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コードレス掃除機の比較ポイント
コードレス掃除機は、電源コードの長さを気にせず、どこでも使える手軽さが人気です。とはいえ、コードレスならではのデメリットもいくつか指摘されています。購入前にチェックしておきたい、5つのポイントを解説します。
使用頻度に関わる「重量」
コードレス掃除機を毎日の掃除機がけに使うなら、「重さ」は重要なポイントです。コード式と異なり、コードレス掃除機はバッテリーやダストボックスが一体化したスティック部分を持ったまま操作しなくてはなりません。段差がある場所では、持ち上げて移動する必要もあります。
スティック部分が重いために腕が疲れて、掃除が面倒になってしまう人もいるかもしれません。片手で軽々と操作できるような、軽い機種を選ぶことをおすすめします。
なお重量が2.5kgを超えると、重く感じられる場合が多いでしょう。腕力に自信がない人は、2kg以下の機種を選ぶのがベストです。
掃除のストレス軽減「吸引力」
コードレス掃除機は、コード式に比べると吸引力が弱いのがデメリットです。吸引力が弱ければ一度に全てのゴミを吸い取れず、掃除に時間がかかります。
途中でバッテリーが切れ、掃除が中途半端になってしまうおそれもあります。バッテリーの残量を気にしながら掃除するようでは、かえってストレスがたまるでしょう。
近年はヘッドの形状やバッテリーパワーを改良することで、コード式に劣らない吸引力を誇る機種も登場しています。毎日の掃除を手早く終わらせるためにも、吸引力の比較を忘れないようにしましょう。
後片付けにも注目「手入れの簡単さ」
掃除機の性能をキープするためには、定期的な手入れが欠かせません。例えば、ダストボックスにゴミが付着したままだと雑菌が繁殖し、排気を通して部屋中にばらまかれてしまいます。
またブラシに毛が絡まると、うまく回転できずに吸引力が低下します。ダストボックスやブラシをこまめに手入れすることで不衛生にならず、吸引力も維持できるのです。
しかしながら、掃除機の手入れは意外に面倒です。特に、ブラシに絡んだ毛を取る作業は時間がかかります。仕事と育児に忙しいパパやママには、毛が絡みにくい素材のブラシや、水洗いできるダストボックスなどを採用した、手入れの簡単な機種がおすすめです。
配慮したい「静音性」
赤ちゃんがいる家庭や集合住宅に住んでいる人、昼間は忙しくて夜しか掃除できない人は、運転音の大きさもチェックしましょう。ただし掃除機は吸引力が強いほど運転音も大きくなる傾向にあり、静音性だけに注目して選ぶと後悔する可能性もあります。
吸引力の強さを切り替えられる機種なら、音が気になる時間帯と気にしなくてよい時間帯で調節しながら使えます。ライフスタイルに合わせて、吸引力と運転音のバランスを考慮することが大切です。
大切な要素の一つ「コスパ」
コードレス掃除機の価格帯は、数千円から10万円を超えるものまで幅があります。基本的には高性能な機種ほど価格が高く、機能がシンプルなものは安いと考えてよいでしょう。
ただし価格が同じでも、ハンディタイプと兼用できたり替えブラシが充実していたりすると、1台で家の中だけでなく車の掃除まで全てできるので、コスパは高くなります。
コスパの高い機種を選ぶためには、日頃の掃除内容を振り返り、必要な機能を見極めなくてはなりません。掃除機を比較する前に、何を重視するべきなのかを事前に整理しておくとよいでしょう。
片手で楽ちん「軽さがウリの掃除機」
片手で手軽に使える掃除機なら、赤ちゃんを抱いたままでも掃除できます。フロアの移動も苦にならず、掃除機がけが楽になるでしょう。軽さがウリのコードレス掃除機を紹介します。
パナソニック「セパレート型コードレススティック掃除機」
この掃除機は、普通は本体に付いているダストボックスを充電スタンド側に付けることで、軽量化を実現しています。スティック上部にダストボックスがないため、手元がより軽く感じられるのもメリットです。
掃除後にスティックを充電スタンドに戻すと、スティック内部のゴミが自動的にスタンドの紙パックに吸い込まれる仕組みです。紙パックには、約1ヶ月分のゴミをためておけるので、ゴミ捨ての手間も軽減できます。
スティック自体の重量も1.45kgなので、力の弱い人でも楽に掃除できるでしょう。
マキタ「充電式クリーナ CL107FDSHW」
マキタの掃除機はバッテリーが外付けで、マキタ製の他のコードレス掃除機や電動工具などと共有できます。一つのバッテリーで複数の製品を使えるので無駄がなく、購入コストも抑えられると好評です。
「CL107FDSHW」はバッテリーと充電器がセットになっており、初めてマキタのコードレス掃除機を使う人にもおすすめです。
本体の重さがバッテリー込みで1.1kgしかないので、ノズルやブラシ類をセットしても重さを感じにくいでしょう。軽さと吸引力のバランスも丁度よく、ノズルを付け替えればハンディタイプになるコスパの高さも魅力です。
ツインバード「コードレススティック型クリーナー」
おしゃれで軽い掃除機を探している人には、ツインバードのスティック型クリーナーがおすすめです。黒とシルバーのすっきりとしたデザインは、リビングに置きっ放しでもさまになります。
本体が1.4kgと軽い上に「自走式ヘッド」を搭載しており、力を入れなくても思いのままに動かせます。ヘッドが完全にフラットになるので、ベッドやソファの下も手早く掃除可能です。
壁に専用のフックを取り付ければ、引っ掛けるだけで充電でき、後片付けのわずらわしさがありません。
東芝「トルネオ エス コードレス」
パイプやヘッドを含めて1.2kgと、大変軽いコードレス掃除機です。モーターを小型化し、延長パイプには軽い金属の「アルミ」を採用することで、軽量化を実現しています。
薄くてコンパクトなヘッドにより、取り回しも簡単です。手の動きとヘッドの向きが連動する「らくわざグリップ」で方向転換が楽にでき、掃除中の疲れやストレスも軽減されます。
延長パイプを外して丸型のブラシや隙間ノズルを付ければ、ハンディタイプとしても使えます。軽くて持ち運びやすいので、車の掃除も楽になるでしょう。
二度手間がなくなる「吸引力が高い掃除機」
カーペットの部屋が多い家や、子ども・ペットのいる家庭では、できるだけ吸引力の高い掃除機が欲しくなります。一度ですっきりとゴミを取る、パワフルなコードレス掃除機を紹介します。
ダイソン「Dyson Cyclone V10 Fluffy」
「Dyson Cyclone V10 Fluffy」は、バッテリーからブラシまで、高い吸引力を実現する仕組みが満載です。特にバッテリーの能力が高く、最長で約60分も続けて運転できます。
冷風を引き込んでモーターの回転数を上げている他、内部を空気が通り抜けやすい直線的な形状で、吸引効率を高めているのもポイントです。ヘッドはモーターで動く自走式で、大きなゴミを捕らえるナイロンフェルトと、静電気を抑えて細かなほこりを除去するカーボンファイバーブラシが付いています。
車内掃除や布団のほこり取りに便利な「ミニモーターヘッド」、テレビやパソコンモニターを傷付けずに掃除できる「ミニソフトブラシ」など、付属パーツも豊富です。
アイリスオーヤマ「充電式サイクロンスティッククリーナー パワーヘッド」
「2段遠心分離」方式により高い吸引力を長続きさせる、アイリスオーヤマのサイクロン式掃除機です。モーターでブラシが回転する「パワーヘッド」を搭載しており、カーペットに付いた髪の毛や糸もしっかりかき出します。
1回の充電で最大35分使用できるので、広い家でも安心です。バッテリー残量が4段階で表示され、分かりやすいのもポイントです。インテリアに合わせて、ブラックとアイボリーの2色から選べます。
MOOSOO「S2 コードレス掃除機」
強力で耐久性のある「ブラシレスモーター」を搭載したコードレス掃除機です。ブラシレスモーターは、一般的なモーターに比べてエネルギー効率がよく、静かなのに高いパワーを発揮する特徴を持っています。
バッテリーには大容量リチウム電池を7本使い、最大約30分の連続使用が可能です。バッテリーは本体から取り外せるので、予備を用意しておけば途中でバッテリーがなくなっても、すぐに掃除を再開できます。
摩擦抵抗の少ない自走式ブラシヘッドは操作性がよく、カーペットのゴミもしっかりとかき出してくれます。
WOMOW 「コードレス 掃除機」
こちらもブラシレスモーターを搭載した、パワフルな掃除機です。吸引パワーを節電モードと強力モードの2段階で切り替えでき、節電モードでは最大40分の連続使用が可能です。
強力モードでも約12分使えるので、家の広さによっては1回で家中を掃除できます。繊維強化プラスチックを採用した本体は1.36kgと軽く、長時間使っても疲れにくいでしょう。
メンテナンス面も大切「手入れ簡単掃除機」
ほとんどのコードレス掃除機はダストボックスが小さいため、ゴミをためておくのが難しいです。掃除のたびにゴミ捨てや紙パックの交換作業が必要になるでしょう。
また吸引力低下や故障を防ぐために、ブラシもこまめに手入れしなくてはなりません。ダストボックスやブラシ類のメンテナンスが楽な、おすすめの掃除機を紹介します。
3R「Qurra ZoU」
紙パックのいらない、サイクロン方式の掃除機です。コードレスとは思えないほど吸引力が高く、バッテリーの持続時間も約30分と長いため、コード式と変わらないパフォーマンスが期待できるでしょう。
ダストボックスの仕切りはワンタッチで開くようになっており、たまったゴミを手を汚さずに捨てられます。ダストボックスはもちろん、フィルター類やブラシも取り外して水洗い可能です。
日立「パワかるスティック」
日立の「パワかるスティック」は、毛髪や糸くずなどの細長いゴミが絡みにくい「からまんブラシ」が特徴です。ブラシの先端がループ状になっているため、毛が絡みにくく、手入れの頻度が少なくて済みます。
ダストボックスの内部も髪の毛などが絡まりにくい構造になっており、集めたゴミは一つの塊に圧縮されて出てきます。ワンタッチでゴミ箱に捨てられ、ほこりも舞い上がらないので、アレルギーが心配な人にもおすすめです。
ブラシとダストケースは水洗い可能で、清潔な状態を楽にキープできます。
赤ちゃんがいても安心「静音仕様の掃除機」
掃除機は運転中の音が大きいため、赤ちゃんがいる家庭や集合住宅に住んでいる人は、使える時間帯が限られます。特に吸引力が高い機種は、音も大きくなりがちなので注意が必要です。音を気にせずに掃除できる、静音仕様の掃除機を見ていきましょう。
ダイソン「Dyson V12 Detect Slim」
ダイソンの掃除機は運転音が大きく、日本の住宅事情には合わないと評価された時期もありました。しかし「V7」シリーズからは従来モデルに比べて運転音が50%小さくなり、「V11」シリーズ以降はさらに10%近く小さい静音設計となっています。
旧機種から買い替えた人の評価も高く、運転音に関する心配は不要といえるでしょう。「V12 Detect Slim」はヘッドがレーザーを照射して、目には見えない細かなほこりを検知します。
吸気口にはゴミのサイズと量を計測するセンサーがあり、手元の液晶ディスプレイに計測結果を表示する徹底ぶりです。「毛絡み防止スクリューツール」や「フトンツール」、カーペット用ブラシなどの付属品も豊富に用意されています。
パナソニック「充電式掃除機 MC-SB10J」
一般的に音の大きさは「dB」で表され、掃除機の運転音は70dB前後が標準とされています。なお1m離れた相手と会話する声の大きさは約60dB、換気扇が回る音は約50dBです。そこから考えると、70dBの音量が出る掃除機はややうるさく感じられるかもしれません。
その点、パナソニックの「MC-SB10J」はコードレス掃除機の中でも、運転音が静かな機種です。運転モードを「HIGH」と「LOW」の2段階で切り替えられ、「HIGH」で64dB、「LOW」では62dBと人の話し声よりも少し大きい程度です。隣や階下に音が漏れにくく、時間帯を気にせずに掃除できるでしょう。
やっぱり重要「コスパのよい掃除機」
コードレス掃除機に限らず、生活家電はそれなりに値段が張ります。価格の割に性能がよい製品を見つけると、得した気分になれるでしょう。コスパの高さで人気のコードレス掃除機を紹介します。
REDHiLL「cyc002-bl」
パワフルな吸引力と長持ちするバッテリー、豊富な付属品など、魅力的なスペックを誇りながら、1万円台前半で買えるお得な掃除機です。吸い込んだほこりを閉じ込め、きれいな空気だけを排出する「HEPAフィルター」まで付いています。
サイクロン式なので紙パックをストックしておく必要がなく、ランニングコストもほとんどかかりません。1回の充電で最大40分連続で使えるのもうれしいポイントです。
アナバス「コードレスハンディクリーナー SSC-300」
アナバスの「SSC-300」はシンプルな見た目に反して、ブラシレスモーターやフレキシブルに動くヘッドなど、うれしい機能がたくさん詰まっています。
約1.2kgと軽い上に吸引力の切り替え機能もあり、標準運転で約65分、強運転で約40分、ターボ運転でも約25分の連続使用が可能です。すきまノズルや交換用の紙パック10枚が付いて、1万円以下の安さにも驚かされます。
コードレス掃除機を試しに使ってみたい人にもおすすめできる、高コスパ商品です。
マキタ「充電式クリーナー CL182FDZW」
プロ用の充電工具と同じ、強力なモーターを搭載したコードレス掃除機です。バッテリーや充電器が別売なので、既にマキタ製品を持っている人はお得に購入できます。
バッテリーの充電時間が約22分と短いにもかかわらず、標準モードで約40分、強モードで約20分もの連続運転が可能です。収納に便利なハンドストラップや、ゴミのこぼれ落ちを防ぐストッパーなど、細かい部分にも配慮が行き届いています。
モーターの能力が高い割に価格が1万円前後と安く、コスパが高い製品といえるでしょう。
使いやすい掃除機で家中をピカピカに
コードレス掃除機を比較するなら、まずは持ったときの重さと動かしやすさに注目しましょう。次に吸引力やバッテリーの持続時間、静音性をチェックして、自宅の状況に合う機種を選ぶと失敗を減らせます。
いきなり高額な製品を買うのが心配な人は、コスパの高さで選ぶのもアリです。自分にとって使いやすい機種を探して、家の中をきれいに保ちましょう。
文・構成/HugKum編集部