【マンガでSDGs】身近なジェンダー問題。運動会のリーダーは、なぜ「男の子」と決まっているのか?

こんにちは。7歳と4歳の子供がいる、似顔絵師・イラストレーターのほるちゃんです。今回のテーマはSDGsで最近よく耳にする「ジェンダーの平等」。少しずつ日常に浸透してきているけれど、世界各国と日本の差はどのくらいあるのでしょうか。

「男の子しかダメ」って、令和の今でもあるんだ!?

「男の子しかダメ」って、令和の今でもあるんだ!?というのが率直な母の感想。伝統やしきたり、そういったものがやっぱり残っているのかなぁと思いました。性別だけで分けられてしまうのはやっぱりちょっと残念……。

 

世界経済フォーラムが公表した「ジェンダー・ギャップ指数2022」を見たところ、日本の順位の低さにビックリ!

なんと、日本は116位で先進国では最下位なのです。日本って他国に比べてすごく遅れているのか……と驚きました。

参照:内閣府男女共同参画局

さまざまな問題に対応し解決していく為には、男女両方の意見を取り入れることが、とても大切。

頭では分かっているけれど、という現状もあるのかもしれませんが、これからは柔軟に、そして平等に!

そういった場を「みんなで作りあげていこう」という意識改革が必要なのかもしれませんよね。

※日本の「ジェンダー・ギャップ指数2022」は、146か国中116位

SDGsに詳しい専門家に直撃インタビュー

ジェンダー平等に対する疑問を、持続可能な社会の実現に向けて社会に対して真の価値を生んでいきたいと考えている、株式会社シンカ代表取締役社長 CEO 町井 則雄さんに取材してきました。

Q. 運動会のリーダーになれなかった女の子に対して、家庭ではどう対応したらいいのでしょうか?

※以下「 」内、町井 則雄さん談話

「まず、リーダーを立候補したことを褒め、その姿勢を応援してあげましょう。

この事態を『それはおかしい』で終わらせるのではなく、なぜ女の子はリーダーをしたらいけないのかを子どもと一緒に考えることで親子でジェンダーについて考える機会になります。

必要であれば学校の先生と親とで話し合い、学校の現場でのジェンダーの教育方法について大人同士で考える機会も設けてみましょう。

ちなみに、弊社では、独自に645人の子育て中のご家庭にジェンダー問題についてアンケートをとりました。

『今まで、学校の行事などで男女差別のようなことを感じたことは?』と言う設問に対して、約15%の方が「ある」と回答されました。

 

『ある』と回答されたご家庭に、『先生の指導方法』でジェンダー問題を感じたと回答された方は、約65%という結果も!

 

『そんな時どのように解決しますか?』という設問に対しては、約60%のご家庭で「子供と一緒に考える」、約40%のご家庭では「先生に相談する」と回答されています。

この分野は学校の先生であっても、実は悩んでいることが多いので、相談することも良いと考えます」

株式会社シンカ実施「子育て中のご家庭にジェンダー問題についてアンケート」調査方法:Webアンケート、2022年6月12日~6月14日実施、有効回答数645人。複数回答あり。

Q. では、ジェンダーギャップ指数で、数年間1位を獲得しているアイスランドでは、どのような取り組みがされているのですか?

アイスランドでは、2018年に世界で初めて性別による賃金格差を禁止する法律が施行されました。法律に反する場合は罰金が科される厳しいものになっています。

また、スウェーデンでは、ジェンダーに中立な代名詞『Hen(ヘン)』が主流で、1998年に教育法が改正され男女区別のないような平等な教育が教育機関に義務づけられました。

とある幼稚園では、『男の子』『女の子』と言う代わりに『友達』や『名前』で呼ぶこと、おもちゃをジェンダーで分けないなどの取り組みがされているんですよ」

―さすがですね。日本でのジェンダーへの取り組みも知りたいです。

「日本政府は、ジェンダー平等のための基本原則をもとに、ポジティブアクション(実質的な機会均等を実現する)や女性に対する暴力の根絶、育MEN(イクメン)プロジェクト、女性応援ポータルサイトなどを積極的に行っています。

また、教育現場での取り組みとして、たとえば千葉県にある中学校では、男女の性別の差を極力なくす制服を採用し、どちらの制服を選んで着てもいいことになっています」

そう言えば、私も、日本の学校で先生が生徒を「~くん」「~ちゃん」と呼ばず、「~さん」と呼ぶようにしましょうと変わったことを耳にしたがあります。日本も、急には変わらないにしても確実に変化していっていますよね。

今日はありがとうございました。

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記事監修

株式会社シンカ代表取締役社長 CEO

町井 則雄(まちい のりお)

企業の社会課題解決型ビジネス創出のサポートやCSR支援を行うため、株式会社シンカを立ち上げる。現在は企業による社会課題解決に向けた事業づくり、ソーシャルビジネスの支援、地方自治体が取り組むSDGs未来都市プロジェクトの推進なども行っている。【その他兼職】一般財団法人 22世紀に残すもの 理事長・一般財団法人 森から海へ 評議員・多摩エンパワー株式会社 社外取締役・一般社団法人ジャパンチャレンジャープロジェクト 理事・岩手町政策アドバイザー・社会起業大学 講師「社会事業構造論」・日本雨女雨男協会 事務局長など。

 

マンガ/ほるちゃん (Instagram:nigaoe.horuchan) 構成/HugKum編集部

今回の記事で取り組んだのはコレ!

  • 5 ジェンダー平等を実現しよう

SDGsとは?

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