【落花生・食べ方ガイド】自宅で塩茹でが最高! ローストの方法や、やみつき自家製ピーナッツバターのレシピも

乾燥させた落花生とは違い、生の落花生は秋にだけしか食べられない貴重な味覚です。茹で方はごく簡単で、ほどよい塩気と、ほっくりとした食感が特徴。一度食べたら、やみつきの味です。用意するのは生落花生、鍋、水、塩だけ! 手に入ったら、すぐに茹でるのが大原則です。

生落花生の流通は少なく、地域によっては見かけることがほとんどない貴重な食材です。収穫後の落花生は、鮮度の劣化が非常に早いことに原因があります。

一方で、ここ数年で茹で落花生のおいしさが知られるようになり、一気に人気が高まりました。それまでは知る人ぞ知る、おいしさだったのです。

落花生の茹で方

生の落花生を手に入れたら、すぐに茹でることが大切です。どんどん味が落ちていきますから、とにかく早めに茹でてくださいね。

また、茹でてからも傷みが早いので、保存する場合は冷凍がおすすめ。冷凍保存さえしておけば、あとはゆっくり、食べたい量を取り出し、電子レンジでの解凍でおいしく食べられます。

茹で方

生の落花生は、洗ってから茹で上がりまで、1時間~1時間半はかかります。ゆっくりと時間をかけて茹でてください。また、茹で上がったら、お手拭き用のタオルを用意するのも鉄則。殻の中から茹で汁が出てきます。

・材料

落花生 500g
水 1L(落花生がしっかりと浸かる量)
塩 30g(水の3%が目安)

鍋 鍋の大きさによって水の量が変わります。落花生が入る大きさを用意してください。

・茹で方

【1】落花生を水洗いしてください。

【2】落花生を鍋に入れ、落花生が浸かる量の水を加えます。

水の量によって塩の量が決まるので、計りながら入れるのがベスト。

【3】塩を入れて、軽く混ぜます。

【4】フタをして、沸騰するまで強火で加熱します。

【5】沸騰したら、くつくつする程度の弱火にして40分茹でてください。

落し蓋を被せると、沈みます。
落し蓋を被せると、沈みます。

途中で、時々かき混ぜてください。

【6】40分後、火を止めてそのまま20~30分冷まします。

長く置くと塩気が強まるので、時間がきたら味見を。塩気が足りなければ、もうしばらく放置して調節します。

【7】ザルに開けて水気を切って仕上げます。

水から茹でるのが基本

豆類に共通していえることですが、茹でる場合は水から茹でるほうが均一な柔らかさに仕上がります。時短のためにお湯を使うと、芯に固さが残る場合が多く、おすすめできません。

圧力鍋

圧力鍋で炊くと、一般的な鍋で炊くよりも柔らかく、ねっとりした食感に。味わいも濃厚に感じられるのが特徴です。

【1】圧力鍋を使用する際は、メーカーによるおすすめの設定に従うのが一番ですが、目安としては4~7分程度の加圧で十分です。粒の大きな落花生の場合でも、加圧する時間は同じでかまいません。

【2】その後、火を止めて5〜10分程度放置してください。圧力鍋で茹でる場合、時間が短いために塩分が中まで届いていません。放置時間をとることで、塩分が染みていきます。味を見て、お好みの加減になったら落花生を取り出してください。

落花生の食べ方は

落花生は、生のまま食べることはできません。塩と水で茹でるか、または、炒ったりローストしたりすることで、いわゆる「ピーナッツ」として食べることができます。

オーブンでロースト

落花生を天板に広げて160℃に温めたオーブンで20~30分程度ローストします。オーブンの機種によって仕上がりが異なるため、様子をみる必要はあります。

焦げないように注意し、殻にこんがりと焼き色がついたら味見してみてください。ねっとりとしていたら焼き上がりです。

炒り落花生

フライパンで炒ると、時間はかかりますが、香り高い甘みが楽しめます。

殻からはずした場合は20分、殻付きの場合なら40分です。

電子レンジ

電子レンジの場合は、サヤから豆をはずし、500wで3分ずつ様子をみながら加熱してください。

乾燥して保存

収穫した落花生は鮮度が落ちて、カビが生えやすくなるため、乾燥させて保存するのが一般的です。これをさらに、焙煎するとピーナッツとして口にすることができます。

焙煎によって酸化が進みやすくなるため、おいしい落花生を長く楽しむためには、上手な乾燥が必要不可欠といえそうです。

自家製ピーナッツバター

生の落花生から作るピーナッツバターのおいしさをぜひ味わってください。子ども達も夢中で食べる味です。

生落花生から作るピーナッツバター

生落花生を使って、贅沢なピーナッツバターを作りましょう。市販品と比べると、その美味しさの違いにビックリするかも!?

・材料

焙煎して、殻をむいた落花生 200g
有塩バター、またはオリーブオイル 80g
砂糖 大さじ4〜5

・作り方

【1】生落花生の場合は、オーブンでローストするか、またはフライパンで炒ってから用います。上欄でご案内した方法を参考にしながら、オーブンまたは、フライパンで加熱してください。

【2】落花生の粗熱がとれたら殻をはずし、薄皮はつけたままでフードプロセッサーにかけてペースト状にします。

【3】残りの材料を加え、さらに撹拌します。

【4】最後に裏ごしすると、なめらかに仕上がります。

落花生について

最後になりますが、落花生の基本情報についてまとめました。おいしくて、栄養満点な落花生。毎年、旬の季節に味わいたい食材です。

収穫時期

落花生の収穫時期は10月初旬から11月初旬で、10月は特に収穫量が多い季節です。収穫したての落花生には、芳醇な香りと、新鮮な味わいがあります。

生産量ランキング1位は、不動の千葉県

農林水産省の令和2年作物統計において、落花生の作付面積、収穫量の数値が記録されている都道府県は、1位の「千葉県(収穫量11.000t)」と2位の「茨城県(収穫量1.270t)」の2県のみ。3位は「その他(収穫量930ha)」と、圧倒的な数字で、なんと80%以上を千葉県が占めています。

自家用として、ご家庭の畑やプランターで栽培されることが多いのも落花生の特徴です。また、流通量の9割は外国産で、主に乾燥品で出回っています。

効能

落花生には、体を作るたんぱく質、体にとって必要不可欠な不飽和脂肪酸、便秘の改善に効果のある食物繊維の他、亜鉛、ビタミンB1、E、ナイアシン、が含まれています。

また、落花生の薄皮に含まれるポリフェノールの一種、レスベラトロールはアンチエイジングの観点から注目される栄養素です。強い抗酸化作用によって、シミやシワの原因となる活性酸素を取り除きます。

市販品にない味わいを

生の落花生を茹でて食べる方法、ローストする方法の他、ピーナッツバターの作り方をみてきました。秋の短い時期にしか食べられない味なので、ぜひチャンスがあれば手に取ってそのおいしさを味わってください。市販品とは一味違う、深い味わいを楽しんでください。

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構成・文・写真(京都メディアライン)/もぱ(京都メディアライン)

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