太陽系とは? どんな惑星があるの? 地球との距離や大きさ、重さを比較

私たちが暮らす地球が属する「太陽系」。この太陽系にある8個の惑星とは何で、太陽からの距離や大きさ、重さ、密度、地球との関係などはどうなっているでしょうか。また冥王星が太陽系からはずれた理由は何なのでしょうか。本記事では太陽系とその惑星についてわかりやすく解説します。

太陽系とは?

私たちが住んでいる地球は、自転してさらに太陽からの引力の影響を受けながら、太陽のまわりを回っています。そして、地球と同じように太陽の引力の影響を受け、太陽のまわりをまわっている惑星があります。それらの惑星と、小惑星、彗星、ガスやチリなど天体の集団を「太陽系」と言います。

太陽系の惑星は、太陽から近い順に、水星、金星、地球、火星、木星、土星、天王星、海王星の8個が確認されています。太陽系の惑星を覚えるときに「すいきんちかもくどってんかい」というフレーズがよく使われます。これは太陽から近い惑星の頭文字を順番に並べた言葉。地球は太陽に近い3番目の惑星ということになります。

太陽系は「太陽からの引力の影響を受けている」とご紹介しましたが、つまりこれらの惑星は、太陽の引力を受けて、太陽のまわりを公転しているということ。それぞれの軌道上で太陽のまわりを一定の周期で公転しています。ちなみに、惑星の公転の方向はすべて一致していて、その軌道もほぼ同じ平面内にあるという特徴があります。

太陽系の惑星は、「地球型惑星」と「木星型惑星」の2つに大きく分類できます。「地球型惑星」は比較的大きさは小さいけれど密度があり、岩石や金属などでできた惑星で、太陽系では水星・金星・地球・火星の4つが当てはまります。「木星型惑星」は大きさはあるけれど密度が小さい惑星で、木星・土星・天王星・海王星が当てはまります。

冥王星が太陽系からはずれたのはなぜ?

太陽系の惑星で一番太陽から離れているのが海王星です。そして海王星の外側を回る冥王星は、以前は太陽系の9番目の惑星として考えられていました。

もともと19世紀末頃から、海王星より外側には未知の惑星が存在すると考えられ、1915年にアメリカの天文学者が冥王星の存在を確認したのです。当初、冥王星の大きさは地球と同じくらいと思われていたのですが、その後の観測で月よりも小さな天体であることがわかりました。

2006年に行われた国際天文学連合総会で、改めて惑星の定義が定められ、以下の3つの条件が決められました。

  • ・太陽系をまわっていること
  • ・十分重く、重力が強くて丸いこと
  • ・軌道周辺で大きく、他に同じような大きさの天体が存在しないこと

冥王星と同じような天体はこれまでにも数々が発見され、火星と木星の間にもたくさんの小惑星も見つかっています。そして、冥王星はこの定義からすると惑星ではないと結論づけられたわけです。そのため、これまでは太陽系の惑星は9個と言われていましたが、今では冥王星を除いた8個の惑星が認識されているのです。

太陽系の惑星を覚えるフレーズも、昔は「すいきんちかもくどってんかいめい」と言われていましたが、今では「すいきんちかもくどってんかい」と使われています。

太陽系の惑星

では太陽系の8個の惑星の特徴について見てみましょう。

太陽からの距離

太陽から地球までの距離は、1億4960万km。1秒で29万9792.458km進む光の速さで考えると、太陽から出た光が地球に届くまでは8分19秒もかかります。光が1年かかって到達する距離を「1光年」と呼び、地球と太陽の間は0.00001581光年になります。

また、太陽から地球までの距離を1とした場合、太陽系のそれぞれの惑星の太陽からの距離は次のようになります。

  • 水星 0.4
  • 金星 0.7
  • 地球 1
  • 火星 1.5
  • 木星 5
  • 土星 10
  • 天王星 19
  • 海王星 30

太陽から比較的近い距離にあるのは、水星、金星、地球、火星で、それ以外はかなり離れているとわかるでしょう。水星から火星までの惑星を直線状に並べると、ほぼ等間隔で並びます。

大きさ

地球の半径は約6400kmです。この地球の大きさを1としたとき、それぞれの惑星の大きさは次のようになります。

  • 水星 0.4
  • 金星 0.95
  • 地球 1
  • 火星 0.5
  • 木星 11
  • 土星 9.5
  • 天王星 4
  • 海王星 3.9

もっとも大きな惑星は木星で、その次が土星です。地球は太陽系で4番目に大きな惑星となります。

ちなみに、太陽の大きさは地球の約109倍。太陽系のどの惑星よりも、とてつもなく大きいことがわかるでしょう。

重さ

地球の重さは、6ロナグラム。「ロナ」は10の27乗を表す言葉で、2022年の第27回国際度量衡総会で決められました。6の後に「0」が27個続く数ということになり、とてつもなく大きいことがわかるでしょう。

では、地球の重さを1としたとき、他の惑星の重さはどうなるでしょうか。

  • 水星 0.06
  • 金星 0.8
  • 地球 1
  • 火星 0.1
  • 木星 317
  • 土星 95
  • 天王星 15
  • 海王星 17

最も重いのは木星で、地球の317倍にもなります。逆に軽いのは水星や火星、金星があります。

密度

惑星の大きさと重さがわかったら、次は密度を考えてみましょう。地球の平均密度は5.5g/cm3です。これを1にした場合、他の惑星の密度は次のようになります。

  • 水星 0.98
  • 金星 0.95
  • 地球 1
  • 火星 0.71
  • 木星 0.24
  • 土星 0.13
  • 天王星 0.23
  • 海王星 0.3

驚くかもしれせんが、密度を考えると太陽系で最も高いのが地球です。地球は岩石などでできているため、密度が高いのです。逆に土星は地球に比べて0.13と密度が低く、水にも浮くほどと言われています。

衛星の数

衛星とは惑星のまわりを公転する天体を言います。地球の衛星には月があり、その数は1つです。他の惑星の衛星の数はどうでしょうか。

  • 水星 0
  • 金星 0
  • 地球 1
  • 火星 2
  • 木星 67
  • 土星 65
  • 天王星 27
  • 海王星 14

水星と金星には衛星がなく、衛星が多いのは木星と土星です。小さな衛星は次々と見つかっているため、この数は今後も増えていく可能性があります。

公転周期

地球は太陽のまわりを公転しており、およそ365日(1年)をかけて1周します。この公転周期について、地球を1にした場合を見てみましょう。

  • 水星 0.2
  • 金星 0.6
  • 地球 1
  • 火星 1.9
  • 木星 12
  • 土星 30
  • 天王星 84
  • 海王星 165

太陽からの距離が遠くなるほど、軌道が長くなり、公転周期も長くなります。海王星は165年かけて1周することになります。

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地球を含めた太陽系について調べてみよう

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そんな太陽系について調べていくと、宇宙の不思議に気づかされることもたくさんあるでしょう。子どもと一緒に、そんな天文学に興味を持つきっかけとして、これらについて学んでみても面白いですね。

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文・構成/HugKum編集部

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