「西京漬け」の技あり!焦がさない漬け方と焼き方|魚と肉でレパートリー爆増

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京都の代表的な焼き物である西京漬けは、白味噌によって生臭さがなくなり、自然な甘みが付くので、お子さんにも人気がある料理です。漬ける具材は魚だけでなく、鶏や豚肉でもおいしく作れます。焦げ防止になるテクニックや、おすすめのお取り寄せもご紹介します。

西京漬けとは

西京漬けとは、白身魚の切り身に塩を当て、みりんと酒でのばした白味噌に漬け込んだものを、焦がさないように焼きあげます。

白味噌について

日本は湿気の高さから、食品にカビが生えやすい土地柄です。カビは、人間の食生活に有益なグループと、有害なグループに分別され、有用カビの中で最も用いられてきたものが「こうじ菌」。これが大豆や米・麦類に付着し、発酵作用によっていろいろな食品が誕生します。無塩なら納豆や酒が、塩を加えると味噌やしょうゆが出来上がります。

味噌の製造工程は、加熱した大豆にこうじ菌と塩を混ぜ、発酵させます。全国で作られている米味噌のうち、白っぽいクリーム色をして、甘口のものが白味噌(西京味噌)です。わずか1週間程度の短い熟成期間で作られ、5〜7%の少ない塩分が特徴。京都の他、岡山や広島・香川でも作られています。

白味噌は、西京漬けの他、生クリームの代わりとしてシチューやスープに入れるとマイルドな味になります。ヘルシーな使い方ができる味噌ですね。

 西京漬けと、ぬか漬け、粕漬けの違い

西京漬けとよく似た「ぬか漬け」「粕漬け」とは、なにが違うのでしょうか?

「ぬか漬け」は、塩と「米ぬか(こぬか)」を混ぜて漬けたものです。土地によっては「こんか漬け」「へしこ」といいます。

いわしのぬか漬け。
いわしのぬか漬け

ぬかに漬けた後は焼いて食べるか、または、塩抜きをして押し寿司にすることも。

一方の「粕漬け」に使われるのは、お酒を絞った後にできる「酒粕」です。これに漬けると、ほのかな酒の風味が具材に移り、独特の味わいが増します。

人気の西京漬けレシピ

西京焼きを焼くときは、どうしても味噌が焦げてしまいがちです。だからといって、洗うのはNG。味噌は手でこそげ取って焼いてください。ここでは、味噌床に漬ける方法と、焦げない工夫をみていきます。

おすすめの具材

西京漬けには白身魚を使うことが多く、鰆(さわら)や、マナガツオの他、鮭・銀だら・鯛などが一般的です。イカやホタテの貝柱などでもおいしいですよ。切り身魚が残った場合の保存方法としても役立ちます。

その他、鶏モモ肉やムネ肉・豚肉も同様に漬けることができます。

本格派! 豚肉の西京焼き

同じ漬け床で、魚・鶏・豚肉が漬けられます。今回は豚肉を、本格的な味噌床に漬けます。

・材料

豚ロース(とんかつ用) 2切れ

【漬け床】
すりおろしたにんにく 1片分
西京味噌 1/2カップ
赤味噌 1/2カップ
酒 大さじ1
みりん 大さじ1

【用具】
バット
厚手のペーパータオル(または、ガーゼ)
金串 6本

・漬け方

※魚を漬ける場合は、塩でしめてから進みます。バットに置いて、両面に塩を振り、30分程度冷蔵庫で寝かせてください。時間が経ったら、余分な水分を吸い取ります。

【1】【漬け床】の材料を合わせて、よく練り合わせます。

【2】タッパーなどに【1】の味噌床の半量を入れ、表面をならしてください。

【3】味噌の上にペーパータオルを敷いてから豚肉をのせます。

【4】豚肉にペーパータオルをもう一枚かぶせ、味噌の残りをまんべんなく広げてください。

【5】上からラップなどをかぶせ、上から押さえて馴染ませます。

【6】冷蔵庫で一晩ねかします。

金串を使えば焦げない! 西京漬けの焼き方

西京漬けを焦がさずに焼くには、弱火でじっくりと火を通すことです。その他にできる工夫として、金串を使用する方法をご覧ください。

【1】漬けた魚を、ペーパータオルの間から取り出します。

ペーパータオルを使った漬け方は、余分な味噌がつきません。
ペーパータオルを使った漬け方は、余分な味噌がつきません。

【2】金串を扇状に刺します。

グリル、オーブン、トースターなどで焼くと、金串をとおして内部からも熱が入り、生焼けを防ぐことができます。

※フライパンで焼く場合は、金串は使えません。油をひかずにフライパンを温め、クッキングシートを敷いてください。具材を入れたら蓋をして、弱火で蒸し焼きにします。両面を返しながらこんがりと焼きます。

【3】よい焼色がついたら、熱いうちに串を回しながら抜いてお皿に盛り付けます。

熱いので、火傷に注意して抜いてください。
熱いので、火傷に注意して抜いてください。

冷凍もできる西京漬け

味噌に漬けて冷蔵庫で4日程度は保存ができる西京漬けですが、冷凍するとさらに長持ちさせることができます。まとめて作って作り置きができます。

賞味期限

冷凍した西京漬けは3か月程度、保存ができます。

冷凍保存方法

漬け床ごと小分けして冷凍しておくと、便利です。

【1】漬け床の味噌と一緒に、フリーザーバッグに入れます。

【2】空気を抜いて封をしてください。冷凍庫で保存します。

解凍方法と焼き方

冷凍した西京焼きは、必ず解凍してから焼いてください。冷凍庫から冷蔵庫に移し、6時間程度で解凍できます。

西京漬けの有名店

新鮮な魚を上品に味付けされた味噌に漬け込む西京焼きは、通販にピッタリの食材です。京都の老舗や、北海道からのお取り寄せなど、お楽しみください。

西京漬け  京都一の傳

京都の有名店から西京漬けのお取り寄せができます。一切れ包装なので使いやすく、冷蔵で7日間、冷凍なら60日間の保存も。贈り物にも喜ばれます。

秋鮭の漬け比べセット 羅臼産 粕漬け 味噌漬け 西京漬け

北海道産の鮭が、粕、西京味噌、甘味噌に漬けられ、3種類の味が楽しめるセット。漬け床の違いによって風味が異なり、食べ比べが楽しめます。

焦げない技で調理を楽に

保存ができておいしい西京焼きは、まとめて漬けておくと便利な使い方ができます。ただし、焦げやすい点には注意が必要です。味噌がべったりとつかない漬け方、また、金串を利用する焼き方を使えば安心です。

味わい深い味噌漬の風味を、食卓に取り入れてくださいね。

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構成・文・写真(一部を除く)/もぱ(京都メディアライン)

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