豆腐は水分が多いので解凍した時の食感は変わりますが、味がとてもしみ込みやすくなります。豆腐が余ってしまった時、冷凍保存を積極的にしてみませんか。
豆腐は冷凍すると食感が変化!冷凍保存のやり方
絹ごし豆腐は、冷凍するとなめらかさはなくなりますが、湯葉を重ねたような食感を味わえます。また、木綿豆腐は、凍らせると高野豆腐のような食感になり弾力が出てお肉のような食感が味わえます。では、どのようそれぞれ冷凍するとよいのでしょうか。冷凍保存のやり方やコツを紹介します。
絹豆腐の冷凍保存のやり方
2通りの冷凍方法をご紹介します。
【1】パックのまま冷凍する場合
豆腐は、買ってきたパックのまま冷凍保存ができます。5時間ほど凍らせれば完成です。
【2】パックから出して冷凍する場合
使いかけの豆腐などカットした豆腐を冷凍するときは、優しく表面の水分を拭き取ることがコツ。冷凍できる保存容器や保存袋などに入れて冷凍します。保存袋で冷凍する場合は豆腐は凍るまでとても崩れやすいので、トレーなどに乗せて凍らせるとよいでしょう。
木綿豆腐の冷凍保存のやり方
こちらも2通りの冷凍方法をご紹介します。
【1】パックのまま冷凍する場合
木綿豆腐もパックのまま凍らせることができます。5時間ほど凍らせれば完成です。
【2】パックから出して冷凍する場合
絹ごし豆腐に比べて、木綿豆腐は形がしっかりしているので、用途に合わせてカットしてから冷凍することをおすすめします。豆腐ステーキのようなお料理に使う場合は、少し大きめに。そぼろやペーストなどにして使う場合は小さめにカットするとよいでしょう。
豆腐をお好みの大きさにカットしたら、優しく表面の水分を拭き取ることがコツ。冷凍の保存袋などに重ならないように並べます。急速冷凍しやすい金属トレーなどに乗せて凍らせましょう。
冷凍した豆腐を解凍するときのポイント
冷凍した豆腐は、凍ったままでも調理できます。しかし、味のしみ込みをよくするためにも、解凍してから使うとよいでしょう。凍ると黄色っぽくなりますが、解凍すると元の白い色に戻ります。
【1】自然解凍する場合
パックから取り出し、キッチンペーパーに包んで室温に戻します(暑い時期なら冷蔵庫で自然解凍がGood)。豆腐から水分が出るので、網を敷いたバッドの上などに乗せながら解凍するとよいでしょう。
【2】流水解凍する場合
保存袋のまま、水をためたボールの中で流水解凍します。ぬるま湯や熱湯でも解凍できます。解凍後は、早めに調理しましょう。
【3】電子レンジで解凍する場合
耐熱製の平らなお皿などに並べ、ラップをせずに解凍します。100gあたり、600wで1分30秒を目安に加熱してください。
★解凍時のポイント
いずれも、解凍したら手のひらにはさんで優しく水気を切ってから、調理に使います。
離乳食で冷凍の豆腐を使うのはOK?
冷凍した豆腐は食感が固くなるので、離乳食初期の赤ちゃんには不向きですが、冷凍する前に少し手を加えてから冷凍すれば離乳食にも使えます。
離乳食用に豆腐を冷凍するやり方
フライパンでそぼろ状に炒めてから冷凍したり、絹ごし豆腐なら裏ごししてペースト状にすれば、OK!
離乳食用の冷凍豆腐の解凍ポイント
解凍して離乳食に利用する際は、必ず加熱調理してからにしましょう。
文/斉藤和美(フードコーディネーター)
試してみたい! 冷凍した豆腐のアレンジレシピ
冷凍すると、豆腐は水分抜けて組織がスポンジ状になり触感に変化はありますが、味のしみ込みがアップすることからミートローフ風や豆腐ハンバーグ、ナゲット、豆腐ステーキ、そぼろなどに向いています。今回は、手軽にできる2つのレシピを紹介します。
【1】レンジで簡単ミートローフ
卵や小麦粉の代わりに豆腐と米粉をつなぎに。ヘルシーで簡単なミートローフはおもてなし料理にも。
◆材料
(大人2~3人分)
合いびき肉 300g
木綿豆腐 100g
玉ねぎ 1/2個(100g)
えのきだけ 1/2袋(50g)
にんにく 1/2かけ
【A】
トマトケチャップ 大さじ2
塩 小さじ1/2
こしょう 少々
米粉 大さじ2
【B】
トマトケチャップ 大さじ2
水 小さじ2
※米粉は、原料がうるち米のもの
※分量の大人1人分は子ども2人分に相当します。
◆作り方
【1】玉ねぎ、えのきだけ、にんにくはみじん切りにする。
【2】ボウルにひき肉、豆腐、【1】、【A】をあわせ、手で2分ほど練り混ぜ、粘りが出てきたら米粉を加えてさらに1分混ぜる。
【3】直径25cmの耐熱皿の中央に【2】を置き、中心に指を入れて押し広げ、直径18cmぐらいのドーナツ状に整える。
【4】【3】にラップをふんわりとかけ、電子レンジで9分加熱する。取り出して、そのまま5~10分冷まし、混ぜ合わせた【B】を添える。
*ラップをぴっちりかけると、加熱の間に張りついて肉をつぶすので注意。お好みでグリーンリーフや、型抜きしてゆでたにんじんやパプリカを飾っても。
※電子レンジの加熱時間は600Wの場合の目安です。
教えてくれたのは
青木恭子さん
2つの保育園に7年間、栄養士として勤務。0歳児の離乳食~5歳児の給食とおやつ作りを担当。現在は、雑誌やWEBなどで活躍中。小田真規子主宰のスタジオナッツ所属。
『めばえ』2014年12月号
【2】豆腐ハンバーグ
ひき肉なしでもバターでコクをプラス! 食べ応えもお腹も満足な栄養価の高い豆腐ハンバーグ。
◆材料
(大人2人+子ども2人分)
木綿豆腐 1丁(300g)
玉ねぎ 1/4個
小松菜 1/5把
バター 10g
【A】
卵 1個
パン粉 1と1/2カップ
小麦粉 大さじ1
塩 小さじ1/2
こしょう 少々
サラダ油 大さじ1
【B】
トマトケチャップ 大さじ2
中濃ソース 大さじ1
牛乳 大さじ1
◆作り方
【1】豆腐は6等分し、キッチンペーパーに1かけずつ包んで、両手で軽くはさんで押さえ、水けを絞る。
【2】小松菜と玉ねぎはみじん切りにし、耐熱皿に広げて、バターを散らし、ラップをかけて電子レンジ(600W)で3分加熱する。よく混ぜて冷ます。
【3】ボウルに【1】、【2】、【A】を入れてよく練り混ぜ、だ円形に丸める。
【4】フライパンにサラダ油を中火で熱し、【3】を並べ入れ、3~4分焼く。返してふたをして3~4分焼く。
【5】器に盛り、混ぜ合わせた【B】をかける。
*お好みの野菜を添えて。
教えてくれたのは
青木 恭子さん
小田真規子主宰のスタジオナッツ所属。2つの保育園に7年間栄養士として勤務。0歳児の離乳食~5歳児の給食とおやつ作りを担当。現在は、雑誌から商品パッケージ、WEBなどで活躍。
『ベビーブック』2012年8月号
構成/HugKum編集部