青森の「生姜味噌おでん」はタレが万能って知ってた? 常備して使える“生姜味噌”のレシピ大研究!

すりおろした生姜入りの味噌だれは、青森市周辺で食べられるおでんに欠かせない調味料です。戦後の闇市で供されてから今日まで、冬の厳しい青森の人々の体を温め、愛されてきました。今では、コンビニでも扱われるほどの定番調味料で、ご家庭での作り置きにもピッタリ。レシピも一緒にご覧ください。

室町時代には作られていた豆腐田楽が、江戸時代の青森県において、煮込んだ具材に味噌を塗る食べ方へと発展しました。長い歴史の中で独自の食文化が発達した例は数多くありますが、青森の生姜味噌おでんもそのひとつです。青森の風土が感じられる生姜味噌おでんについて、詳しくみていきます。

生姜味噌おでん

極寒の青森で、「お客さんの体を温めよう」との思いから供された料理が今日では、津軽地方一帯にまで広がりました。どんな経緯があったのでしょうか?

青森の名物

戦後の闇市で、真冬の極寒の中を青函連絡船に乗って北海道に渡ろうとするお客さんのために、一軒の屋台が「生姜味噌おでん」を提供したのが始まりだったそうです。寒さに凍える人々が、これによって体を温めることができ、大変喜ばれたことから、次第に広まったそうです。現在の津軽地方では、おでんといったら生姜味噌を付けたものを指します。

青森のおでんの具は幅が広く、一般的な大根、玉子、こんにゃく、練り物の他に、ぼたん焼きちくわや、つみれ、魚なども用いられます。山間部の地域ではチシマザサの竹の子が人気の具です。

万能つけダレ

そんな青森の食文化の中には、大きなこんにゃくのつけダレとして生姜味噌が供されることもあります。これはファストフードの感覚で、親しまれているんですよ。

おでんに限らず、活躍の場が広い「生姜味噌」は、飲食店のみならず、ご家庭でもなくてはならない調味料として、受け継がれてきました。

生姜味噌のレシピ

青森のおでんに添えられる生姜味噌は、通販でも購入ができますが、まずはご家庭での作り方を確認しましょう。どんな調味料なのでしょうか。

生姜味噌の作り方とレシピ

津軽味噌は大豆と米麹を使った米味噌で、赤色。長期熟成による独特の旨味があり、塩分濃度は高めです。手に入らない場合は、赤味噌をザルなどでこして用い、最後に味を調整してください。

・材料

津軽味噌 125g
生姜 50g
酒 100cc
出汁 100cc
みりん 100cc

・作り方

【1】鍋に酒とみりんを入れて火にかけます。沸騰させてアルコールを飛ばします。

【2】味噌、出汁を加え、かき混ぜながら沸騰するまで火にかけます。沸騰したら火を止めて、10分ほど冷ましてください。

【3】粗熱がとれたら、すりおろした生姜を加えて完成です。

しょうがはたっぷりと。お好みで砂糖も入れると、辛さが弱まります。お子さんでも食べられますよ。
しょうがはたっぷりと。お好みで砂糖も入れると、辛さが弱まります。お子さんでも食べられますよ。

・保存方法

冷蔵庫なら1週間、冷凍保存なら3~4週間の保存期限です。

混ぜるだけの簡単生姜味噌なら

上記のレシピは、アルコールを飛ばすために加熱が必要でした。こちらのレシピでは水分を加えず、混ぜるだけの簡単な作り方。食べる直前に出汁で溶く使い方の他、ディップとしての利用に便利です。

・材料

赤味噌 100g
すりおろした生姜 1かけ
砂糖 小さじ1

・作り方と保存

作り方は、材料を混ぜるだけです。清潔な容器に入れて1か月の保存ができます。

生姜味噌は、おでん以外にも

生姜の風味が加えられ、深みのある万能調味料として使えるのが生姜味噌です。おでんだけではなく、他にも使い道は限りなくあるので、ご紹介します。利用場面のアイデア帳としてお読みください。

具材は千差万別

生姜味噌の使い道は薬味としてだけでなく、ジャンルを問わず、さまざまな場面で活躍します。

・温冷を問わず、豆腐にのせて、湯豆腐、冷ややっこに。
・キュウリや、野菜スティックのディップに。アボカドはぜひ試してみて欲しい味です。
・白身魚にのせて、なめろう風の味つけに。魚の味噌漬けにも、そのままで使えますよ。
・クリームチーズの生姜味噌漬け。
・温かいご飯にのせて味噌ご飯に。
・うどん出汁に溶かした生姜味噌煮込みうどんは、特に体が温まります。
・おにぎりに塗って、トースターで焼けば焼き生姜味噌おにぎりに。

生姜味噌を使って肉味噌に

みじん切りの豚肉と生姜味噌を合わせて、ご飯のお供を作ります。味噌に味がついているので、具材を炒め合わせるだけ。手早く常備菜を仕上げましょう。

・材料

豚ロース肉 150g
にんにく 1片

ごま油 大さじ1

生姜味噌(出汁入り) 50cc

・作り方

【1】豚ロース肉を細切れにしてください。

豚ひき肉を使ってもいいです。
豚ひき肉を使ってもいいです。

【2】みじん切りにしたにんにくを、フライパンに熱したごま油で炒めます。香りが立ってきたら弱火にします。

【3】にんにくが色づき始めたら、豚ロース肉を加えてください。火加減を中火にして、ほぐしながら加熱します。

【4】肉がポロポロにほぐれたら、生姜味噌を加えてさらに炒めます。

【5】焦げないよう、火を弱めてじっくりと炒めます。油がたくさん出てきた場合は、キッチンペーパーなどでふき取って取り除いてください。水分を飛ばして完成です。

コンビニでも買える生姜味噌おでん

コンビニで扱われるメニューには、地方ごとの嗜好に合わせ、味を変えている商品があります。おでんはその代表例で、出汁や具材に地域限定の味が盛り込まれているのは、周知の事実です。薬味も同様で、定番の辛子の他にも、中国・四国限定の「からしみそ」、関西限定の「生姜しょうゆ」、そして東北地方限定の「生姜味噌」などを選べる場合があります。

このように、東北の方にとっては馴染み深い生姜味噌ですから、既製品も手軽に買うことができます。

かねさ 本場青森しょうがみそ(5袋入)

一袋をお湯160mlで溶くだけで、生姜風味のお味噌汁ができちゃう商品です。

生姜工房 しょうが味噌 140g

生姜の辛みがマイルドで、お子さんに食べやすい味です。ご飯のお供にも。

さまざまな料理に使える生姜味噌

気温の低い東北地方で、体を温めるために取り入れられた生姜味噌おでんについて、詳しくみてきました。

おでんのみならず、さまざまな料理に応用ができる調味料ですから、ご自宅に常備して活用してくださいね。あらかじめ、生姜や酒の風味が合わせ調味料として整えられているので、幅広い使い道があることでしょう。生姜のパワーで体を温めながら、風邪知らずの食卓が期待できるかもしれませんね。

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構成・文・写真(一部を除く)/もぱ(京都メディアライン)

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