洗濯機が臭い原因は主に3種類! 原因別の対処法や予防法とは

洗濯物や洗濯機のにおいが気になっている人は、まず原因を突き止めることが大切です。考えられる3つの原因と、それぞれの対処法を紹介します。においがついてしまった洗濯物の対処法や洗濯機のにおい予防法も併せて覚えておきましょう。

洗濯機のにおいの主な原因

洗濯機のにおいの原因を突き止めることで、適切な対処がしやすくなります。主な3つの原因を見ていきましょう。

洗濯槽内のカビ

洗濯槽内に付着したカビは、においの主な原因の1つです。洗濯槽内は湿気がこもりやすく、温度が高い状態に保たれやすいため、カビが発生しやすい環境がそろっています。

洗剤の溶け残りや汚れなどがたまりやすいことや、衣類に付着した汗や汚れなどの雑菌がカビを発生させる原因です。特に洗濯槽の裏側は目に見えないため、気付かないうちにカビが繁殖し悪臭を放つことも珍しくありません。

洗濯槽の裏側のカビは、洗濯のたびに出てくることも……

流しきれなかった洗剤

流しきれずに残ってしまった洗剤が、においの原因になることもあります。近年は多種多様な洗剤が販売されており、香りにこだわっている人もいるかもしれません。

たとえよい香りの洗剤でも、洗濯槽内に残ったままになっていると、雑菌などと混ざり悪臭の原因になることがあります。溶け残らないように入れる量を気を付けたり、溶けやすいタイプの洗剤を使用したりするとよいでしょう。

排水口からの下水臭

排水口を通って下水のにおいが上がってくることが、原因のケースもあります。

下水道には、トイレを始めさまざまな場所からの汚水が流れています。洗濯に使用した水は、排水ホースを通って下水道に排水される構造になっており、洗濯機と下水道は排水ホースでつながっているため、においが上がってくることがあるのです。

通常は「排水トラップ」が設置されており、下水道のにおいが上がってこない仕組みになっています。においがするときは、排水トラップが付いていない、もしくは不具合がある可能性が高いでしょう。また、そこに汚れがたまっていることも原因として考えられます。

カビ臭いときの対処法

洗濯機の嫌なにおいの原因がカビであることが分かった場合は、どのように対応したらよいのでしょうか?簡単にできる対処法を3つ紹介します。

洗濯槽にカビが付着したまま、洗濯すると衣類に黒カビが付着しやすくなります

洗濯槽を掃除する

一つ目の対処法は、洗濯槽をきれいに掃除することです。洗濯槽の裏側などは目に見えず、手も入らないため、掃除には洗濯槽用のクリーナーを使いましょう。

洗濯槽用のクリーナーには、「塩素系」と「酸素系」の2種類があります。それぞれの特徴を把握し、目的に合ったものを選ぶとよいでしょう。

掃除の手順は、まずゴミ取りネットなどに付着している糸くずなどを取り除きます。次に電源を入れ、クリーナーを投入しましょう。

高水位までたっぷりと水を入れ、3時間程度漬け置きします。「最大水量コース」や「槽洗浄モード」などを選ぶことも可能です。一度運転をして、汚れを水流で流したら掃除は完了です。

洗剤や柔軟剤の投入口は、お湯で湿らせた布などでふやかしながら拭き取りましょう。

塩素系クリーナーの特徴

「塩素系クリーナー」は、頑固な汚れをしっかり落とせます。殺菌力が強いため、定期的な掃除に加えて、さらに隅々まできっちり掃除をしたい人に向いています。水で使えることや時間がかからないのがメリットです。

ただし刺激が強い分、正しい使い方をしないと肌や洗濯槽を傷めるリスクがあります。流しきれていないと、衣類が色落ちしてしまうこともあるため注意しましょう。

また、強い刺激臭が気になる場合もあります。特に小さい子どもやペットがいる家庭は、換気をしっかり行う、外出中に行うなどの対策が必要かもしれません。

酸素系クリーナーの特徴

「酵素系クリーナー」は、過炭酸ナトリウムが主な成分で、発泡の力で汚れを落とすタイプです。塩素系よりも洗浄力は劣りますが、マイルドなにおいで環境や肌に優しく、安心して使えるのがメリットです。

ただし、ぬるま湯でないと使えない点や漬け置きに時間がかかるというデメリットもあります。そのため、就寝中に漬け置きをすれば時間を有効活用でき、しっかりと時間をかけて汚れを浮き上がらせることができるでしょう。

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洗剤・下水が原因のときの対処法

洗濯機のにおいが洗剤や下水が原因の場合は、どうすればよいのでしょうか?  洗剤の分量や日頃の掃除にひと手間加えることで、快適に洗濯ができるようになるので、そのポイントを見ていきましょう。

洗剤は正しい量を

洗剤がにおいの原因になっているときは、根本的な原因である洗剤の使い過ぎをやめることが先決です。それぞれの製品に記載されている適量を守るようにしましょう。

衣類の汚れがひどいときは、たくさん洗剤を入れないと汚れが落ちないと思っている人もいるかもしれません。しかし実際には、洗剤が多ければ多いほど汚れが落ちるわけではないのです。

適量を守ってもにおいが気になる場合は、ほんのり香るタイプや無香料タイプに変えることも対策になるでしょう。

正しい量、軽量すること!

排水口・トラップの掃除

排水口にたまった糸くずや洗剤、汚れなどによるにおいを取り除くために、パイプ洗浄剤を使って排水口とトラップの掃除をしましょう。

水があふれるなど思わぬアクシデントが起こらないように、まずは洗濯機の電源を切り、蛇口を閉めておきます。次に、排水ホースやパイプなどの部品を全て取り外しましょう。

排水口に洗浄剤をたっぷり流し入れ30分ほど置き、その間に外した部品をきれいに洗います。歯ブラシを使うと、洗いづらい隅の汚れを落としやすくなります。頑固な汚れの場合は、漂白剤を使って漬け置きするのがおすすめです。

最後に排水口に水を流し入れて洗浄剤を落とし、取り外した部品を再度取り付けましょう。

排水ホース掃除も忘れずに

見落としがちですが、排水ホースにも汚れがたまっているため、外部だけでなく内部をきちんと掃除することが大切です。取り外す方法は製品によって異なるため、マニュアルなどで確認しましょう。

まず排水ホースを取り外し、水に溶かした洗剤もしくは漂白剤を流し込みます。ポイントは、液がこぼれないようにラップと輪ゴムでしっかりフタをし、排水ホースを振って洗剤が全体に行き渡るようすることです。内部の洗剤を排水口や風呂場に流し、再びホースを取り付けましょう。

外部は洗剤とブラシを使って掃除します。洗剤にしばらく漬けておくと、汚れが取れやすくなります。汚れがひどい場合などは、新しいものに交換するのもおすすめです。

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においがついてしまった洗濯物は?

洗濯物ににおいがついてしまったときは、どうすればよいのでしょうか?  衣類についたにおいを取り除く方法を3つ紹介します。

煮洗いをしてみる

衣類を煮洗いすると、においが取れることがあります。煮洗いとは、衣類が入る大きめの鍋でお湯を沸かし10~30分煮る方法です。

煮洗いが終わったら、洗濯機で再度洗いましょう。汚れが気になるときは、煮洗いの後に水で温度を下げ、もみ洗いをするのが効果的です。

ただしデリケートな素材の衣類は、煮洗いをすると生地が傷む原因になるため、避けた方が無難です。ポリエステル素材の衣類も、シワが取れにくくなるため注意しましょう。

使用する鍋の素材にも気を付ける必要があります。アルミ製の鍋は、アルカリ性洗剤を使用すると変色することが珍しくありません。ホーロー、またはステンレス製の鍋を使用しましょう。

スチーマーやアイロンで除菌

高温のスチーマーやアイロンは、除菌効果があるとされています。衣類に付着した雑菌がにおいの原因であることが多いため、スチーマーやアイロンを使うことでにおいを取り除ける場合があります。

重要なポイントは、ぬれた状態でアイロンをかけることです。洗濯機で脱水した状態から、ほとんど乾いた状態になるまでアイロンをかけましょう。ただし、素材によってはアイロンがかけられないものもあるため、事前に洗濯タグの確認が必要です。

酸素系漂白剤を利用

除菌効果のある「酵素系漂白剤」を利用するのもおすすめです。40~50℃のお湯に適量の漂白剤を入れて、衣類を20分程度漬け置きしましょう。塩素系漂白剤よりもマイルドなので、衣類や肌に優しいことや白以外の色柄物でも問題なく使用できるのがメリットです。

ただし、漬け過ぎると生地を傷める原因になるため注意が必要です。漬けた後は、しっかりすすぎをして干すようにしましょう。

洗濯槽で漬け置きする際は、先に洗濯槽内をしっかり掃除してから行うことが大切です。汚れたままの状態で漬け置きをすると、衣類に汚れが付着しにおいの原因になります。

洗濯機のにおいの予防法は?

洗濯機は頻繁に使用する家電の一つなので、できるだけトラブルは避けたいものです。日頃からにおい予防対策をとることで、快適に洗濯ができます。具体的な予防法を知り、日々の生活に取り入れてみましょう。

ゴミ取りネットや糸くずフィルターは毎回掃除を

定期的な掃除

洗濯槽の定期的な掃除を習慣化させることで、においの予防が可能です。月に1回程度、洗濯槽用のクリーナーを使ってきれいにすることで、においの原因になる雑菌やカビの発生を防げます。

ゴミ取りネットや糸くずフィルターは、毎回の洗濯後に掃除するのがおすすめです。掃除乾燥フィルターや排水フィルターなどは、1ヶ月に1回程度を目安にしましょう。

排水口や排水ホースは、半年に1回程度が目安です。洗剤が残っていることもにおいの原因になるため、洗剤投入口もこまめに掃除しましょう。

使わないときはフタを開けておく

使わないときフタを閉めちゃダメ!

 

洗濯機を使わないときにフタを開けておくことも、洗濯機のにおい予防になります。「見た目が悪い」「ほこりが入るのが気になる」という人がいるかもしれませんが、フタを閉めたままにすると中に湿気がこもり、雑菌やカビが繁殖しやすくなるのです。

脱いだ衣類を直接洗濯槽内に入れてフタをしている場合も、においの原因になります。衣類には汚れや汗が付着しているため、湿度が高い中に放置していると、雑菌が繁殖しやすくなってしまうでしょう。

一方でフタを開けっぱなしにしておくと、どうしてもほこりが入ってしまいます。ほこりが溜まることもカビの繁殖につながるため、こまめに拭き取るようにしましょう。

定期的に掃除をして清潔に保とう

洗濯機のにおいの主な原因は、「カビ」「洗剤」「下水」です。においによるトラブルを避けるには、定期的に掃除をして清潔な状態に保つことが大切です。カビが発生しやすい洗濯槽内だけでなく、排水ホースなどのパーツもしっかり掃除しましょう。

衣類ににおいが付着してしまったときは、煮洗いや高温のアイロンをあてることで解決できるかもしれません。酸素系漂白剤に漬けるのもおすすめですが、衣類の素材には注意が必要です。

また、定期的な掃除はもちろんですが、日頃からにおいの原因を発生させない対策をとっておくことで、快適な環境を保てるでしょう。

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文・構成/HugKum編集部

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