【モデル中林美和さん】母と娘のインターナショナルスクールでの生活は?「学校に行きたくない」という日はどんな声かけを?

中林美和さんの娘さんたちは、息子さんたちがインターナショナルスクールに通ってたこともあり、長女次女の2人も幼稚園からインターナショナルスクールへ入れることにしたとか。「学校へ行きたくない」と言う日もあったと語る中林さん。その様子について伺いました。

【前編】では、お子さんが赤ちゃんのときにどんな英語教育をしたのかお話を伺いました。

【モデル中林美和さん】子どもが赤ちゃんの時からバイリンガル子育て!「自分が英語を話せないのが嫌だったから」
モデルの仕事を通じて語学の必要性を実感! 自身は英語がほとんど話せないという中林さん。そこで、子どもには生まれる前から、英語は学ばせようと...

日本語NGのインターナショナルスクールで苦労も

2人の娘さんたちは、小学校からはほとんど日本語を話さない多国籍のインターナショナルスクールに転入されたんですよね。

お子さんはすぐにインターナショナルに順応されたのですか?

中林さん:両親ともに日本人だったのはうちの家族だけだったので、苦労もしました。

娘たちは英語にはなじみがあったのですが、登校してから学校を出るまで日本語を一切話さないって環境は初めてで。

最初の2、3ヶ月ぐらいは「学校に行きたくない」って言うことも多かったんです。娘たちの気持ちに寄り添いながら、でもナーバスにならないように話を聞いていました。

 子どもがスクールに行くのを嫌がるときは「なんか嫌なことがあったら迎えに行くから大丈夫だよと言って、明るくふるまうようにしていました」と中林さん。
子どもがスクールに行くのを嫌がるときは「なんか嫌なことがあったら迎えに行くから大丈夫だよと言って、明るくふるまうようにしていました」と中林さん。

例えば、子どもが「学校に行きたくない」と言ったら、「えー? どうしてー!?」なんて話しながら、どんどん学校に連れてっちゃう。もちろんそのときの様子を見極めながらですが。娘の場合は、本人がシリアスに思ってることに対して、私がシリアスになってしまうと、どんどん不安になってしまうから、「大丈夫! 大丈夫!」と励ましながら、私はいつも明るくいるようにしていました。

しばらくすると英語力がぐんぐん伸びてきて。そこからは楽しそうに学校に通っていましたね。子どもってやっぱり順応力があるんですよね。

母親である中林さんも英語を勉強!お酒が出るイベントに驚愕も

気になるのは、インターナショナルスクールで必要になるであろう親の英語力。

 中林さんは、英語は話せるのですか?

 中林さん:いいえ!

娘が学校に行ってる間は、自分自身も英会話を勉強。英会話を習ったり、大好きな映画を字幕なしで何度も見たりして勉強したという中林さん。
娘が学校に行ってる間は、自分自身も英会話を勉強。英会話を習ったり、大好きな映画を字幕なしで何度も見たりして勉強したという中林さん。

特に大変だったのは、私も先生とのコミュニケーションが英語なので、例えば、「お腹が痛くて今日欠席しますとか、熱などの症状や状況、彼女が今こういうマインドだから」などを細かく英語で説明すること。完璧にはできないからごまかしながらですが、いい経験になりましたね。

インターナショナルスクールで驚いたことはありますか?

中林さん:スクールでイベントがあるとき、多国籍だからいろいろな国の文化を知れてすごく楽しかったですね。

例えば、スクールフェスティバルなどでは、先生と子どもと親が一緒に踊ったり、各国の伝統的な食事やお酒がブースに出されたりもするんです。その雰囲気にも驚きましたね。異文化体験は親子で学びが多かったです。

ほかにも、外国人ばかりだった親同士のコミュニケーションは、言語が分からなくてもとにかく明るく振る舞うようにしていましたね(笑)。

学校行事に参加した際の美和さん※写真は中林美和さんご提供
学校行事に参加した際の中林さん※写真は中林美和さんご提供

また、学校にはカフェテリアもありましたが、「ママのお弁当が食べたい!」と言われ13年間毎日お弁当作りもしました。お弁当も多国籍なので、さまざまなランチボックスやスタイルで、娘たちは日本風のおかずがたくさん入ったお弁当だったのでお友だちからも人気だったようです。わっぱのお弁当箱を使ったり、お相撲さん柄のお弁当包みを使ったりもしていました。

おかずがたくさん入った美和さん作のお弁当。※写真は、中林美和さんのInstagramより引用
おかずがたくさん入った中林さん作のお弁当。※写真は、中林美和さんのInstagramより引用

英語が堪能な子どもたちは世界が身近な感覚に!

アメリカやヨーロッパ、アジアなど出身国も母国語も価値観も異なる子どもたちが集まっていたインターナショナルスクール。そこで得たものは英語だけではなかったよう。

 インターナショナルスクールを卒業されたお子さんの今は?

中林さん:世界各国に当時スクールで出会ったお友だちがいっぱいいるんですよね。なので、海外旅行に行くと必ずと言っていいほど現地にお友だちがいる。それがすごく羨ましいです。

また、子どもたちには普通っていう定義や感覚があまりないんです。

「 普通って何?みんな違うのが当たり前。」っていう感覚で。時代もあるかもしれませんが、感覚が自由だし、一つの枠にはまらないというか。それがインターナショナルスクールでより身についてるっていうか。娘たちを見てると、新しい時代の人たちだなって感覚があります。

「インターは個をすごく大事にしてくれました。例えば英語がすごくできたら英語だけは飛び級ができたり。“みんなが同じじゃないよ”という環境もよかったと思います」
「インターは個をすごく大事にしてくれました。例えば英語がすごくできたら英語だけは飛び級ができたり。“みんなが同じじゃないよ”という環境もよかったと思います」

次女はスクールに通っていた当時、韓国の文化が好きだったことから、独学で韓国語の勉強もしていて。彼女が韓国に行った後に、部屋の掃除してたら、韓国語の本が10冊ぐらいとノートが出てきたんです。私は勉強していたのを知らなかったから、自分で学びたいと思って、本を買って勉強していたんですよね。その努力が実を結んで、今は韓国語もネイティブレベルで話しています。

長女と笑顔を見せる美和さん※写真は中林美和さんご提供
長女と笑顔を見せる中林さん※写真は中林美和さんご提供

長女は今、新しい経験のために留学も視野に入れているみたいです。

視野が広いのはいいことだなと思いますね。言語に対してとても柔軟だから、勉強すれば英語以外の言語もすぐしゃべれるようになるだろうって。長女は英語が話せることでアルバイトやインターンもインターナショナルな環境で活動しています。

英語が話せたら、それだけでちょっと開ける道がある

お話を伺って、中林さんの「勉強ができなくても、何ができなくても、英語が話せたら、それだけでちょっと開ける道があると思う」という想いが、確実に実を結んでいるよう。 「長女が留学することになったら、私も一緒に行って近くに住みたいな。なかなかそんな機会もないし、1年くらい海外住むのもいいかなって」と中林さん。

生まれてすぐ始めたバイリンガル教育だけなく、ママのフットワークの軽さが、お子さんたちのいい手本になっているのでは、と感じました。

中林さんの子育て奮闘記もぜひご覧ください!

モデル中林美和さんの4人の子育てには「赤ちゃん返りさせない方法」「反抗期の乗り越え方」などおもしろアイデアが満載!
赤ちゃん返りしないよう次女を長女の赤ちゃんとして育てた 弟や妹が生まれて、上の子がお兄ちゃんやお姉ちゃんになる。それはとても幸せなことです...

お話を伺ったのは…

中林美和さん
中林美和さん|モデル・「MAROA」代表兼プロデューサー
1979年生まれ。16歳から小学館「CanCam」専属モデルとして活躍。23歳で結婚、出産を経て小学館「SAKURA」のメインモデルとして復帰。ママモデルの先駆者的存在となる。
2018年 スパブランド「MAROA」を立ち上げ、代表兼プロデューサーとしても活動中。忙しい女性のためのライフスタイルブランド「chairs-em」も手掛けている。著書に『中林美和のハートフルデイズ』、初のエッセイ『おんぶにだっこにフライパン!』など。
中林美和さん【公式】Instagram→@miwanakabayashi
MAROA【公式】Instagram→
@maroa_organic
chairs-em【公式】Instagram→@charisem_official

取材・文/長南真理恵 撮影/五十嵐美弥

編集部おすすめ

関連記事