沖縄銘菓「ちんすこう」の『ちん』は『珍』? 子亀型やプレミアムタイプなど、おすすめ派生商品も!

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ちんすこうの違い

「ちんすこう」といえば、沖縄土産の定番。琉球王朝時代から作られている伝統的なお菓子で、ラード、砂糖、小麦粉で作ったクッキーのような味わいが特徴です。そんなちんすこうにはどんな歴史や由来があるでしょうか? クッキーとの違いや味の特徴について迫ります。

ちんすこうとは

「ちんすこう」とは、ラード、砂糖、小麦粉を主な材料にした焼き菓子のこと。材料も見た目もクッキーと似ていますが、ちんすこうはホロホロっとした食感が特徴的です。ちんすこうは沖縄で伝統的に作られているお菓子で、沖縄土産の定番中の定番です。

場所・エリア

ちんすこうは沖縄の伝統的なお菓子というわけで、沖縄の一帯で食べられてきました。沖縄なら、空港、ホテル、観光地、土産屋など、どんな場所でも売っているでしょう。沖縄の本島以外でも、石垣島、宮尾島などの島々でも売られています。

いつ、どんなときに食べる?

かつて沖縄では、ちんすこうを王族や貴族が祝い事のときに食べていました。きっと高級なお菓子で、特別なときにしか食べられるものではなかったのでしょう。今では素朴で身近なお菓子のひとつとして、地元の人々にも観光客にも親しまれています。

シンプルでやさしい味わいのちんすこう

歴史

ちんすこうが生まれたのは、15世紀頃の琉球王朝後期と言われています。薩摩藩の奉行をもてなすために作られたそうです。

当時、冊封使(さくほうし)と呼ばれる遣いの者が中国から琉球にやってきたり、その逆もあったりしました。そのなかに菓子職人もいたことから、日本の菓子をもとにしながら中国菓子の技術も取り入れつつ、琉球独自の菓子として生まれていったのが、ちんすこうの始まりです。

ただし、このときのちんすこうは、現代のちんすこうとは全く違うもの。米粉を蒸して砂糖とラードを加えて蒸しあげて作るカステラ風だった伝えられています。

また、中国のカステラのような菓子が沖縄に伝わって、ちんすこうになったという説もあります。

由来、言い伝え

ちんすこうは、ひらがなで書かれるのが一般的で、沖縄の言葉で「珍しい(ちん)」と「お菓子(すこう)」を組み合わせています。しかし、漢字では「金楚糕」と書きます。これは、「金色(黄金色)に輝いて、溶けるような口当たりの焼き菓子」という意味が込められています。

ちんすこうができた当時は、とても高価で限られた人しか口にできない宮廷の菓子だったと言われています。

ちんすこうの特徴

ちんすこうの特徴とは

ちんすこうには、いくつかの特徴があります。

特徴1:ほろほろっとした食感+素朴な味わい

ちんすこうの特徴は、ほろほろっ&ザクザクっとした独特の軽い食感があること。ラードを使っているため、バターを使った焼き菓子とは違い、ほろほろと崩れるような食感を楽しめます。ラード、砂糖、小麦粉の3種類だけのシンプルな材料で作られていることもあり、とても素朴でなつかしさを感じる味わいです。

特徴2:側面にはギザギザ

ちんすこうは、太めのスティック状に、側面にギザギザの模様が入っているのも特徴です。もともと細長い形で作られていたのですが、アメリカ軍が持ち込んだクッキー製造機の型を使って作るようになったと言われています。このとき、そのクッキー型にギザギザの波模様が入っていたことから、現在もちんすこうにはギザギザの模様が入っているのだとか。一部では、ギザギザのないちんすこうも売られていますが、大半のちんすこうはギザギザ模様入りです。

特徴3:バラエティ豊かな味

ちんすこうは、味のバリエーションがとても豊富にあります。一番ベーシックなのは、プレーン味。これに沖縄の名産品である紅芋、パイナップル、黒糖、宮古島の塩などを組み合わせた味もあります。また、まわりをチョコレートでコーティングしたものや、ちんすこうをアイスクリームに使ったスイーツなどもあり、いろいろなバリエーションで沖縄の人々に親しまれています。

特徴4:賞味期限が長い

ちんすこうの賞味期限は、50日から、ものによっては180日近くも持つものもあります。暑い沖縄で作られたお菓子のためか、日持ちするように作られているのでしょう。

ただし、ラードの分量が多いものは、時間がたつと酸化して匂いが変わることがあります。風味や食感を損なわないためには、早めに食べるほうがいいでしょう。

ちんすこうの種類による違い

ちんすこうにもいろいろな種類がある?

同じちんすこうでも、作っているメーカーや店によっても、その味わいが異なります。

違い1:新垣ちんすこう

沖縄の「新垣ちんすこう本舗」として知られるのが、新垣家が手がける和菓子店。ここで販売されているちんすこうは、通称「新垣ちんすこう」です。あまり油分を感じない、あっさりとした味わい。100年近くちんすこうを作り続けている老舗の味です。

違い2:くがにやあ

ちんすこうなどのお菓子を販売する小さなショップ「くがにやあ」。ここで販売されているちんすこうは、「くがにちんすこう」です。「くがに」とは沖縄の言葉で、「大切なものが輝いている様子」を表します。スタンダードな形以外のちんすこうもあります。

違い3:雪塩ちんすこう

宮古島の地下海水をくみ上げて精製したのが、サラサラのパウダー状の「雪塩」。この雪塩を使ったちんすこうが「雪塩ちんすこう」です。一見するとミスマッチとも思える雪塩とちんすこうですが、ちんすこうの甘さを適度に引き立てて、上品な味わいになっています。

ちんすこうの作り方

ちんすこうはどのように作られているのでしょうか。基本の作り方をご紹介しましょう。

材料

  • ラード
  • 砂糖
  • 小麦粉(薄力粉)

作り方

  1. 室温に戻してやわらかくしたラードをボウルに入れ、砂糖を入れゴムベラで混ぜます。
  2. 薄力粉を振るって入れ、ゴムベラでさっくりと混ぜます。
  3. 最後は手で押してまとめます。
  4. ラップに包んで、1㎝程度の厚さにします。
  5. クッキー型で抜いて、オーブンシートを敷いた天板に並べます。
  6. 170℃~180℃に温めたオーブンで15分程度焼いたら、できあがりです。

ちんすこうのおすすめ

ちんすこうは通販でも購入できます。沖縄に行かなくても、ちんすこうが食べたくなったら、これらを利用してはいかがですか?

新垣ちんすこう

沖縄の本家ちんすこうなのが「新垣ちんすこう」です。沖縄の中心部、国際通りにある「新垣ちんすこう本舗」のちんすこうです。

雪塩ちんすこう

宮古島の地下海水をくみ上げて作られた、ミネラルたっぷりのパウダー状の塩「雪塩」を使ったちんすこうです。ほのかな塩味が、ちんすこうの甘さを引き立てています。

新垣ちんすこう 小亀6色詰合せ

見た目にもかわいらしい一口サイズの小亀型・新垣ちんすこうです。プレーン味、黒糖味、海塩味、ゴマ塩味、チョコ味、紅イモ味と、バラエティ豊かな味を楽しめます。

プレミアムちんすこうショコラ

ココア味のリッチなちんすこうです。エクアドル産シングルビーンのチョコレートを使用しており、ダークで大人向けの味わいが魅力です。

ハッピーくるくるちんすこう

かわいらしい動物のハッピーな顔が描かれたちんすこうです。沖縄産の塩を練り込んでいます。そのまま食べても、アイスクリームなどに添えても◎。子どもに喜ばれそうですね。

ちんすこうを食べて沖縄旅行気分に

沖縄ならではの焼き菓子、ちんすこう。ラード、砂糖、小麦粉だけのシンプルな材料で作られた、ホロホロっとした食感が特徴の定番沖縄土産です。

沖縄に旅行に行ったら、ぜひちんすこうをお土産にチョイスするのがおすすめですが、旅行に行けなくても通販で購入したり、自宅で手作りちんすこうに挑戦したりして、沖縄旅行気分を楽しんでみてはいかがですか?

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文・構成/HugKum編集部

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