静電気はなぜ起こる? 発生しやすい人の特徴は? その仕組みと対策を詳しく解説

乾燥する季節になると、静電気で痛い思いをしていませんか? 静電気が起こる仕組みから、静電気をためやすい人の特徴まで、子どもと一緒に学びながら適切な対策を取りましょう。自宅や外出中に取り入れられる対策を紹介します。
<画像:ガソリンスタンドの静電気除去シート>

静電気とは

ドアノブに触れた瞬間にバチッとなったり、衣類を脱ぐときにバチバチしたりするのは、なぜなのでしょうか?  静電気が起こる仕組みや、静電気をためやすい人の特徴を紹介します。

物質内にたまった電気のこと

静電気とは、プラスとマイナスの電気量がアンバランスな状態で、物質内に蓄積された電気のことです。人間を含むあらゆる物質は、プラスとマイナスの電気を持ち合わせていますが、摩擦などによってバランスは崩れてしまいます。この静電気が起こることを「帯電」といいます。

①通常は「+」と「-」のバランスが保たれている ②摩擦によって「+」と「-」が移動する ③「+」と「-」が偏り、帯電する

下敷きをこすると髪がくっついたり、タイツにスカートが張り付いたりするのは摩擦による帯電です。物質が他の物質から剥がれるときにも帯電するので、衣類を脱ぐときにも静電気が発生してバチバチするということになります。

また、ドアノブに触れた瞬間にバチッとするのは、体に蓄積されていた電気が急速にドアノブの金属へと流れ出るのが原因です。

秋・冬に静電気が起こりやすいのはなぜ?

バチッと痛い静電気は、秋から冬の寒い時期に頻繁に起こります。これはなぜでしょうか?

静電気には、水分量が少ないほど電気が放出されにくくなり、その物質の中にたまっていくという特徴があります。特に、湿度が20%以下、気温が20度以下になると起こりやすくなります。

つまり、乾燥しやすい秋・冬の季節に静電気が起こるのは、空気の中の水分量が少なくなり、放電しにくくなるためなのです。

静電気をためやすい人の特徴

乾燥する季節でも、静電気が起こりやすい人とあまり起こらない人がいます。その違いの最たるものは肌の水分量です。肌が潤っていると、水分を通して自然と放電されますが、肌の水分量が不足していると、放電されにくく静電気が体内に蓄積されてしまうのです。

通常は、皮膚のバリア機能によって、肌の潤いは保たれています。しかし、加齢や生活習慣の乱れ、合わないスキンケアなどが原因でバリア機能が崩れると、肌の水分が失われて乾燥肌になり、静電気をためやすくなるのです。

静電気をためない方法は?

静電気がたまりにくい状態を維持することが対策となります。日常生活で簡単にできる方法を三つ紹介するので、取り入れてみましょう。

部屋の加湿をする

部屋の中の湿度を高めに保つことで、静電気が放電しやすい環境をつくれます。特に、冬場はもともと空気が乾燥しているうえ、暖房器具によってさらに乾燥しやすいため、室内の湿度が60%くらいになるよう加湿をしましょう。

加湿器を利用すれば、手早く加湿ができます。近年は、デスクに置けるコンパクトなタイプから、リビングなど広範囲に使用できるタイプまで幅広くそろっているので、用途に合わせて選びましょう。

洗濯物を部屋干ししたり、タオルをぬらしてつるしたりすることでも加湿ができます。床がフローリングの場合は、水拭きすると床に残った水分が蒸発して湿度を上げられます。

やかんや鍋でお湯を沸かしたり、沸かしたお湯をコップに入れたりしておくことでも、蒸気による加湿が可能です。

肌の保湿を意識する

水分が不足している乾燥肌では静電気がたまりやすいため、日頃から肌の保湿を意識することも静電気対策になります。潤いのある肌を保つために、日頃からローションやクリームなどを塗って肌を保護しましょう。

必要以上に皮脂膜が取り除かれてしまわないように、お風呂のお湯を熱くしすぎないことや、長時間の入浴をしないことも大切です。入浴は、約40℃のお湯に10~15分程度を目安にしましょう。

また、固いタオルで体をゴシゴシ洗うと皮膚のバリア機能が低下するため、乾燥の原因となります。体を洗うときは、肌への刺激が少ない石けんやボディソープを選び、よく泡立てて優しく洗うようにしましょう。

洗濯時に柔軟剤を使用する

洗濯時に柔軟剤を使用することで、静電気が起こりにくくなります。柔軟剤に含まれている陽イオン(カチオン)界面活性剤は、衣類を柔らかく滑らかにすると同時に電流を逃がす性質があり、摩擦が起こりにくいためです。

家庭で洗濯できないコートなどの衣類に対しては、市販されている「静電気防止スプレー」がおすすめです。コートやスカートの裏地など、他の衣類や肌と触れる部分にスプレーしておくと静電気を予防できます。

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外出中にできる静電気対策

外出中はドアノブに触れる機会も多く、静電気が心配な人もいるでしょう。ここでは、何も用意しなくても手軽にできる静電気対策を二つ紹介します。

ドアノブに触れる前に壁・地面をタッチ

静電気が起きやすいドアノブや車のドアに触れる前に、近くに壁や地面があれば、触れてみてください。

金属よりもゆっくり放電される壁や地面に触れることで、痛みを感じることなく放電できます。その後でなら、金属に触れても静電気が起きる可能性は低いでしょう。木や石に触れることでも、同様の効果が期待できます。

触れる面積が広いほど痛みは感じにくいため、壁や地面に触れるときは、両手の手のひら全体で触れるようにしましょう。

指先で触らない

静電気が心配なときは、ドアノブや車のドアなどに指先で触らないように心掛けましょう。「静電気でビリッときそうだな」と思い、指先で恐る恐る触れている人もいるのではないでしょうか。

実は、指先だけで触れると放電箇所が集中するため、一気に電流が流れて静電気が起こりやすくなります。ドアノブなどに触れるときは、じゃんけんのグーまたはパーの形にして、手全体で触れるようにしましょう。広い範囲で触れることで、急速な放電を防止できます。

恐る恐る指先で触ると、かえってビリビリッと…

静電気が起こる仕組みを理解して対策を取ろう

静電気は乾燥した状態だと発生しやすいため、部屋を加湿したり、肌の保湿を意識したりすることが対策になります。柔軟剤や静電気防止スプレーを使用するのもおすすめです。

金属に触れたときのバチッとする静電気が心配なときは、最初に壁や地面に触れたり、手全体で触れたりすると予防できるので試してみましょう。

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構成・文/HugKum編集部

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