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にんにくの切り方は、使い方によって違いがある⁉
にんにくは、調理法や料理によって切り方や使い方を変えると、よりおいしく食べられます。どんな切り方・使い方をすればよいのか、これから解説していきましょう。
にんにくの皮の簡単な剥き方
にんにくを料理に使うときには皮を剥きます。この皮剥き、意外と手こずることはありませんか。そこで簡単に剥く方法を説明します。
包丁
にんにくの皮を包丁で剥くときには、まず、根の部分に数ミリ切れ目を入れます。このとき、包丁を真っ直ぐに入れてください。切り落とさずそのまま皮をひっかけて、包丁を下方向に動かすと、薄皮ごと皮が剥けます。
ボウル
ボウルを使った剥き方は、にんにくの先端、根の部分を切り落としてからボウルに入れます。まな板などでボウルにふたをし、ふたを押さえながら上下に10秒強く振りましょう。大量に皮を剥きたいときにおすすめです。
保存に適した剥き方
にんにくを保存する場合の剥き方は、根の部分を数ミリ切り落とし、ぬるま湯につけて皮をふやかします。皮がふやけると、つるっと剥けますよ。
にんにくの分け方・外し方
にんにくの最初のひとかけを取り外すとき、なかなかうまくいかないことがありませんか。上手な取り方をご紹介します。
ひとかけの上手な取り方
にんにくひとかけの根元に調理バサミを差し込み切れ目を入れます。そうすると、ポロリと取れます。後のにんにくは、ハサミなしで簡単にひとかけずつ取れますよ。
ひとかけの分量はどれくらい?
にんにくひとかけの重さはだいたい10gです。チューブにんにくなら約2〜3cm分程度、小さじ1杯分くらいです。ただし、ひとかけには個体差があり、重さにもばらつきがあります。
にんにくの切り方と使い方の基本
にんにくは、切り方、使い方で風味が変わります。ここでは、基本的な切り方、使い方を解説していきます。
芽や芯はどうする?
にんにくを調理をする前に、芽や芯は取り除きましょう。これら部分には、強い香りと辛味成分が多くふくまれていて、料理に使うと料理全体の味を損なうことがあります。また、調理中に焦げ付きやすく、焦げた芽や芯が苦味となってしまうこともあるのです。おいしく食べるには、芽や芯を取り除くのがおすすめです。
芽や芯の上手な取り方は、にんにくの先端と根の部分を切り落とし、芯の小さいほうから大きいほうに向かってつまようじを押し込みます。そうすると、芯だけ出てきます。
薄切りスライス(横)
ペペロンチーノやフライドガーリックによく使われる切り方です。にんにくを横にスライスすると繊維を断ち切ることになるので、においや味が強くなります。
◆切り方
にんにくを横向きに置き、端から1〜2mm厚さに切ります。
◆使い方
横薄切りスライスの使い方は、生のまま刺身などの香味にしたり、炒め物や煮込み料理に使う、油で揚げてガーリックチップスにしてから使うなどです。
主なメニュー
かつおのたたき、アヒージョ、もつ鍋、ペペロンチーノ、ステーキのトッピングなど
薄切りスライス(縦)
にんにくを縦にスライスすると、繊維に沿って切ることになるので、においや味が弱くなります。
◆切り方
にんにくを縦向きに置き、端から1〜2mm厚さに切ります。
◆使い方
縦薄切りスライスの使い方は、炒め物や煮込み料理がおすすめです。横薄切りスライスよりも、においや味は穏やかなので、にんにく感をあまり強くしたくない、食感を楽しみたいときに使うとよいでしょう。
主なメニュー
肉や魚のソテー、豚肉のにんにく煮など
みじん切り
みじん切りにすると、ほかの切り方よりも香りが強くなるのが特徴です。
◆切り方
【1】にんにくを薄切りにします。
【2】薄切りにしたにんにくを少しずつずらして重ね、端からせん切りにします。
【3】【2】を90度回転させ、端から細かく切ります。
◆使い方
みじん切りにしたにんにくは、炒め物や煮込み料理、たれやソースなどに使います。
主なメニュー
カレー、トマトソース、パスタ、チャーハン、ドレッシング、和え物、サラダ
まだまだある! にんにくの切り方と使い方
にんにくは、スライスやみじん切りがよく使われますが、ほかにも切り方があります。見てみましょう。
つぶす
にんにくをつぶすことで細胞を傷つけ、香りが出ます。ただし、ほかの切り方よりも香りは穏やかです。
◆切り方
【1】包丁の刃先を奥に向け、包丁の腹をにんにくにのせます。
【2】包丁を上から片手で押さえ、体重をかけます。
◆使い方
つぶしたにんにくは、炒め物、煮込み料理に使います。また、油に香りだけ移したいときにもつぶしたにんにくを使います。
主なメニュー
サムゲタン、カオマンガイ、パスタソースの風味づけなど
半分に切る
半分に切ったにんにくは、にんにく自体を味わいたいときに最適な切り方です。火を通すと、ほくほくとした食感も楽しめますよ。
◆切り方
にんにくを包丁で半分に切ります。
◆使い方
半分に切ったにんにくは、炒め物や煮込み料理、焼き物、揚げ物に使います。
主なメニュー
にんにく味噌、にんにく串焼き、にんにく串揚げなど
せん切り
にんにくのせん切りは、薄切りよりも味、においが強くなります。
◆切り方
【1】にんにくを薄切りにします。
【2】薄切りにしたにんにくを少しずつずらして重ね、端からせん切りにします。
◆使い方
せん切りは、炒め物や煮込み料理に使います。また、マリネや漬けなどの調味液に入れて使うこともあります。
主なメニュー
白味魚の香味油がけ、野菜のマリネ、カツオの漬けのたれなど
すりおろし
すりおろしたにんにくは、1番におい、味を強く感じます。にんにくの香りを立たせたいときや、料理のアクセントにしたいときにぴったりです。
◆切り方
おろしがねでにんにくをすりおろします。
◆使い方
すりおろしたにんにくは、加熱したり、生のままで使います。また、たれやソース、調味液などにもよく使われます。
主なメニュー
ガーリックバター、からあげの鶏肉の下味、餃子、中華料理の調味液など
にんにくの保存法
にんにくは、常温・冷蔵・冷凍などで保存できます。それぞれの保存方法をご紹介します。
皮をむく前
網状の袋に入れ、なるべく風通しのよい、涼しい場所に吊して保存します。湿気に当たるとカビが生えたり、香りが失われるので通気性をよくすることが大事です。
また、皮つきのまま冷蔵保存も可能です。にんにくをそのまま新聞紙で包み、ポリ袋に入れ、冷蔵庫のチルド室で保存しましょう。
切る前
皮を剥いた状態の保存方法は、ひとかけずつキッチンペーパーで包み、保存袋に入れます。その後、冷蔵庫のチルド室で保存します。なるべく早めに使い切ってください。
切った後
切った後のにんにくは、冷凍保存がおすすめ。にんにくを薄切り、みじん切り、すりおろしなどにし、保存袋に入れ、薄く広げます。この状態で冷凍すると板状に固まるので、使いたい分だけパキッと折って使えますよ。
冷凍
にんにくは、一粒ずつでも冷凍保存できます。その場合、皮つきのまま冷凍保存袋やラップで包んで冷凍庫で保存してください。使うときは凍ったまま根元部分を少し切り落とし、包丁で皮を剥いて使いましょう。
オイル付け
清潔な保存容器に皮を剥いたにんにくを入れ、油をひたひたに注ぎます。1週間くらいから食べごろです。油はサラダ油のほか、オリーブオイルを使ってもおいしいです。パスタやサラダ、ドレッシングに使うとよいでしょう。
しょうゆ漬け
清潔な保存容器に皮を剥いたにんにくを入れ、しょうゆをひたひたに注ぎます。1週間くらいから食べごろです。そのままおつまみとして食べたり、刻んで炒め物やたれに使って楽しみましょう。
切り方が違えば風味も変わる!
にんにくは、使い方によって切り方を変えれば、より料理がおいしくなります。いろいろな切り方で、にんにく料理を楽しみましょう。
文・構成/HugKum編集部