当たり前合戦になっている夫婦は「ありがとう」が極端に少ない! バブリーたまみさん流、夫婦で上手に子育てするコツとは

子育てをしている中で、夫にイライラしたことのある人は多いでしょう。ママ界のエンターテイナー、バブリーたまみさんは「子育てで難しいのは、他人である夫婦が一緒に子育てをすること」だと言います。いったいどのようにすれば、夫婦で上手くコミュニケーションがとれるようになるでしょうか。

ママ界のエンターテイナー、バブリーたまみさん。インタビューの前編では、自分の中にある「こうあるべき」や「こんな私はだめだ」という呪いを解き、「LOVE自分」になることの大切さをお聞きしました。後編では、バブリーたまみさんの著書『自分と夫を嫌いにならない思考術 LOVE自分子育て』(自由国民社)のテーマにもなっている、夫婦関係をよくするコツについて伺いました。

前編はこちら

ママ界のエンターテイナー・バブリーたまみさんに聞く「LOVE自分子育て」の秘訣。いつも我慢ばかりしてませんか? 自分を許してあげて
自らも子育てをしながら、ママを笑顔にするエンターテイナーとして精力的に活動するバブリーたまみさん。今年は『自分と夫を嫌いにならない思考術 L...

自分の「トリセツ」は自分で伝える! いつかわかってもらえると期待するのはやめよう

『自分と夫を嫌いにならない思考術 LOVE自分子育て』より

本の中で「私ばっかり我慢してる」と、夫にイライラする妻の姿が描かれていて、とても共感しました。

バブたまさん:私もこの本に出てくる、ひたすら不機嫌アピールをする妻と同じでした。「夫より私の方が大変、私の方がきつい、かわいそう」ってストレスを全部夫にぶつけていたんです。本当は、一番近くにいる夫に自分の頑張りを知ってほしいし、認めてほしいだけなんですよね。

イライラするときに「何で私はここまで怒ってるのかな」とか「さっき不機嫌アピールしたけど、本当は何を私は夫に知ってほしいんだろう」とか冷静に自分を見つめてみると、「あ、そっか。これだけ頑張ってご飯を作ったのに、いただきますとか、ごちそうさまがなかったからムカついたんだ」と気づきます。それなら夫にも子どもにも声をかけて、いただきます、ごちそうさまって言ってもらおうと。「はーい!みんないただきます言ってー!」って。これ、昨日の私の話なんですけどね(笑)

自分が何に対してイライラしているのか分からなくて、ただイライラしていも、誰も何も解決してくれないので、結局自分しかいないんですよね。自分のトリセツは自分で伝えるんです。相手にわかってほしいと期待しても、一生わかってもらえません。自分の求めるタイミングで、言ってほしい言葉を自然に言ってくれるなんてありえないです(笑)。

私なんて、”かまってちゃん”だし、承認欲求の塊みたいな女なんですけど、もうこれが私なんですよ。それを、「こんなに承認欲求ばっかり求める私なんてダメだ」なんて思わず、「私はこういう人なんです。だからありがとうって言ってくれると嬉しいな」みたいに伝えていいと思うんです。相手をコントロールするというよりも、寄り添っていきたいからこその自分のトリセツを伝えていく。言ってくれると私も気持ちが落ち着き、家庭の空気が良くなる。それが家族にとって一番のハッピーじゃないですか。

夫婦で「当たり前」を押し付け合っていない?

『自分と夫を嫌いにならない思考術 LOVE自分子育て』より

ちゃんと言葉で伝えるということが大切なんですね。

バブたまさん:結局、自分が言ったことや、やったことって、絶対何かしらの形で自分に返ってくると信じていて。夫でも、友人でもレストランの店員さんでも全部そうなんですけど、やっぱり相手が気持ちいいと思う言葉をかけたり、感謝を伝えたり、あったかい言葉を伝えていると、絶対自分に戻ってくるんですよね。こういう話をすると「いい人ですね」「性格いいんですね」とか言われるんですけど、実は全然そんなことなくって、私、計算高いだけなんです(笑)。

夫婦の間でも、夫に厳しい言葉を言ったら、厳しい言葉で返ってくるし。「それぐらいしてくれて当たり前」って言ってると、「いや、お前もそれくらいして当たり前じゃない?」って、当たり前合戦になるし。言葉も態度も、これって全部循環していると思っているので、私は自分を守るためにも人に優しくするっていうことをやってます。

例えば外食したときに、子どもたちに「パパがこうやって働いてくれてるから、こんなに美味しいご飯を食べれるんだね。ありがとう」って言ったり。そう言われたらパパも嬉しいんですよね。なので私、感謝の気持ちを伝えることは本当に意識しています。特に1番近い人ですよね。自分とピタっとくっついちゃう存在になってしまうから忘れがちなのですが、「ありがたいな」っていう気持ちをどれだけもてるか。口にできるかだと思います。

ただ、それにはやっぱり自分も「これだけできたからいいよね」とか、「私も頑張ってるから十分じゃん」って思えないと相手にも感謝はできない。それを意識していたらうまくいくようになりました。それまでは本当に「当たり前星人」でした。当たり前が前提になると本当に夫婦関係はこじれるので。当たり前が前提になっている夫婦って「ありがとう」が極端に少ないんですよね。

リフレッシュしたからって、ずっと笑顔でいられるわけではない!

『自分と夫を嫌いにならない思考術 LOVE自分子育て』より

本の中に出てくる「ママのリフレッシュは絆創膏」というのも、すごく共感しました。リフレッシュの時間があるからって、その後ずっと笑顔でいられるわけではないですよね。

バブたまさん:リフレッシュしたら、その後永遠にイライラしなくなるなら、借金してでも買いたいです(笑)。私、2人目の産後に久しぶりに赤ちゃんと一緒にショッピングモールに行ったんです。お店がいっぱいあって、歩くだけで楽しい!人がいる!みたいな感じでワクワクして。流行っているものを見たり、フードコートでご飯を食べたりして、すごくリフレッシュできたんです。

それなのに、帰ってきて15分も経たないうちに、上の子にイライラするし、赤ちゃんも疲れて泣きわめき始めるし、夫のやることなすこと全部イラついてしまって・・・。私、リフレッシュしたはずなのに何でこうなるんだろうって思うことがありました。1人時間をもらっても、またリセットされるじゃないですか。せっかくリフレッシュしたのに、私はダメだ。あれだけ1人時間が欲しいって言って、せっかくもらったのに、何のための1人時間だったんだろう。リフレッシュしても私は満たされないんだ、時間が無駄じゃんと自分を責めていました。でも子育てってそんなもんじゃないですよね。「自分が悪い」で終わってったら、もっともっと傷つくということに気づきました。

だから別にイライラしてもいい。自己否定で終わるから気持ち悪いんです。その瞬間がリフレッシュできているだけで、帰ってきたらまた同じ状況だからイライラするのは当たり前。そこを否定するのやめようと思ったんです。

ママたちは基本的に、傷だらけのような状態なんです。リフレッシュはその上に絆創膏を貼っただけです。ここに傷があると自分で気づいてあげたり、処置してあげることはできても、傷が全て一気に無くなって変身するわけではない。何度も何度もリフレッシュという絆創膏を貼っていくことが必要なんだと思います。

バブリーたまみさんの著書『LOVE自分子育て』は、悩めるママを救う1冊

バブリーさんとママとの対話形式が面白い!

バブリーたまみさんの著書『自分と夫を嫌いにならない思考術 LOVE自分子育て』は、マンガや対話形式でアドバイスが書かれていて、とても読みやすいのが嬉しい! 「悩んでいたのは私だけじゃないいんだ!」と勇気づけられ、自分をもっと大切にしようと思えるはず。日々の子育てでモヤモヤを抱えているママにぜひ読んでいただきたい一冊です。

お話をうかがったのは

バブリーたまみさん
ママ界のエンターテイナー。2児のママ。SNS総フォロワー14万人。
8歳の時に母親が失踪、父子家庭で育つ。 その経験を通して、「ママである自分自身を犠牲にしすぎる育児はやめよう」「ママである自分をまずは大事にしよう」 「ママの笑顔がいちばん」というメッセージを日本中のママたちに伝える活動をしている。 SNSやYouTube、音声ラジオVoicyなどで独自の世界を配信。オンラインサロンでは延べ1200人以上の ママたちが在籍。 ママ・パパや子供向けのイベントを全国で開催し、多方面で元気を拡散する活動をおこなっている。
キングレコードからメジャーデビューを果たし、アルバム『ママの笑顔がいちばん~スーパーポジティブソングス!~』 『ママ、いっしょに幸せになろうね~爆笑サプリメントソングス!!~』を発売。
音声ラジオVoicy2022年ランキング 子育て部門1位。 出演メディア:NHK総合『ひとモノガタリ』、フジテレビ『ノンストップ!』 フジテレビ『バイキングMORE』などがある。その他メディアにも多数出演。
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文・構成/平丸真梨子

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