少子化を克服した国の特長とは?
日本では「異次元の少子化対策」が始まろうとしていますが、海外に目を向けてみると実際に少子化対策に成功した国々もあります。どんな特徴があるのでしょうか。
大変なのは育児だけではない。欲しいのは家事のサポート
―子育ても経験している金子さんが、必要だと思う支援を教えてください
金子さん:個人的には、家事のオペレーションに対してのサポートがあればいいなと思います。育児は、子どもの世話だけでなく不随する家事負担が大きいですよね。議員時代、多くのママ達の話をお聞きしましたが、もっと家事をサポートしてほしいという声はよく聞かれました。家事代行に関するサポートがあったら、働く女性はもっと楽になるのではと思います。
フランスは手厚い政策で少子化対策を成功させたと言われています。同じく少子化対策が成功している北欧の国やフランスと日本を比べると、ある大きな違いがあります。何だと思いますか? それは男性の家事参加です。少子化を克服できた諸外国の男性は家事をやっているのです。
夫婦の家事負担を比較しているデータによると、フランスの妻は、夫と比べて家事に2倍の時間を費やしています。一方日本はというと、なんと妻は夫の8倍です。これには驚きですよね。
父親学級で家事を教えるべき!?
―夫の宮崎さんの家事参加はどんな状況ですか?
金子さん:我が家はこのデータとは違っていて、夫は私よりも家事をしているかもしれません。今思えば、息子の離乳食はほとんど夫が作っていました。当時はマスコミに追われて家から出にくい時期だったことも影響していますが…(笑)現在は会社を経営しており仕事も忙しいのですが、時間をやりくりして家のことをやっています。
夫の持論は「父親学級ではオムツの替え方だけじゃなく、家事についてもっと指導した方が良い」というもの。男性が育休を取っても、家事ができなければママの負担は減らないですからね。
金子さんのスタイリストもこなす旦那様
金子さん:家事以外にも、夫は私のスタイリストもしてくれています。テレビの出演があるときは、番組に合わせた衣装やアクセサリー、靴を夫が用意してくれています。今日の服も夫が選んだもの。私はファッションに無頓着なところがあるので、苦手なことを補完してくれ感謝しています。
―うらやましい!!どうしたらそんな風になるのでしょう!
金子さん:宮崎はもともと欧米人のような考え方を持っているところはありますが、私自身が夫に「期待をかけている」ということは言えるかもしれません。人は、ダメだと言われると、委縮して手が動かなくなったり、気持ち良くできなくなったりしますよね。家事をしても「違う!」と叱られたらやる気をなくしてしまうもの。ですから、失敗しても糾弾せず「私も同じ失敗をしていたかもしれないね」と共感する。そして、「次はできるかもしれない!」と期待をかけ、可能であれば伴走もします。共感、期待、伴走。リーダー論的な内容ですが、夫婦関係でも有効だと思います。
子どもにも、大人と同じように接する
―子育てで意識していることはありますか?
金子さん:最近思っているのが、子ども扱いするよりも、一人前の人として接した方が成長するということ。我が家では、子どもに対しても大人に対するような視点で伝えています。例えば何か悪いことを言ったとき「今の言い方って、言われた人はどう思うかな。ママはこう感じたけれど、あなたはどう思う?」と、自分で考えさせます。子どもだから分からないだろうと思って接していたときよりも、子どもの成長を感じるようになりました。
最近、親の影響で政治家になりたいと言うようになりました。いずれは総理大臣になるつもりらしいのですが、私は「選挙は甘いものじゃないからね」と現実的な意見を言っています(笑)厳しい時代を生き抜いていくために、息子には強い人間になって欲しいですね。