小学生はどんな夢を持っている? 夢がないとだめ?
「子どもの将来の夢が無謀すぎる」
「夢がコロコロ変わってしまう」
「そもそも将来の夢がないみたい…」
未就学の頃はどんなものでも微笑ましく見守っていられた「子どもの将来の夢」。けれども、小学校入学後、中学年、高学年と学年を重ねていくにつれて、子どもの将来の夢に不安を感じるママパパも多いのではないでしょうか?
本記事では、そんな子どもの将来の夢に関するお悩みを解決!
子どもの将来の夢の見つけ方やサポートの仕方、さらに、小学生たちに人気の職業までをお伝えしていきます。
将来の夢とは。なぜ必要なの?
将来の夢とは、基本的には子どもたちが「将来実現したい」と思い描いている願いを指します。多くの子どもが将来就きたい「職業」を挙げますが、厳密には職業でない目標や生き様のようなものでもOKです。
将来の夢を持っていると、大人になることに希望を持てるほか、目標が明確化され、進路の方向性も決めやすいというメリットがあります。
将来の夢がない子はどうすれば…
もちろん「将来の夢がまだない」という子も決して珍しくなく、おかしいことではありません。今回、HugKum読者のママパパにお子さんたちの将来の夢をアンケート調査しましたが、半数以上から「なし」と寄せられました。
将来の夢は、成長していく過程の中で、誰かに憧れたり好きなものを見つけたりしながら自然と芽生えることが多いので、焦って無理に作る必要はありません。
……とはいえ、子どもの頃って、将来の夢を聞かれるシーンが多いので、「うちの子だけが将来の夢を持っていない」と悩んでしまうこともありますよね。
以下では、そんな方向けに「子どもの将来の夢」の見つけ方をお伝えしていきます。
子どもの将来の夢の見つけ方
将来の夢は無理に作るものではありませんが、お子さんの現在の興味や今後やっていきたいことをひとつひとつ見つめながら、ゆっくり探っていくことはできるはず。
ここでは、その上で活用したい&念頭においておきたいポイントをおさえておきましょう。
好きなこと・得意なことをみつける
お子さんは今、どんなことに興味を持っていますか? 得意なことや好きなことはありますか?
多くの場合、夢は興味や関心から芽生えていきます。いきなり未来に思いを馳せるのではなく、お子さんの現在の興味や得意をまずは見つけてみましょう。
どんな大人になりたいか話し合ってみる
また、お子さんが「そもそも自分が大人になることが想像できていない」というケースもあるようです。
そんなときは、将来どんな大人になりたいか、気軽な感じで話し合ってみるのも良いかも。ママパパご自身や身近な大人を具体的な例として挙げながら、 お子さんが自分の将来について考えるきっかけを与えてみましょう。
子どもの主体性を尊重する
子どもがなかなか煮え切らないと、ついつい口出ししたくなりますが、まずは子どもにじっくり考える時間をあげましょう。
アドバイスをしているつもりでも、大人からあまり「あれはこれは」と提案されると、子どもは主体性を奪われたような気がしてしまいます。自分で悩んだり、迷ったりする時間も必要です。
子どもの夢を否定しない
子どもがようやく見つけた夢が、あまりにも無謀だったり理解できない……なんてこともありますよね。
そんな時、条件反射的に否定したくなるかもしれませんが、一旦は抑えましょう。子どもが自分の興味を見つけられたことや、将来に希望を持てたことが「すごい」こと。はじめから世間体や現実的な課題を突きつけることはせず、まずは前向きに、子どもの夢を応援する姿勢を見せましょう。そこから少しずつ、自分の目標や今後の進路方針を具体的にしていければOKです。
小学生に人気の「将来の夢」13選
では、小学生の「将来の夢」としては具体的にどのようなものが人気なのでしょうか?
HugKum読者のママパパからアンケートに寄せられた、小学生のお子さんが「就きたい職業」を人気順にご紹介していきます。
YouTuber
近年、小学生から多大なる人気を集めている「YouTuber」。動画内でゲームの実況をしたり、得意なことを視聴者に教えたりする姿を見ていると「自分も好きなことを仕事にしたい!」という気持ちが強くなるのかもしれませんね。
「ユーチューバー。自分の好きなことをしてお金を稼ぎたいらしい」(30代・青森県・子ども2人)
看護師
病院での診療や治療をサポートし、患者さんを看護する「看護師」も小学生たちが「なりたい」人気の職業。病院での診察時など、その仕事っぷりにお子さん自身が触れ合う機会も多く、患者さんをやさしく介抱する姿に憧れる子が多いようです。
「人を助けたり面倒をみたいから。あとは母親の私が癌だった為」(40代・東京都・子ども1人)
医師
自分や家族の体調不良を治してくれるお医者さんも、子どもたちの憧れの的です。お医者さんが扱う、見たこともないような医療機器もまた、子どもがロマンを感じるポイントかもしれません。なかには、医療ドラマがきっかけで「自分もなりたい!」と思う子も。
「テレビドラマを観て憧れた」(40代・神奈川県・子ども2人)
ケーキ屋さん
ケーキ屋さんは、時代を問わず子どもたちから人気の職業。見た目は美しく、美味しいケーキを作る様は、子どもの目には魔法のように映るのではないでしょうか。
「ケーキをみんなに振る舞いたい」(40代・埼玉県・子ども2人)
イラストレーター
絵を描くことが好きな子の中には、イラストレーターになりたい!という子が多いようです。日々独学で練習している子も多いかもしれませんね。
「絵をかくのが好き」(40代・宮城県・子ども2人)
サッカー選手
サッカー選手も、時代を問わずサッカー好きの子どもたちの「なりたい」職業ですよね。かつては、主に男の子たちから人気の職業でしたが、なでしこジャパンの活躍の影響もあって、昨今では女の子たちからの人気も集めているようです。
野球選手
野球派の子どもなら、やっぱり「野球選手になりたい!」という子が多数。中には、すでに草野球チームに所属しながら、将来に向けて日々トレーニングを重ねている子も。憧れの選手がいたり、入りたいチームがあると、練習にもより精が出ますね。
「大谷翔平の影響で」(30代・大阪府・子ども1人)
会社員
ママやパパが会社勤めをされているご家庭では、「サラリーマンにとにかく憧れる!」というお子さんも多いようです。パパやママの会社での話を日々耳にしていると、「大人になったら会社に勤める」というビジョンを抱きやすいのではないでしょうか。
「会社勤めをしたい」(40代・新潟県・子ども3人)
保育士・教員
保育士や学校の先生も小学生から人気の職業です。尊敬できる先生や保育士さんに出会うと、将来なりたい大人像も思い描きやすくなりますね。
「保健室の先生になって、ケガをした子や具合の悪い子のお世話をしてあげたいと話していた。」(30代・秋田県・子ども2人)
公務員
なかには、「公務員になりたい!」という現実的な子も。業績や経済動向によって収入が大きく左右されやすい民間企業よりも、安定した収入が期待でき、老後の備えも十分なことから公務員になりたいようです。
「公務員 安定しているから」(30代・愛知県・子ども1人)
俳優・タレント
普段TVで見かける芸能人も、お子さんたちにとっては眩しい存在ですよね。ママやパパの中にも、かつて俳優やアイドルに憧れた人は多いはず!
「女優がきれいだから」(40代・広島県・子ども3人)
薬剤師
病院や薬局、ドラッグストアなどで薬剤を調剤したり、製薬会社で薬品の研究や開発に携わる「薬剤師」。人の役に立ちたい!という願いから、将来は薬剤師を目指しているとの回答もいくつか見受けられました。
「学校の授業で習ったため」(30代・兵庫県・子ども2人)
調理師
食べることが好きだから、「調理師になりたい」という子も! ママやパパのご飯作りの手伝いをしながら、調理のどんなことに携わりたいか、考えていけると良いですね。
「レストランのシェフ」(40代・和歌山県・子ども2人)
子どもの夢を応援するために
子どもの夢が具体的になってくると、親としてはできるだけポジティブに応援してあげたいですよね。ここでは、子どもの夢をサポートするために親にはどんなことができるのか、そのポイントを見ていきましょう。
どんな能力を伸ばせばいいのか、一緒に考える
たとえ「将来〇〇になりたい!」という願望を持てたとしても、多くの子どもには、それを叶えるために歩むべき道筋がわからないものではないでしょうか。
だからこそ、子どもが夢をかなえるためには「どんな能力を伸ばせばいいのか」を、まずは一緒に考えてあげましょう。
そして、ゆくゆくは「その能力を伸ばすためにはどんなことを学んでいくべきか」「どんな努力が必要なのか」も、合わせて指し示してあげられると、子どもも自分の将来について、現実的に考えやすくなるかもしれません。
好きなことを追求させてみる
夢の内容が漠然としていたり、あまりにも現実的ではないという場合も、とりあえずは「好きなことを追求させてみる」というのもアリではないでしょうか。
自分の「好き」を追求することで、物事を分析する力や、自分で決めたことをやり遂げる忍耐力、そして自分の力で物事を考え決めていく主体性など、さまざまな能力を身につけることができます。
将来の具体的な方向性も、その過程の中で見つけられるかもしれません。
プレッシャーをかけすぎない
子どもの「将来の夢」を応援してあげたい気持ちから、ついつい親の方が張り切って先回りしてしまう……なんてこともありがちですよね。
親が張り切りすぎてしまうと、子どもの主体性が薄れてしまったり、期待をプレッシャーに感じてしまい、好きだったはずのことが辛いものになってしまう場合もあります。
力の加減がなかなか難しいですが、小学生のうちは、あくまでも子どものやりたいことを「サポートする」アドバイザーのようなスタンスがおすすめです。
「将来の夢」は職業じゃなくてもOK。なりたい自分を見つけよう!
ここまで、お子さんに人気の「将来の夢」を職業中心にお伝えしてきましたが、先述したとおり、「将来の夢」は職業じゃなくてももちろんOK。
未来を想像しながら家族で楽しく語り合って、まずは「なりたい自分」を見つけることからはじめてみましょう。
構成・文/羽吹理美