小学1~3年生算数で「子どもがつまずきやすい単元」はコレ! 克服法を10億件の学習データから導く

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計算、図形、単位、グラフ……小学3年生までの算数には、数学の基礎となる単元多く組み込まれています。これらにつまずくと、その後の理数系教科の学習が困難になってしまいます。では、どんな単元がつまずきやすく、またどう克服したらよいのでしょうか。
タブレット教材を展開する RISU Japan 代表で『10億件の学習データが教える 理系が得意な子の育て方』の著者・今木智隆さんに、お話を伺いました。

小学生の算数では計算から図形まで幅広い単元を学習しますが、子どもたちが特につまずきやすい単元はどれだと思いますか?  RISUの子どもたちのデータから分かったのは、保護者の予想とは違う意外な結果だったのです。

今回は子どもたちが特につまずきやすい単元と、苦手な単元の克服方法について解説します。

小学1~3年生の子が最もつまずく単元はどれ?

保護者の皆さんは、小学校1~3年生の学習範囲で最もつまずく子が多い単元は次のうちどれだと思いますか?

①立体図形
②位・目盛り
③時計と時刻

どれもとても重要な単元ですが、最もつまずく子が多い単元は「②位・目盛り」です。皆さんの予想は当たったでしょうか。

位・目盛りで学習する内容は、大人の我々にとって当たり前のことなので、「どうして理解が難しいのだろう?」とピンと来ないかもしれません。しかし、例えば子どもから「位ってなに?」と尋ねられたと想像してください。案外、その概念を言葉で説明することは大人でも難しいのではないでしょうか。

最もつまずく子が多い「位・目盛り」は低学年のうちに克服したい単元

つまずく子が多い「位・目盛り」ですが、重要度としては最も理解しておきたい単元であることもお伝えしなければなりません。

なぜなら小学生の算数では、学年が上がるにつれて、位の概念が理解できていることを前提として応用的な内容を学んでいくことになるからです。算数の考え方の土台になる概念ですから、位の理解がおろそかなまま進んでしまうと、その後の学習にも大きく響いてしまいます。

概念を理解する前にパターンの丸暗記で計算問題を解くのは危険!

例えば「25」という数は、「2」という数字をそのまま捉えてはいけません。この「2」は、頭の中では10が2つ存在していることをイメージしている必要があります。25という数は、10が2つと1が5つ。この概念があることで大きな位の数も理解できますが、ただ「2」と「5」という数字のまま捉えてしまっては、2桁+3桁のように、位を揃えなければならない計算問題になったとき、太刀打ちできなくなります。

概念がまだ理解できていないのに、計算問題ばかりをやらせるのは危険です。特に低学年のうちはまだ桁数が小さいので、計算問題は指で数えたり、パターンの丸暗記で強引に乗り切ることができてしまいます。そうなると、理解が不十分であることがテストの点数に表れないので、学年が上がってから「あれ?どうしてこんなに間違えているの?」と気付くことも多いです。位の概念は、低学年のうちに特に丁寧に学習したい内容です。

「目盛り」の単元も要注意!

位の概念や桁の大きな数字が理解できていても、目盛りでつまずくケースもよくあります。目盛りの理解は、グラフの問題を解くためにも必要になります。中学生以降になっても、数学の関数や物理などで頻繁に使うので、つまずきはしっかり克服しておく必要があります。

目盛りでつまずくのは、1つの目盛りが1ではないパターンがあるからです。答えを導くためには、まずは「1目盛りがいくつずつ増えているか」を考える必要がありますね。そのあと、例えば10ずつ増えていると分かったら、目盛りを「2、3、……」と数えながら頭の中で「20、30、……」と計算する、もしくは「最終的に5目盛り分だから5×10で50」とまとめて計算する、という作業をします。目盛りの読み取りは小さい子にとって、大人が想像するより複雑で難しい問題なのです。

位や目盛りの苦手を克服するには?

では、位や目盛りの苦手を克服するためには、どのような学習方法があるでしょうか。

例えば金額を表記するとき、一般的に「3桁」ごとにコンマを入れることで桁の大きい数字も読みやすくしていますよね。これはもともと、英語による数字の数え方からきているので、子どもにはかえって分かりにくい表記かもしれません。そこで、これを日本式にして4桁ごとに区切るようにします。

RISUでは位が苦手なお子さんに、桁が大きいときは4桁ごとに補助線を入れるよう教えています。この指導を受けた子どもの100%が1週間以内に位の得点力がアップしているというとても効果があるテクニックですので、ぜひ試してみてください。

2番目につまずきやすいのは「①立体図形」

立体図形でつまずく原因は2つあります。1つは、小学校で習う単元の順番にあります。立体図形は、小学校2年生の教科書で初めて登場します。そのあと、次に登場するのは何と4年生。2年間も空いてしまうので、特に復習をしていなければ2年前に習ったことなどすっかり忘れてしまいますよね。単元が連続しないことが、つまずきの原因になっています。

もう1つ、つまずく原因は立体を紙面で習うことです。例えば次のような図は、大人は平面に描かれていても立体的に見るというルールに慣れていますが、子どもたちのなかには「2次元の図形は2次元にしか見えない」という子もたくさんいます。

平面図を立体的に見ることができない子は、上図のような立方体の「頂点を数える」という問題も難しく感じます。

立体図形の苦手を克服するには?

立体図形の苦手を克服するために一番効果的な方法は、紙面で考える前に実物の箱をたくさん触らせることです。

捨てる空き箱があったら、色んな切り方で開いてみると立体図と展開図がリンクします。ペンで箱の角や辺に印を付けてから開くようにすれば、「どの辺とどの辺が重なるのか」「どの点とどの点が同じ頂点か」といった問題もイメージしやすくなりますよね。

RISUのデータでは、女の子は図形分野の正答率が男の子の85%程度となっており、苦手とする割合が多い傾向にあります。男の子のほうが積み木やブロックなどのおもちゃで遊ぶ機会が多いため、その差が表れているのではないでしょうか。

積み木やブロックの他に、空き箱工作や折り紙なども立体図形に強くなれる遊びです。低学年のうちにたくさん触って立体の視点に慣れておくと、4年生以降の学習に役立ちます。

「③時計と時刻」は苦手でも挽回可能!

最後に「③時計と時刻」についてです。この単元もつまずきが多い傾向にありますが、選択肢のなかでは、つまずきやすさは3番目という結果です。

時計と時刻は「単元が独立している」という特徴があります。つまり、この単元を土台にして高学年になってから何かを積み上げるものではないため、他の単元に比べ、苦手なままにしていても挽回可能な単元となっています。

時計の苦手を克服するには、部屋の時計を文字盤のしっかりしたアナログ時計にしたり、「何分後に○○しよう」のような声掛けを増やして時計を読む機会を増やしたりする方法が効果的です。

ただ、時計は大きくなれば自然と読めるようになることも多く、低学年のうちに何とかしなければと克服を急ぐ単元ではありません。時計が苦手なお子さんの学習方法は過去記事でもお伝えしていますので、こちらも参考になさってください。

▼参考記事はこちら

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今回は算数の単元のうち、小学1~3年生でつまずきやすい単元を3つ取り上げてご紹介しました。

特に最もつまずきやすい「位・目盛り」は、概念を理解していることを前提に高学年の学習が進むので、苦手なまま残しておくと「算数が嫌い」の原因となってしまいます。概念があやふやなときは、思い切って学年を超えて振り返ることも必要です。低学年のうちにしっかり復習して解決しておきましょう。

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記事執筆

今木智隆|RISU Japan株式会社代表取締役
京都大学大学院エネルギー科学研究科修了。ユーザー行動調査・デジタルマーケティングのbeBitにて国内コンサルティング統括責任者を経験後、2014年、RISU Japan株式会社を設立。小学生の算数のタブレット学習教材で、延べ10億件のデータを収集し、より学習効果の高いカリキュラムを考案。国内はもちろん、シリコンバレーのスクール等からも算数やAI指導のオファーが殺到している。

〈タブレット教材「RISU算数」とは〉

「RISU算数」はひとりひとりの学習データを分析し、最適な問題を出題するタブレット教材。タイミングの良い復習や、つまずいた際には動画での解説の配信を行うことにより、苦手を克服し得意を伸ばします。

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構成/HugKum編集部

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