「ポンス・ブルックス彗星」は約70年に一度のチャンス! 2024年4月に地球接近。肉眼でも観察できるコツと準備

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ポンス・ブルックス彗星とはおよそ70年の周期の彗星で、2024年4月に地球や太陽に接近することがわかっています。ポンス・ブルックス彗星とはどんな天体なのか、サイズや構造といった特徴をまずは知り、ポンス・ブルックス彗星はいつ見られるのか、場所や日時、さらに観測のコツもご紹介します。

ポンス・ブルックス彗星とは?

そもそも「ポンス・ブルックス(ポン・ブルックス)彗星」という言葉を聞いたことのある人は少ないかもしれません。ポンス・ブルックス彗星とはどんなものなのか、くわしくチェックしてみましょう。

彗星ってどんな天体?

ポンス・ブルックス彗星には、その名のとおり彗星のひとつです。ポンス・ブルックス彗星がどんな天体なのか理解するためには、彗星が何なのか知ることから始めましょう。

ご存じの通り、地球は太陽のまわりを周り、火星や土星なども地球と同じように太陽のまわりを周っています。このように太陽系では、太陽を中心にさまざまな天体がまわっていて、次のように分類することができます。

・惑星
天体のうち比較的重量のあるものを指します。太陽系に存在するのは、水星、金星、地球、火星、木星、土星、天王星、海王星の8つの惑星です。

・準惑星
惑星以外の天体で、自身の重力によって球のように丸い形になれるだけの質量を有するものを準惑星と呼びます。

・小惑星
主に火星と木星の間の小惑星帯に位置する、比較的小さな岩石質の天体です。

・彗星
本体の大きさが、数km〜数十kmほどの小さな天体を彗星といいます。彗星はおよそ8割が氷で、その他は二酸化炭素、一酸化炭素、その他のガスや微量の塵からできています。

・太陽系外縁天体
多くの小惑星は火星と木星の間を周っていますが、太陽系外縁天体は海王星よりも外側を周っています。かつて冥王星は惑星のひとつと考えられていましたが、国際天文学連合の定義によって、惑星ではなく太陽系外縁天体に考えられるようになりました。

彗星は、地球のような惑星から比べるととても小さな天体です。太陽から離れているときはとても暗く、高性能の望遠鏡でも見ることが難しいのです。

また、彗星には「ハレ―彗星」がよく知られています。ハレ―彗星は、75.32年の周期で地球に接近します。このように周期が20~200年の比較的短周期の彗星は「ハレ―彗星型」と呼ばれ、ポンス・ブルックス彗星は約70年の周期のため、ハレ―彗星型に該当します。

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ポンス・ブルックス彗星とは

ポンス・ブルックス彗星は、太陽系に存在する天体のうち彗星に該当する天体です。次の項目以降で、さらにくわしく見ていきましょう。

ポンス・ブルックス彗星の特徴

ポンス・ブルックス彗星にはどんな特徴があるのか、見ていきましょう。

ポンス・ブルックス彗星のスケッチ Edward Emerson Barnard, Wikimedia Commons(PD)

いつ誰が発見したの?

ポンス・ブルックス彗星を見つけたのは、フランスの天文学者であるジャン=ルイ・ポン。1812年7月のことでした。

彼は1801年から1827年にかけて37個もの彗星を見つけました。これは個人として彗星を発見した人物の中でも史上最多といわれています。

彼が見つけた37個の彗星のうち、周期性のある彗星は5個。このうち彼の名前が付けられた彗星が3つあり、そのひとつがポンス・ブルックス彗星なのです。

また1883年にも偶然、アメリカの天文学者であるウィリアム・ロバート・ブルックスによっても発見されました。その後の研究で、このときの彗星は、ジャン=ルイ・ポンが見つけたものと同じ天体であることが確認され、ポンス・ブルックス彗星と名付けられました。

ポンス・ブルックス彗星のサイズ・構造

ポンス・ブルックス彗星は木星と6:1で軌道共鳴していることがわかっています。軌道共鳴とは、2つの天体が互いに重力を及ぼしあい、両者の軌道が変化したり不安定になったりすること。

また、軌道傾斜角(ある天体の周りを軌道運動する天体について、その軌道面と基準面とが成す角度)は74.2°と急であるという特徴があります。

ポンス・ブルックス彗星はなぜ特別?

ポンス・ブルックス彗星は、およそ70年の周期で地球に近づいてきます。彗星の周期で考えれば比較的短い周期にあたりますが、それでも前回地球に近づいてきたのは、およそ70年前のこと。1812年に初めてポンス・ブルックス彗星が発見されてから、4回目の接近になります。この彗星を見られるのが、最初で最後になる人も決して少なくはありません。

また彗星はとても小さく、地球に接近しないとなかなか肉眼で見ることができません。今回のポンス・ブルックス彗星は肉眼でも見られる貴重な彗星といえるのです。

2024年4月8日にはアメリカ、カナダ、メキシコで皆既日食が観測できます。残念ながら日本からは見られませんが、アメリカなどではちょうど2024年は4月はメジャーな天体イベントが続くとあって、ポンス・ブルックス彗星の注目度も上がっているのです。

2024年4月、ポンス・ブルックス彗星が見ごろ!

夜空を横切る彗星(イメージ)

ポンス・ブルックス彗星は、2024年4月に地球に接近します。いつ頃、どこで見られるのでしょうか? 詳しく見てみましょう。

大接近!見える場所は?

ポンス・ブルックス彗星が地球に接近するのは、2024年3月から4月にかけて。最も明るく見えるのは、2024年4月21日といわれています。

地球に最接近するのは2024年6月2日ですが、このタイミングは太陽から遠ざかってしまうため、4月21日のほうが明るく見えるのです。

観測に適した日時は?

ポンス・ブルックス彗星が観測できるのは夕方の時間帯、西の方角で観測できます。西の空の低めを探してみましょう。

ポンス・ブルックス彗星観察のコツと準備

ポンス・ブルックス彗星を観測する
ポンス・ブルックス彗星を観測しよう

ポンス・ブルックス彗星を楽しむためにどんなものを用意すればいいのか、観測のコツなどもご紹介しましょう。

彗星観察に必要なもの

通常、彗星を観察するには望遠鏡や双眼鏡が必要です。しかし今回のポンス・ブルックス彗星は、タイミングが良ければ肉眼でも観察できます。望遠鏡、双眼鏡があれば持参すると心強いですし、天体望遠鏡があればさらにいいでしょう。さらに、観察の記録をつけるノートなどを持参するのもおすすめです。

3月や4月は日によって寒暖差が激しいため、寒い日ならばきちんと防寒グッズを用意することもお忘れなく。屋外でじっと星空を観察するのは、体が冷えるものです。マフラー、手袋、携帯用カイロなどのグッズから、温かい飲み物などもぜひ準備してくださいね。

家の近くから彗星を楽しむ方法

天体観測に最適なのは、街や建物などの明かりがあまりない暗いところで、空が広く開けている場所です。しかし、そんなところに出かけるのも大変かもしれません。自宅や近所でポンス・ブルックス彗星を見たいなら、できるだけ建物などの明かりがなく、空が広く見える場所を探してみるといいでしょう。

また、ポンス・ブルックス彗星を探すときにヒントとなるのが、彗星ならではの形です。彗星は主に水(氷)でできているため、太陽に近づくと表面が少しずつ溶けて蒸発するのです。このとき、彗星はぼんやりとした淡い光に包まれているうように見えます。また放出されたガスや塵が、飛行機雲のように“尾”を作ります。

そのため、彗星は地球に近づいてくるとき、ほうきのように長い尾を引いた形に見えます。これが「ほうき星」といわれる理由です。空を見て、ほうき星がないか探してみるといいでしょう。

ほうき星のイメージ

ポンス・ブルックス彗星を観測するときにあると便利なアイテム

ポンス・ブルックス彗星の観測に便利なおすすめアイテムをご紹介します。

天文現象のきほん 今夜はどの星をみる?

夜空で起こるさまざまな天文現象のしくみや見どころ・楽しみ方を、やさしいイラストとともに人気の博物館学芸員が紹介する天文現象ガイドブックです。天体ごとに起こる天文現象のことがわかってくると、夜空を見上げるのが楽しみになります。

充電式カイロ

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見逃せない天文ショー!ポンス・ブルックス彗星を観測しよう

約70年に一度しか見られないというポンス・ブルックス彗星。惑星に比べるとずっと小さな彗星を肉眼で見られるチャンスは、なかなかありません。

特別なツールを持っていなくても、誰でも星空を見上げて観測できますから、このチャンスを見逃さず、親子で西の空をチェックしてみてくださいね。

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文・編集/HugKum編集部

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