料理で好奇心を育むには、普段と少し目先を変える
子どもと作る料理は、簡単であることが第一優先。まずは興味を持ってもらうことが大切です。どのような点に気をつけたらよいか古本先生に伺ってみました。
「子どもの食育は、身近な食材を使いながら普段と少しだけ目先の変わったレシピにするのがポイントです。買い物から一緒に出かけて、季節の野菜を教えるのもいいですね。旬の味を知ってもらう絶好のチャンスなので、子どもの目線に立って楽しみながらメニューを組み立ててみましょう。子どものやってみたい! を、上手に引き出してあげてくださいね」
ボリューム満点! 和風カオマンガイ
今の時期は、たけのこを使った炊込みご飯がおすすめです。たけのこと鶏肉を炊飯器で炊き込んで和風カオマンガイを作りましょう。鶏肉の良質タンパク質に、たけのこの食物繊維がプラスされてバランスの良い主食になります。
カオマンガイはタイ料理の定番ですが、出汁をきかせた和風味にすることで、子どもがより食べやすくなるんです。
たけのこは苦手なお子さんも多いですが、鶏肉と炊き込んだ和風味のカオマンガイは、食の細いお子さんでもペロリと完食するほど人気。パクチーではなく、三つ葉をのせたのもポイントです。
カオマンガイのレパートリーを増やしておくと、何かと便利ですので試してみてくださいね。
材料を炊飯器に入れてスイッチ・オン! 和風味のカオマンガイに子どもたちの食もきっと進みますよ!
材料(4人分)
鶏もも肉…1枚
米…2合
たけのこ水煮…1/2本
しょうが(スライス)…1枚
A
鶏ガラスープ…360ml
しょうゆ…大さじ2
酒…大さじ2
付け合わせ
きゅうり(薄切り)…1本
ミニトマト…8個
三つ葉(1㎝長さに切る)…適量
作り方
1.米は研いでおく。鶏肉は火が通りやすいように、フォークでまんべんなく刺しておく。
たけのこは、ひと口大にスライスしておく。
※お手伝いポイント 刺す作業はお子さんにやってもらいましょう。
2.炊飯器に白米、鶏肉、たけのこ、しょうがを入れ、Aを注いでフタをして通常通り、炊く。
炊き上がったら鶏肉を取り出し、食べやすく薄切りにする。
※お手伝いポイント お子さんには調味料を計量したり材料を入れたり、炊飯器のスイッチを入れる作業をしてもらいましょう。
3.器に②を盛り、付け合わせを飾ったら好みでねぎだれをかけていただく。
このひと手間で断然おいしい
和風カオマンガイに使う鶏肉は、両面をフォークでまんべんなく刺してから炊飯器に入れましょう。こうすることで、肉質も柔らかくなり、味もしみやすくなりますよ。
あると便利な「ねぎだれ」の作り方
和風カオマンガイは、そのままでも美味しいですが、さらに本格的な味わいにしてくれるのがねぎだれ!
鶏ガラスープを入れて作るので、鶏肉料理との相性抜群です。豆腐にかけて食べても合いますので、多めに作って冷蔵庫に保存しておくのもいいですね。冷蔵庫での保存期間は、3~4日です。
ねぎだれ 材料
長ねぎ(みじん切り)…1/2本
サラダ油…40ml
鶏ガラスープ…大さじ4
しょうゆ…大さじ1
ごま油…小さじ1
七味唐辛子…適宜
ねぎだれ 作り方
すべての材料を混ぜ合わせる(七味唐辛子は、お子さんが苦手な場合は入れなくてもよい)。
はじめの一歩を見守る
コロナ禍でおうち時間が増えたこの頃ですが、お子さんとはどのように過ごされていますか?
何も予定がない日にこそ、一緒にお料理をしてみてください。はじめの一歩は、パパやママが寄り添ってみてあげる必要がありますが、すぐに慣れて自分で歩みはじめます。
その一歩は、とてつもない発想力を見出すパワーが秘められていますよ。
記事監修
古本美栄|管理栄養士・調理師・フードコーディネーター
管理栄養士資格取得後、大手企業社員給食勤務を経て、食品メーカー、大学における高等教育等に携わる。現在は、服部栄養専門学校の教員。給食から家庭の食卓へつながる食育を行う他、食文化・持続可能な食品の再利用などの研究活動など幅広く活躍している。
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構成・取材/川越光笑(たべごとライター) 撮影/五十嵐美弥
撮影協力/服部栄養専門学校