お友達の家に行く前に【子ども伝えたい5つの基本マナー】
園に通っていた時と違い、小学生になれば(学年の違いこそあれ)子どもだけでお友達のお家に遊びに行くこともあるでしょう。今までのように母子で遊びに行き、ママが子どもの脱いだ靴を揃え、お菓子をこぼした時はお友達ママに「ごめんね!」と言いながら片づける、なんてことはできません。子どもが自分で気づき、対応するようにならなければいけないのです。ですが、よそのお家でのマナーは身に付ければ大人になってからも役立つことばかり。低学年のうちに定着させたいですね。
①伺った時のご挨拶
お友達のお家の方の目を見て「お邪魔します」「こんにちは」を大きくハッキリ言う。
⇒言われた相手はうれしいから。
②脱いだ靴の扱い方
靴は正面を向いて脱ぐ。脱いだ靴はつま先を玄関の扉に向けて揃え、端に置く。
⇒お家の方が玄関を使いやすいようにする。帰るときに自分が靴を履きやすいようにするため。
③部屋での過ごし方
「ここ」と言われたお部屋で遊ぶ。困ったことがあればお家の方に一回一回確認する。
⇒お友達の家には、そのお家のルールがあるから。
④帰る際の片付け
来た時よりも綺麗なお部屋にして帰る。
⇒自分が帰ったあと、お家の方が気持ちよく過ごせるようにするため。
⑤帰りの挨拶
来た時以上に感謝の気持ちを込めて「お邪魔しました」「ありがとうございました」を伝える。
⇒楽しい時間を過ごした感謝の気持ちを言葉で伝える。
時系列で確認すれば、子どもも情景が分かりやすいでしょう。
送り出す親としても“ここはできていて欲しい”
迎える親としても “ここができていてくれたら嬉しい”ポイントではないでしょうか。
「〇〇してはいけない」というよりも「〇〇すればいい」と伝えて
子どもに注意事項を伝えたいときは「ない」を無くして伝えることをお勧めします。
例えば、5つの基本項目の③について伝えるとき、つい「決められたお部屋以外は開けない」と伝えたくなりませんか?そうすると、脳の中ではまず開けてはいけないお部屋を開ける姿を頭に描きます。そのあと“それをしてはいけない”と認識するそうです。「他のお家の冷蔵庫を開けない」の場合は、一度冷蔵庫を開ける姿を思い描く。そのあと“それをしてはいけない”と意識する。
それよりも最初にあるべき姿を伝えれば“それをすればいい”と分かりやすくなります。
これだけやればいい!を伝えてあげると子どもはとても理解しやすいですよ。
加えて、それをすることで相手がどのような気持ちになるかを是非一緒に伝えてあげましょう。その時も「これをしないと相手が嫌な気持ちになる」と伝えるより「これをすると相手はうれしい、助かる!だからやろう」の方が気持ちよく行動できますよね。
トラブル防止に!ゲームのルールと持ち物管理
今、小学生がお家で遊ぶといったらゲームをすることが多いと思いませんか?うちでは、お友達が来ると最初にお菓子を食べてお話をし、そのあとしばらくゲームをしています。
今の子どもたちのコミュニティにゲームが欠かせないことは分かっています。ですがルールとして2つのことは伝えておきたいですね。
①時間を決める
②自分の持ち物を管理する
①の場合、お友達のお家で決めているゲームの時間もあるでしょう。長時間になると子どもたちの姿勢の悪化やゲームによる目の疲れも心配です。同じゲームでも面白そうなカードゲームなどを持たせて、コミュニケーションの取り方を変える工夫をしてみるのも良いでしょう。
②の自分の持ち物なんて当たり前と思いますが、その当たり前が大切なのです。
お友達のお家に行くときに、自分のゲームソフト(ゲームを持っていない方は大切なおもちゃなど)をお友達のお家に持っていく場合があります。その時に、自分がどのソフトを何枚持っていったか、きちんと管理ができるようにしましょう。
ソフトは決して安いものではありません。また、人気のあるソフトはお友達も持っていることがあります。帰ってきてから「あれ、無い!」もしくは、お友達のお家のソフトが無くなってしまった・・ということがあると、今後のお付き合いにも影響が出ることがあります。何をいくつ持って行ったか、それをきちんと持ち帰ったか。自分で確認するように伝えましょう。ソフトを入れるケースも同じようなものが多いです。名前をしっかり書いておきましょう。
以前、ソフトにも名前を書こうとして家電量販店の店員さんに止められました。油性ペンの油や、シールの粘着素材はゲーム機本体の故障の原因になるそうです。
お友達のお家で使うときには、持ち物の管理に気を付けましょう。
今まで、コロナ禍でお互いの家を行き来することも控えていましたね。やっとお友達の家に遊びに行けるようになったのです!お互いに楽しく、気持ちよい時間が過ごせますように。
文・構成/赤名麻由子
赤名 麻由子