美味しいと評判の「ホンビノス貝」って何者? 家庭でのおすすめレシピもご紹介!

濃厚な味わいと価格の安さで注目を集めるホンビノス貝。スーパーで見かけて、「気になっていた」という方も多いのでは? しかし、どんな味なのか、どうやって食べるのかなどが気になりますよね。そこで本記事では、ホンビノス貝とはどんな貝なのか、おすすめレシピなどを紹介していきます。

ホンビノス貝ってどんな貝?

まずはホンビノス貝とはどんな貝なのか、どんな味なのか、ハマグリとの違いなどについてみていきましょう。

ホンビノス貝とは?

ホンビノス貝(ホンビノスガイ)とは、マルスダレガイ科の属する二枚貝です。原産は北アメリカ大西洋海岸。浅瀬の砂泥地に生息しています。

ホンビノス貝は、日本古来の在来種ではありません。日本で繁殖が確認されたのは、1990年代。北米からの貨物船によって流入したとされています。ホンビノス貝の大きさは、6cm程度のものが多いですが、10cmを超えるものも。「大アサリ」や「白はまぐり 」という名前で売られていることもあります。

ホンビノス貝の旬は?

ホンビノス貝は、年間を通して食べることができます。特に美味しい時期は春と秋。その時期のホンビノス貝は、産卵前で身入りがよくなるといわれています。

日本では千葉県の船橋市や市川市で多く漁獲され、「千葉ブランド水産物」にも認定されています。一度の漁獲量も多く、ハマグリよりも価格が低いものが多いでしょう。

ホンビノス貝ってどんな味?

ホンビノス貝は黄色味がかった身をしていて、濃厚な旨味が特徴。様々なサイズのものが出回っていて、大きさによって違う食感を楽しむことができます。

大きなものは、肉厚でしっかりとした歯応え。小さいものは、身がふっくら柔らかいものが多いでしょう。

ホンビノス貝とハマグリの違いは?

一見するとホンビノス貝とハマグリは、とても似ています。異なるポイントをチェックしていきましょう。

・ハマグリは在来種

ハマグリは日本古来の在来種。それに対して、ホンビノス貝は北米原産の外来種です。

・貝殻が左右対象の形をしているか、していないか

ハマグリの貝殻の形は左右対象なのが特徴ですが、ホンビノス貝の貝殻は左右非対称のものが多いようです。

・濃厚な味わいのホンビノス貝、上品な旨味のハマグリ

肉厚で濃厚な味わいのホンビノス貝。それに対して、ハマグリは甘味があって上品な味わいなのが特徴です。

ホンビノス貝は砂抜きが必要?

ハマグリやアサリは、砂抜きが必要です。しかし、一般的にスーパーなどで売られているホンビノス貝は、砂抜きは不要。ホンビノス貝は泥地に生息しており、砂を吸い込むことがほとんどないためです。

しかし塩味が強いのが特徴で、下処理として塩抜きを行なうほうが扱いやすいでしょう。

また、潮干狩りで採ってきたホンビノス貝は、泥を吸っている場合もあるため、泥を抜く「モヤ抜き」という工程をしておくと安心です。

ホンビノス貝の下処理方法を解説していきます。

塩抜き

1、貝殻同士を擦り合わせるように、流水でしっかり洗います。

2、ボウル、もしくはトレーにホンビノス貝を入れ、ひたひたにかぶるくらいの水を入れます。

3、そのまま約2時間、置いておけばOKです。

モヤ抜き

1、ホンビノス貝同士を擦り合わせるように、流水でしっかり洗い、ザルにあげます。

2、ボウルに濃度3%の塩水を作ります(目安:500mlの水に対して、大さじ1の塩)。

3、2にホンビノス貝をザルごと入れ、上からアルミホイルをかぶせて光を遮ります。

4、2~3時間置けば、モヤ抜き完了です。

ホンビノス貝のおすすめレシピ

ホンビノス貝は、和・洋・中、イタリア料理など、様々な料理に合う食材です。ホンビノス貝を使ったおすすめレシピを紹介していきます。

ホンビノス貝のパン粉焼き

 

【材料】
・ホンビノス貝… 4~5個
・白ワイン… 50ml
・ニンニク… 1片
・パン粉… 適量
・バター… 30g
・乾燥パセリ… 小さじ1

【作り方】

1、ホンビノス貝は下処理を行い、バターは室温に戻しておいてください。

2、バターに乾燥パセリ入れ、混ぜておきましょう。

3、フライパンに白ワイン、潰したニンニク、ホンビノス貝を入れて蒸し焼きにします。

大きいものは、あさりやハマグリよりも貝が開くのに時間がかかるので、じっくり加熱してください。

4、貝が開いたら、火からあげます。茹で汁も取っておいてください。

5、開いたホンビノス貝から身を取り出し、貝殻は半分に折っておきましょう。

6、1つの貝殻に1つずつホンビノス貝の身、茹で汁、バター、パン粉をのせます。

7、オーブントースターにアルミホイルを敷き、加熱します。

8、パン粉に焼き色がつたら完成です。

ホンビノス貝でクラムチャウダー

【材料(2~3人分)】
・ホンビノス貝… 4~5個
・じゃがいも… 小1個
・たまねぎ… 1/2個
・にんじん… 1/2本
・白ワイン… 100ml
・小麦粉… 25g
・バター… 20g
・牛乳… 250ml
・塩コショウ… 少々
・コンソメ顆粒… 小さじ1

【作り方】

1、フライパンに下処理をしたホンビノス貝と白ワインを入れ加熱。アルコールを飛ばします。

2、沸騰したらフタをして、貝が開くまで蒸し焼きにしていきます。貝が開いたら、ザルにあげ、身を取り出しておきましょう。茹で汁も後で使うので残しておいてください。

3、じゃがいも、にんじん、たまねぎを1cm角にカット。

4、鍋にバターを入れて、3を炒めます。

5、ある程度、野菜に火が通ったら小麦粉を入れ、粉っぽさがなくなるまで混ぜます。

6、5の鍋にホンビノス貝の茹で汁、牛乳、コンソメを加えて、加熱しながらよく混ぜます。

7、6にホンビノス貝の身を入れ、塩コショウで味を整えたら完成です。

ホンビノス貝のかき揚げ

【材料】
・ホンビノス貝… 4~5個
・にんじん… 1/3本
・たまねぎ… 1/2個
・三つ葉… 1束
・天ぷら粉… 適量
・揚げ油… 適量

【作り方】

1、にんじんとたまねぎは千切りに、三つ葉は2~3㎝にカット。

2、フライパンに水を入れ、ホンビノス貝が開くまで蒸し焼きにします。

3、2の貝が開いたら身を取り出し、キッチンペーパーで軽く水分を拭き取っておきましょう。

4、ボウルににんじん、たまねぎ、三つ葉、ホンビノス貝を入れ軽く天ぷら粉をまぶします。

5、4に水で溶いた天ぷら粉を入れ全体によく混ぜます。

6、揚げ油を170℃まで熱したら、5をそっと入れていきます。

7、全体に火が通り、カラッとしたら完成です。

ホンビノス貝のかき揚げは、塩で食べても天汁をつけて食べても美味しいです。

肉厚で濃厚なホンビノス貝を楽しもう

肉厚でハマグリとはまた違う味わいのホンビノス貝。年中食べられるので、スーパーで売られているのをみて、気になっていたという方もぜひ試してみてください。

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構成・文・写真(一部を除く)/松田慶子(京都メディアライン)

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