YouTubeの歴史をわかりやすく紹介。収益化の仕組みやYouTuberの仕事内容もチェック

世界の一大動画投稿サイトとなったYouTube(ユーチューブ)の歴史は、いつ、どこから始まったのでしょうか? 世界と日本におけるそれぞれの歴史について振り返ります。
またユーチューブでどうやって収益化できるのか、ユーチューバーはどんな存在で、どうやって収入を得ているのかについても解説します。

YouTubeの歴史

世界中の大人から子どもまで、幅広い層に利用されているユーチューブ。その歴史は2005年までさかのぼります。PayPalの従業員だったチャド・ハーリー、スティーブ・チェン、ジョード・カリムらが、アメリカ・カリフォルニア州サンマテオで設立しました。

YouTubeのアイデアが生まれたきっかけは、ディナーパーティの動画を共有するのに苦労したことや、当時のニュースを動画で伝えるものがなかったことだと言われています。

また2006年には、ユーチューブの動画をブログやメディアの記事に張り付けるAPIが公開され、さらにユーチューブの存在が広く人々に知れ渡っていくことになります。

その後、2006年にGoogleが買収。子ども向けサービスの「YouTube Kids(ユーチューブ キッズ)」、音楽ストリーミングサービスの「YouTube Music(ユーチューブ ミュージック)」なども生まれ、約26億人ものアクティブユーザーを抱える一大サービスまで成長しています。

この成長の背景にあるのは、インターネットやスマホの普及があります。インターネットで動画を見ることが当たりまえになり、それにより動画広告の市場も拡大していきました。また新型コロナウイルスのパンデミックでおうち時間が増えたことも、ユーチューブの視聴時間を伸ばす一因になっているでしょう。

日本のYouTubeの歴史

英語版のみで始まったユーチューブですが、Googleは日本語など世界各国の言語に対応しています。日本で日本語版のユーチューブのサービスが始まったのは、2007年6月19日です。

日本のユーチューブの月間ユーザー数は、2022年5月時点で7,000万人。これは、日本の18歳以上の人口の65%以上にあたるといいますから、6~7割の人が使っていると言えます。日本語版の開始から15年近くがたち、テレビに代わる新しいメディアという側面も持ち、多くの人に利用される存在となっています。

YouTubeの収益化の仕組み

ユーチューブで気になるのが、収益化の仕組み。子どもの人気の職業でもあるユーチューバーは、どうやって収入を得ているのでしょうか。

YouTubeで収入を得る方法

誰でも自由に動画を投稿できるユーチューブでは、その投稿した動画に企業が出した広告が掲載されることがあります。ユーチューブは広告を出稿した企業から広告掲載料を受け取り、それを動画投稿者にも分配しています。それがユーチューバーが収益を得られる仕組みです。

自分が投稿した動画をたくさんの人が視聴したり、自分のチャンネルの登録者数が多かったりすると、受け取れる収益も大きくなります。

またそれ以外にも、人気ユーチューバーになれば企業から直接を依頼を受けて、商品を紹介する動画を作ることもあるでしょう。ユーチューバーとして認知され、たくさんの人が支持すればするほど、得られる収入も増えていきます。

メリット

ユーチューブで稼ぐメリットは、動画の再生回数が多いほど収益も上がっていくこと。動画のジャンルや広告視聴数などによって単価は異なりますが、だいたい1再生あたり0.2~0.5円の収益が得られると言われています。そのため、たくさんの人が興味を持つテーマの動画をつくって再生回数が伸びれば、それだけ収入もぐんぐん増えていくことが期待できます。

ユーチューブと同じように稼ぐ手法として、ブログやインスタグラムなどもあります。でも動画は声と映像がある分だけ、よりリアルなコンテンツを作ることができて、親近感がわきやすく、固定のファンがつきやすいと考えられます。

デメリット

デメリットとして考えられるのは、収益化できるまでのハードルが高いこと。ユーチューブで広告収入を得るための審査を受ける条件として、直近12か月での総再生時間が4000時間を超えていて、なおかつチャンネル登録者数が1000人に達していることがあります。1本5分の動画なら、約5万回再生されなければなりません。

しかもさまざまな動画が生まれている中で、注目して視聴してもらうためには、制作のクオリティも考える必要があるでしょう。ユーチューブに動画を投稿すること自体にはお金はかかりませんが、撮影用のカメラやマイク、動画編集ソフトや器材など、必要なものにお金がかかります。また、動画の撮影や編集には、それなりに時間がかかることも忘れてはいけません。ユーチューバーという職業が一般的になっていますが、動画で収入を得ていくことは、決して簡単なことではないでしょう。

YouTuberとは

ユーチューバーと呼ばれる人たちは、どんな人で、どんな風に仕事をしているのでしょうか。

ユーチューバーにはランクがある

チャンネル登録者数によって、ユーチューバーは6段階にランク分けされています。

  • グラファイト 初級者(チャンネル登録者:0~999人)
  • オパール 初級者(チャンネル登録者:1000人~)
  • ブロンズ 中級者(チャンネル登録者:1万人~)
  • シルバー 上級者(チャンネル登録者:10万人~)
  • ゴールド 達人(チャンネル登録者:100万人~)
  • ダイアモンド 神級(チャンネル登録者:1000万人~)

どのくらい稼げるの?

ユーチューバーで気になるのは、やっぱりその収入。日本でもっとも有名なユーチューバーであるHIKAKIN(ヒカキン)は、年収が10億円にもなると推測されています。

ただ、それだけの大金を得られるのはごく一部の人だけ。初級者の「グラファイト」のランクで、大半の人が挫折するとも言われています。

また、ユーチューバーの収入は動画再生回数などによって、収入にムラがあります。会社員のように毎月一定の金額を得られるわけではないため、不安定な職業とも言えます。

どうやってユーチューバーになれる?

ユーチューバーは誰でもなれる職業です。必要な資格などの制限はありません。まずは自分で動画を投稿していき、ユーチューブの審査を通過することが重要。そしてコンスタントに動画を投稿し続けていき、ファンを増やしていかなければなりません。

再生回数を増やすためには何をするべき?

ユーチューブの審査を通過したり、動画再生回数を増やしたりするためには、とにかく投稿する動画の本数を増やすことが大切です。再生回数が少なくても、あきらめずに定期的に動画を投稿していきましょう。

また、流行やそのときに話題となったテーマに関する動画を投稿したり、SNSで自分の動画について宣伝したり、工夫してみるといいでしょう。

これからも進化するYouTubeに注目

わずか15年ほどの短い歴史で、急スピードで成長していったユーチューブ。インスタグラムやTikTokなど、さまざまなSNSでも動画の投稿が当たりまえになっていますが、ユーチューブは「動画サイトと言えばユーチューブ」と誰もが認める存在として確立しています。今後もその勢いは衰えず、さらに進化していくのではないでしょうか。

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文・構成/HugKum編集部

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