スープに生卵をイン♪ 徳島ラーメンは「ごはんのおかず」だった! 白系・黄系・茶系…3種のどれがルーツ?

PR

「徳島ラーメン」は、茶色の濃いスープに生卵を落とすという独特の食べ方で全国区で有名になった、徳島県のご当地ラーメンです。詳しくみると、スープの違いによって、白系・黄系・茶系(黒系)の3種類に分けられます。もともと、徳島のどのエリアでどんな風に生まれたのか、味や作り方の特徴について迫ります。さらに、通販で買えるおすすめの徳島ラーメンもご紹介します。

徳島ラーメンとは

「徳島ラーメン」は、名前のとおり、徳島県で生まれたご当地ラーメン。濃い醤油ベースのスープに生卵を落とす風変りな食べ方で、一躍有名になった歴史があります。

場所・エリア

「徳島ラーメン」の名前がついて人々に知られるようになったのはごく最近ですが、地元徳島では昔からあるラーメンでした。

中心となるのは、徳島市内。戦前、徳島市大通りには夜になるとチャルメラを吹く中華そばの屋台が多く出没したと言われています。現在も、徳島市内に数多くの徳島ラーメンを出す店があります。

いつ、どんなときに食べる?

地元では、徳島ラーメンは“ごはんのおかず”として食べる習慣があります。そのため、白いごはんをラーメンと一緒に注文するのが一般的。ラーメンをおかずにしながらごはんを食べるのが、地元・徳島流です。

スープは濃厚な味なので、確かに白ごはんが進む味。ぜひ徳島で徳島ラーメンを食べるときは、白ごはんも忘れずに注文しましょう。

徳島ラーメン
濃厚な見た目の徳島ラーメン

歴史

徳島ラーメンは戦前から存在したと言われています。昭和初期には、日本人や中国人が夜になると屋台でラーメンを作っていたと言われています。

その後、日中戦争や太平洋戦争がはじまると、それらの屋台は姿を消しますが、戦後になるとかつて屋台でラーメンを作っていた人たちが再び商売を始めるケースも。

戦前も戦後も、古くは「中華そば」や「志那そば」の名前で親しまれていました。

由来、言い伝え

徳島ラーメンの存在が全国的に知られるようになったのは、1994年に横浜に「新横浜ラーメン博物館」がオープンした頃。同博物館が全国にあるラーメンについて独自に調査するなかで、徳島にある珍しいラーメンの存在に注目し、「徳島ラーメン」の名前で多くのメディアで取り上げられるようになったのがきっかけでした。

徳島市にあった「いのたに」が、新横浜ラーメン博物館に出店したことで、さらに徳島ラーメンの名前がよく知られるようになったのです。

<a href="https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Tokushima_ramen.jpg">Snap55 at Japanese Wikipedia</a>, <a href="https://creativecommons.org/licenses/by/3.0">CC BY 3.0</a>, via Wikimedia Commons
徳島ラーメン(いのたに)Photo by Snap55, Wikimedia Commons

徳島ラーメンの特徴

では、徳島ラーメンの特徴を見てみましょう。

特徴1:スープは「白系・黄系・茶系」の3種類

徳島ラーメンの特徴のひとつが、3種類あるスープ。たいていご当地ラーメンは、スープは1種類、多くても2種類が一般的なのに、徳島ラーメンでは3つのスープが共存しています。

まずあるのが、豚骨スープがベースの白く濁った「白系」。徳島県東部の小松島地方に多いタイプで、見た目も白く濁っています。

次の「黄系」は、一般的な清湯をベースにした中華風のスープ。黄色または薄い茶色のスープで、中華料理系の店に多いタイプです。

そして最後の「茶系」が、豚骨スープに醤油スープを加えたもの。見た目にも黒っぽい濃厚そうなスープが特徴です。一般的に「徳島ラーメン」というと、この「茶系」を指すことが多いですが、実は3種類のスープがあるのです。

特徴2:ストレート中細麺・豚バラ肉をトッピング

ラーメンスープには3種類がありますが、徳島ラーメンで使われる麺はどれもストレート中細麺。ちぢれが少なく、やわらかく短めのものが多いです。

特徴3:トッピングは豚バラ肉に生卵

トッピングは、もやしやメンマなどのスタンダードなものに加えて、豚バラ肉が使われることが多いのも特徴。チャーシューではなく、豚のバラ肉を甘辛く煮たものをのせています。

さらに徳島ラーメンの特徴として忘れられないのが、生卵の存在。徳島ラーメンの店で「卵」と注文すると、生卵が出されることが普通で、スープにそのまま割って食べるのが、徳島流です。「茶系」の徳島ラーメンでは特に、見た目や味の特徴から「すき焼きのようなラーメン」と表現されることもあるそうです。

徳島ラーメンと生卵は相性抜群

特徴4:小ぶりのラーメンどんぶり

徳島ラーメンの店で出されるラーメンどんぶりは、全国的なラーメン店のものと比べると、やや小ぶり。

もともと屋台や出前で使われていたやや小さめのどんぶりが、今でも使われているそう。徳島の人々は、わざと小さなどんぶりに麺とスープを並々と入れて食べるのが好きだったとか。

現在では、一般的な大きさのラーメンどんぶりが使われることが増えているそうですが、店によってはあえて小さめのどんぶりに入れられて提供されることもあるようです。

徳島ラーメンと他のラーメンとの違い

徳島ラーメンの違い
徳島ラーメンと他のラーメンとの違いって?

ユニークな味と食べ方を楽しめる徳島ラーメン。他のご当地ラーメンとの違いなどについて見てみましょう。

違い1:白濁系スープがルーツ

徳島ラーメンのスープは、「白系・黄系・茶系」の3種類があるとご紹介しましたが、そのルーツは「白系」にさかのぼると言われています。

徳島小松島港にあった中華料理店が、今の白濁系スープのラーメンを提供していて、ここから広まったと言われています。実際、戦前の徳島駅に存在した中華そばの屋台のほとんどは、白系のお店だったとか。その後、豚骨スープに醤油ダレを加えた「茶系」のスープも生まれ、さまざまな味ができていったと言われています。

違い2:中華そばとの違いは?

もともと徳島ラーメンは、地元で「中華そば」や「志那そば」の名前で親しまれていたように、中華そばと徳島ラーメンとの間に線引きはしていませんでした。

とはいえ、一般的な中華そばといえば、あっさりとした醤油味のラーメンを指すことも多いため、その定義で中華そばと比べると、スープや麺、さらに食べ方にも、ここまで紹介してきたような違いがたくさんあると言えるでしょう。

徳島ラーメンの作り方

徳島ラーメンは材料を取り寄せて自宅で楽しむこともできます。お取り寄せを自宅調理する場合の基本の作り方は以下のとおりです。

材料

  • 徳島ラーメン(麺とスープがセットになっているもの)
  • お好みのトッピング
  • 生卵

作り方

  1. ラーメンを茹でる
  2. スープを作る
  3. ラーメンをスープに盛り、トッピングをのせる
  4. 生卵を上からのせて、白いごはんと一緒に食べましょう

徳島ラーメンのおすすめ

通販で購入できるおすすめ徳島ラーメンをご紹介します。

徳島ラーメン 東大

濃厚な豚骨醤油スープに、甘辛く煮こんだ豚バラ肉をのせて、生卵をトッピングして食べる徳島ラーメン。王道の味として有名な「東大」のラーメンを通販で楽しめます。お店の味を自宅でもぜひ。

徳島ラーメン 三八

徳島の鳴門で毎日のように行列ができる人気店「三八(さんぱ)」。無添加の完全自家製麺と白濁した豚骨スープが特徴です。本格的なお店の味を、自宅でも簡単に再現できると評判です。

八百秀 徳島ラーメン

豚骨ベースのコクのある味に醤油ダレを加えた、あっさりとした深い味わいのスープが特徴的な徳島ラーメン。2人前×5袋入りで、液体スープ付きです。

徳島ラーメン 岡本中華

徳島ラーメンのルーツと言われる「白系」の豚骨スープが特徴の「岡本中華」。徳島で戦後に創業してから50年以上も続く名店です。見た目以上にあっさりとした味わいで、何度も食べたくなる味。

金ちゃん 徳島らーめん

地元徳島の徳島製粉が手がける、徳島の茶系ラーメンを再現したカップラーメンです。麺は滑らかでコシが強い中細麺。スープは濃厚でコクのある醤油豚骨味。豚肉、メンマ、青ねぎなどが入っています。

生卵と豚バラ肉を用意して徳島ラーメンを楽しもう

生卵を落として、チャーシューの代わりに甘辛く煮こんだ豚バラ肉がトッピングされている徳島ラーメン。濃厚だけれど、生卵を加えることでまろやかな味わいを楽しめるのが特徴です。

そんな徳島ラーメンは、スープによって3種類に分類できることはあまり知られていないかもしれません。それぞれで味わいも異なりますから、自分好みの徳島ラーメンを探すのも楽しいでしょう。

自宅で徳島ラーメンを楽しむときは、ぜひ生卵と豚バラ肉をトッピングして、白いごはんと一緒にいただきましょう!

こちらの記事もおすすめ

ご当地名は中華そば!「和歌山ラーメン」は車庫前系と井出系、どっちがお好き?
和歌山ラーメンとは ご当地ラーメンというと、札幌ラーメンや博多ラーメンなどが有名です。同様に、和歌山県を中心にした和歌山ラーメンもご当地ラ...

文・構成/HugKum編集部

編集部おすすめ

関連記事