野菜の絵本おすすめ9選|野菜嫌いの子にもおすすめな読み聞かせのコツとは

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JPIC読書アドバイザーの児玉ひろ美さんと編集部が、子どもに人気の野菜が主役の絵本や、野菜嫌いの子どもにも読ませたい絵本を厳選しました。小学館の児童誌掲載の人気コラムなどからも、野菜絵本の読み聞かせのコツも合わせてチェック!

野菜のおすすめ絵本|読書アドバイザーが教える!

八百屋に並んでいる野菜を紹介する本から、ひとつの野菜が物語の鍵を握るストーリーまで、児玉さんのセレクトは多岐にわたります。絵本がきっかけで、その野菜についてもっと知りたいと思うかもしれません。また苦手だった野菜も絵本の中ではとても美味しそうに見えたり。おすすめをご紹介します。

【1】『やさい』

平山和子/作 福音館書店

◆おすすめポイント

絵と言葉が結びつき、言葉への興味を促します!

◆読み聞かせのコツ

この絵本には八百屋さんに並んでいる様子が描かれています。中には、自分の食べている野菜と絵が、すぐには結びつかない子もいることでしょう。言葉をはっきりと読み、絵を十分に見せてあげましょう。

◆対象年齢

2歳~

◆ママパパの口コミ

「文字を読んでいる時間と次のページをめくるまでの時間との間に、子どもが絵本に手をあてて触って想像をふくらませて、楽しんでいました。 本に凹凸があるわけではないのに子どもの指の先には、何か感触を感じるらしく、何度も繰り返しその動作をしていました。 今は、子どもが自分で読むようになりましたが、冷蔵庫にある野菜で、同じように触って確かめるように楽しんでいます」(40代・神奈川県・子ども2人)

『0~5歳 子どもを育てる「読み聞かせ」実践ガイド』

【2】『いっぱい やさいさん』

まど・みちお/文 斉藤恭久/絵 至光社

◆おすすめポイント

野菜たちから、この世に生まれてきた喜びがあふれている…! そんな絵本です。野菜を使ったクッキング保育の前に楽しみたい1冊です。

◆読み聞かせのコツ

まど・みちおさんの童謡『ぞうさん』を思い出してみてください。心地よい、語りかけのような詩ですね。この絵本は、そんな「心地よさ」を伝えるつもりで読みましょう。「きゅうりさんは、きゅうりさんなのが うれしいのね」。子どもは柔らかいくり返しに惹きつけられます。出欠のお返事のあとなど、「○○ちゃんは、○○ちゃんなのが うれしいのね」と名前を入れて応用できます。

◆対象年齢

0歳、1歳、2歳

『新幼児と保育』2014年4・5月号

【3】『そらまめくんとながいながいまめ』

なかや みわ/作 小学館

◆おすすめポイント

1997年のペーパーバック版の出版から20年を経て、ロングセラーとなった『そらまめくんシリーズ』なかでも、人気があるのは『そらまめくんとながいながいまめ』(2009年)です。「こんな長い豆ありえない!!」、と言いながら、興味津々で聞き入ります。

◆読み聞かせのポイント

おはなし会でもよく読まれている1冊ですが、その時にはきっと、ゆっくり絵を見る間は無いでしょう。ご家庭で読むときはお子さんのペースで絵をゆっくり見せてあげましょう。多くの気付きがあることでしょう。

◆対象年齢

3歳、4歳、5歳、6歳

◆ママパパの口コミ

「いろんな豆があることにびっくりしていた」(30代・山口県・子ども2人)
「そらまめくんシリーズが好きで、ハズレがない」(40代・東京都・子ども1人)

『新幼児と保育』2018年2・3月号

【4】『まめ』

平山和子/作 福音館書店

◆おすすめポイント

実にたくさんの豆!こんなにも豊かな種類のある野菜なのかと、大人でも驚きます。特におすすめは、『そらまめくんとながいながいまめ』に出てくる、さんじゃくまめは、その名のとおり、10ページから13ページの見開きを使って80㎝に及ぶ長さを示しています。

◆読み聞かせポイント

科学の絵本を読むとついつい、理解したり、覚えたりが気になってしまますね。でも、大切なことは「へえ、ホントかな?」と考えたり「おもしろい!」と驚いたりすることです。お子さんからそのような反応があった時には、先を促すのではなく、まずは受け留めてあげましょう。

◆対象年齢

3歳、4歳、5歳、6歳

◆ママパパの口コミ

「子どもにもわかりやすい」(30代・三重県・子ども2人)

『新幼児と保育』2018年2・3月号

【5】『おおきなかぶ』

内田莉莎子/訳 福音館書店

◆おすすめポイント

昔話には先人からの知恵や勇気が込められています。くり返し読むことで、子どもに大切なことが伝わります。

◆読み聞かせのコツ

必ず読み聞かせてあげたい昔話。単純な言葉のくり返しと動作の積み重ねが、聞き手を達成感に導きます。

◆対象年齢

3歳~

◆ママパパの口コミ

「劇にもなるほどのお話なので、うんとこしょどっこいしょのフレーズがとてもいい」(40代・埼玉県・子ども2人)
「力がある人が一人で引っ張っても抜けないが、他の人に手伝って貰ったり、小さな動物も加わってやっと抜ける…という不思議さと同時にみんなの力があれば抜ける、という感覚を味わえる」(40代・新潟県・子ども3人)

『0~5歳 子どもを育てる「読み聞かせ」実践ガイド』

教えてくれたのは

児玉ひろ美|JPIC読書アドバイザー・台東区立中央図書館司書

JPIC読書アドバイザー 台東区立中央図書館非常勤司書。日本全国を飛び回って、絵本や読み聞かせのすばらしさと上手な読み聞かせのアドバイスを、保育者はじめ親子に広めている。鎌倉女子大学短期大学部非常勤講師など、幅広く活躍。近著に『0~5歳 子どもを育てる「読み聞かせ」実践ガイド』(小学館)。

野菜嫌いにおすすめの絵本|編集部セレクト

小学館の児童誌のコラムでも紹介された絵本から、野菜嫌いを克服できるかも! と期待できる厳選3冊をHugKum編集部が選書してご紹介します。

【1】『スープになりました』

彦坂有紀・もりもといずみ/作 講談社

◆おすすめポイント

美味しそうなトマト、にんじん、トウモロコシなどが、ページをめくると…たちまち「スープにへんしん!」。木版画で描かれた野菜が、実に美味しそうで、子どもも大人も思わずスープを飲みたくなる1冊。絵本でも食卓でも、親子で一緒に温かくなれる絵本です。

◆読み聞かせのコツ

浮世絵と同じ技法で制作された木版画刷りの温かみのある作品です。1回目は普通に読み聞かせ、2回目以降は「ごくっ」「ごくごく」「こくこく」「こくり」「ごっくん」を一緒にくり返したり、スープカップを持つしぐさをしたりしても楽しいですね。食育にも活用できます。シリーズで『パン どうぞ』『ケーキ やけました』『コロッケ できました』もありますのでシーンに応じて、選ぶとよいですね。

◆対象年齢

0歳、1歳、2歳

【2】『おやおやおやさい』

◆おすすめポイント

人気の絵本「くだもの だもの」のシリーズ。リズミカルな言葉が読み聞かせにぴったりの1冊です。野菜たちが競い合ってマラソン大会を繰り広げるストーリーは、思わず笑ってしまう展開です。野菜にもそれぞれキャラクターがある設定が、野菜を身近に感じるきっかけにもなるかも!

◆読み聞かせのコツ

声に出して楽しいリズミカルな言葉の数々は、子どもと一緒に声を合わせて読んでみるのもいいかもしれません。野菜のキャラクターに合わせて、声を高くしたり、低くしたり、キャラクターを演じてみるのも面白いですよ。

◆対象年齢

2歳、3歳、4歳

◆ママパパの口コミ

「野菜なのにそれぞれの人格があって面白い。おもわず子どもとクスッと笑ってしまうことも多かった。気に入ったので、友達の子どもにもプレゼントした」(30代・神奈川県・子ども2人)
「言葉遊びが面白く、色んな野菜を覚えることができたのもよかった」(30代・福岡県・子ども2人)

【3】『やさいのおなか』

◆おすすめポイント

最初は不思議な形(野菜の断面)が登場。いったいこれは何でしょう? ページをめくると断面に色がつき、また次のページをめくると答えが描かれている、まるでクイズのように楽しめる絵本です。幼児向けとはいえ、影絵のようなタッチの断面図は、アートのようにも見えます。

◆読み聞かせのコツ

身のまわりの野菜が実はこんな断面なんだ!ということを知った子どもたち。きっと「へー!」「見てみたい!」「ネギとレンコンある?」と聞いてくるはずです。クイズ感覚で読んだ後には、やさいのおなかを見てみようか、と実体験につなげてあげてはどうでしょうか。

◆対象年齢

2歳〜

◆ママパパの口コミ

「野菜の特徴が分かる絵本だと思いました」(20代・静岡県・子ども1人)

文/HugKum編集部

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