもった性格」があります。そのタイプによって、育児でやってしまいがちなことや、子どもへの接し方のコツが異なるので、ママやパパもいっしょに診断してみましょう。

ここからは、診断テストの結果を各タイプごとに解説!
各タイプの子どもの特徴をお伝えしていきます。各章のさいごには、同タイプの親の特徴も合わせて紹介していますよ。まずは、Aの『ロジカルタイプ』のトリセツから。

A.『ロジカルタイプ』のトリセツ

ロジカルタイプは、自分の目標があると頑張れるタイプ。自分が納得して、「できる!」と思えれば行動します。

自分のペースが大事

自分が決めたペースで物事を進めたいと思っています。何事も「自分で決めたい」と思い、自分が決めたことは「やろう」とします。

計画的に行動する・等身大の目標を立てる

ゴールや目標を決めて、計画的に進めることが好きです。等身大の目標を好み、大きすぎる目標だとやる気になりません。

オーバーな褒め方はNG。「具体的な事実」で褒められたい

「すごい!」「超すごい!」といった、大げさな表現は、「うそっぽい」「なんだか適当……」と感じてしまい心が冷めます。反対に、見たままの具体的な事実を挙げて褒めてもらえると、「ちゃんと見てくれている」とうれしく感じるようです。

感情的に叱るのもNG

「なにやってるの!」「何回言ったらわかるの!」などと、感情的に叱られることを嫌います。論理的かつ冷静に注意してもらえると、納得できるようです。

■ロジカルタイプの親は…

 

ロジカル親は、物事をシミュレーションした上で進めたい「納得型」です。子育てにおいても「自分の計画どおりに進めたい」と考えがち。
そのため、子どもが思うように動いてくれないと、ストレスに感じてしまうこともあるようです。子どもは子どもなりのペースでがんばっているので、大人である親のほうが、寛容に子どもを見守りましょう。自分自身に対してもストイックなので、「予定どおりにできないこともある」と、時には肩の力を抜くことが大切です。

B.『ピースタイプ』のトリセツ

ピースタイプの人は、人との和や平穏を大切にします。相手軸で、自分のためより、相手によろこんでもらうためにがんばるタイプ。

人の役に立ちたい

人の役に立ちたいので、相手のよろこぶ顔を見てうれしく感じます。さきほどの「性格タイプ診断」で「相手が食べたいものを聞いて合わせる」と答えたのもそのためです。人に迷惑をかけるのが嫌いです。

うれしい褒め言葉は「ありがとう」

誰かからの感謝の言葉がやる気の原動力です。やったことに対して「ありがとう」がないと、やる気がでなくなります。「〇〇さんが褒めてたよ」と間接的に褒められるのも心に響きます。

人と比べるのはNG

「お姉ちゃんはもう宿題やったよ」と言われると、やる気をなくします。言った相手を嫌いになるくらい嫌です。「〇〇さんよりがんばったね」と比較して褒められるのも苦手です。

大きな声や音が苦手

大声で話されると、怖さを感じて話が耳に入ってきません。言い争いも、気になって落ち着きません。ドアが「バタン」と閉まる音も苦手です。「誰か怒ってるのかな?」と思って不安になります。

■ピースタイプの親は…

 

相手優先で人の役に立ちたいピース親は、「ありがとう」の言葉が原動力で、人の和を大切にする「平穏型」です。しかしながら、どこか「家族は自分」という認識がある人が多く、子どものしつけに厳しくなりがち。
また、何事においても理由や経緯を重視するので、子どもに事細かに質問したり、自分の話も長くなったりしやすい傾向にあります。ふだんの会話や、子どもになにかを説明するとき、叱るときも、あまりくどくならないように気をつけましょう。

C.『ビジョンタイプ』のトリセツ

『ビジョンタイプ』は、「やりたい!」という願望があると集中してがんばれるタイプ。自分の直感や感性に従って行動します。

将来性や可能性が大事

「おもしろそう」「楽しそう」「なんか好き」などの期待がもてるか、ピンとくるかが行動のカギです。自分がやりたいとおもったら、どんなことでもできると信じて行動します。

うれしい褒め言葉は「すごい!」

短く、リアクション大きく、抑揚をつけて褒められるとモチベーションが上がります。毎日でも褒められたいと思っています。まさしく「褒めて伸びる子」です。

長い話や細かい指示はNG

話は要点だけ聞きたいと思っています。話が長すぎると、途中から聞いていません。お願い事は、ざっくりとした指示のほうが動けます。細かすぎる指示は、やる気をなくします。

命令されることも苦手

「片付けなさい!」「寝なさい!」と命令口調で言われるのが嫌いです。「はーい」と答えるものの、モチベーションが上がらないので動けません。「片付けてくれたらすごいんだけどなぁ」といった促す口調で言われたほうがやる気が出ます。

■ビジョンタイプの親は…

 

ビジョン親は感性や想像力が豊かで、直感的に行動する「願望型」。ひらめきや感覚で臨機応変に動き、ちょっとオーバーなくらいに褒められることが好きな傾向にあります。子どもにも同じように接してしまうことがありますが、子どものタイプによっては、苦手意識や不快感を抱く場合もあるので気をつけましょう。

タイプ別「伝え方」のケーススタディ

ロジカル、ピース、ビジョン、3つのタイプから、お子さんやママパパご自身の特性がざっくりと把握できましたか? ここまで述べてきたとおり、効果的な「伝え方」はそれぞれのタイプによって異なります。大事なのは、子どもひとりひとりに個性があることを理解して、親がその子の良いところを伸ばしてあげられるような関わり方をすること。

ここではケーススタディで、タイプごとの「モチベーションが上がる声がけ」「やる気を下げてしまう言葉」をより具体的にイメージしてみましょう。

ロジカルタイプの子には…

【NGな伝え方】

×今すぐ片付けなさい!

 

【OKな伝え方】


◎片付けてほしいんだけど、「今すぐ」と「晩ごはんの後」どっちがいい?

 

ロジカルタイプの子は、自分で決めた計画にそって動きたいと思っています。そのため、「今すぐ」と急かされると、自分のペースを乱されたようで不快に感じることも。やってほしいことがある場合は、二者択一で決断させてあげると効果的です。たとえ二者択一でも「自分で決めたこと」は、しっかりと守ろうとします。

ピースタイプの子には…

【NGな伝え方】

×早く宿題やりなさい。一人でできるでしょ!

 

【OKな伝え方】

◎最初だけ、一緒にやろうか?

 

何事も親といっしょにやりたいピースタイプの子。「一人でできるでしょ!」「お兄ちゃんなんだから、一人でしなさい」という言葉はタブーです。突き放された感じがして、やる気を失いかねません。最初だけでも親が一緒にしてあげたほうが、よろこんでサッと行動にうつしてくれます。

ビジョンタイプの子には…

【NGな伝え方】

×優先順位をつけてやりなさい!

 

【OKな伝え方】

◎早めに宿題できたら、すごいんだけどなぁ

 

自分のひらめきを大切にして、その都度工夫して臨機応変に行動するのが好きなビジョンタイプの子には、優先順位をつけさせるのは不向き。親がくどくど注意したり、必要以上に細かく口出しをすると、逆にやる気をなくしてしまうので注意しましょう。「〇〇できたらすごいんだけどなぁ」と、前向きに気持ちを切り替えてあげるのがおすすめです。

親子両者の性格タイプを知ることが、円滑なコミュニケーションにつながる

たとえおなじ言葉でも、子どものタイプによってはポジティブに受け取ってくれる場合と、ネガティブに受け取られてしまう場合があることがわかりましたね。

各タイプとの接し方をもっと深く知りたい方には、親子のコミュニケーションメソッド本わが子がやる気になる伝え方 性格3タイプ別の声がけで自己肯定感が高くなる(著:稲場真由美/発行:小学館クリエイティブ)がおすすめ。

子どもの性格を「ロジカル」「ピース」「ビジョン」の3つのタイプで診断し、さらに詳しく、それぞれのタイプごとに好まれる言葉や、言葉の受け止め方を伝えます。

著者は、12万人の統計データをもとに「性格統計学」を考案・開発

著者は、学校講演や子育てカウンセリングで多くの悩める親御さんと接してきた稲場真由美さん。自身の人間関係の悩みから新しいコミュニケーションを探求し、延べ12万人の統計データをもとに「性格統計学」を考案・開発してきました。

稲場さんによる「性格統計学」に基づいた本書では、子どもだけでなく、親自身の生まれもった性格をも見直すことで、お互いにとって最適なかかわり方を知ることができます。「ビジョン親×ロジカル子の場合」「ピース親×ビジョン子の場合」のように、親と子のタイプの組み合わせごとのアドバイスも収録されていますよ。

親と子ども、お互いに合った「答え」に出会える一冊。ぜひお手にとって、お子さんとの円滑なコミュニケーションに役立ててくださいね。

構成/羽吹理美
イラスト/あとりえyas. 森田康子
協力/小学館クリエイティブ

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