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2歳の我が子がご飯を食べない…しつけはいつから?ママたちのリアルなお悩みに答えます!
ルールや時間配分、お菓子の与え方、食事のしつけについて、2歳児のママたちは悩みが尽きないもの。幼児の発達に詳しい青山学院女子短期大学子ども学科准教授の菅野幸恵先生に対処法を伺いました。
小食で、食べてもちょっぴり。イライラしてしまいます。
食べることに興味がないのか、ごはんの時も遊んでばかり。せっかく作った食事が無駄になることも多く、ついイライラしてしまいます…。(2歳1か月のママ)
早寝早起き、食事のリズムを整えて
その子なりに成長していて、健診で注意されないなら、心配しなくてもいいでしょう。ただ糖分の多い飲み物やイオン飲料で満腹になっていることもあるので、飲み物を見直してみて。夜ふかしで生活が不規則な子は、規則正しい早寝早起きの生活で体内リズムが整うと、食欲が出るようになることがあります。
また、食べる本人にもいろいろな都合があります。「食べてくれない」と相手を責めるのではなく、「今日は食べたくないんだな」とあっさり流して。忙しいときは調理を簡便にして、気力と体力を「楽しい食事」のために温存する方法も。
ご飯を食べないのにお菓子なら食べる場合、食べさせてもいいの?
おばあちゃんが甘いお菓子を与えすぎて困ります。(2歳8か月のママ)
おやつは第4の食事。栄養を補えるものを
子どもにとっておやつは、三度の食事で足りない栄養を補う補助食としての役割があります。そのためお菓子よりもおにぎりなど食事に準じたものが向いています。おばあちゃんが来たら、おうちルールを説明しましょう。こちらから訪問した場合は、柔軟にその家に合わせて。もし毎日のことなら、保健所の指導で健康のためにこうしたい、などとお願いを。
2歳のごはん、時間の目安やペースは気にするべき?
ゆっくり1時間もかけて食べますが、本人のペースに合わせるべき?(2歳6か月のママ)
30分を目安に区切ってみて
第2乳臼歯が生えて乳歯がそろうのが3歳ごろなので、かむ力が弱いという事情はあるでしょう。とはいっても時間をかけすぎのようです。いつ終わるのかわからないという状態より、時間の目安があるほうが親子ともにけじめができてすっきりします。30分で区切ることを最終目標として、徐々に短くしていきましょう。だんだんそれに合わせて食べるようになるでしょう。
2歳児の食事のとき、「しつけ」はどれくらい意識したらいい?
この時期はあくまでも食事=「楽しい時間」を心がけてください。食事のしつけは必要ですが、よくないことをしたからといって罰を与えるのはしつけになりません。どうすればよいのかが伝わらないばかりか、食事が楽しくない場になってしまいます。食べこぼし対策のエプロン、床にシート、お手ふきなどの食事準備と共に、心の準備をはかればもっと楽しい食事に近づきます。
2歳児の食事のルール
成功のカギは「集中力」。TVは消しましょう
食べ物で遊んだり食事中に立ち歩いたりするのは、おなかが空いていない、あるいは集中力が途切れたから。子どもの集中力が続くのはせいぜい5分、長くても10分くらいです。たとえ空腹でテーブルに着いたとしても、少し食べて空腹感がまぎれれば、気が散り始めます。
大人はTVを見ながら食事ができますが、子どもはTVを見てしまうと、食べるほうがおろそかになってしまいます。「TVは消す」がおすすめです。気が散り始めたら、「これ、アンパンマンのほっぺみたいね」など料理や食材の話題で興味をひくのもいいでしょう。
ルーティンでメリハリをつけ、集中力を高めよう
保育園では遊びと食事の場面にメリハリをつけるように工夫しています。例えば、遊びに区切りをつけておもちゃを片づける→手を洗う→マットを敷く→自分のコップを出す→エプロンをつけてもらう→「いただきます」というように決まった一連の動き(ルーティン)があります。大人でも、ルーティンに乗って動くと心が整うもの。自分でテーブルマットを敷くだけでも、「これから食事」という切り替えに役立ちます。1歳半ごろになったら、わが家の食事のルーティンを決めましょう。
おうちルールは家族全員で意識して
食事のしつけは親の都合によって、ゆるくなったり厳しくなったりしやすいもの。これだけは子どもに教えたいという基本ルールは、おうちで話し合って決めておくと、あやふやになるのを防ぐことができます。「いただきます」「ごちそうさま」を言う、食事中は席を離れないなど、家族全員で意識するといいですね。ただし、ルールは家庭によってまちまち。他の家では他の家のルールに従うことも必要です。「うちではダメだけど、ここではいい」と教えましょう。ものごとは状況で変化するものがあると知るのも大事なことです。
2歳は気分のムラが激しい反抗期です
2歳は自分でやりたがるがうまくできない、大人が手を貸すと払いのける…そんな反抗期の時期です。食べ方にもムラが出、まったく食べない時期が続くこともありますが、「好き嫌い」と思い込まないで。単に食べ慣れない物への抵抗感や、奥歯が生えていないと繊維質がかみ切れないのが原因のことも。切り方を変えてみるなど、親の負担にならない範囲で工夫してみて。保育園など集団生活に入ると、友だちの影響で食べられることもあります。反抗期でも、食事中は立ち歩かないなどの基本的なルールは伝えていきましょう。親も余裕がなくなる時期ですが、ときには感情をぶつけあうのも親子だからできることです。
2歳のご飯おすすめメニュー
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子どもたちの元気な成長に、カルシウムは不可欠!
毎日の食事でしっかりとらせることが、大人の使命です。もちろん、おいしければ、放っておいても、もりもり食べてくれるはず。子どもが喜ぶ♡ 簡単Caレシピを紹介します。
2歳児のお弁当の量や子供に人気のお弁当レシピ
子どもにとってワクワクのお弁当タイム、全部食べきれたらきっと子ども自身もどんどん自信がつくはずです。お子さんの好きなもの、かわいくてつい食べたくなっちゃうものを上手に取り合わせてお弁当箱に入れてみましょう。
教えてくれたのは
菅野幸恵 先生
青山学院女子短期大学子ども学科准教授。育児中の母親の心理を含め現代の育児事情に詳しい。共著に『エピソードで学ぶ乳幼児の発達心理学』(新曜社)他。
構成/童夢 再構成/HugKum編集部 写真/繁延あづさ 出典/ベビーブック