小学生「身体は女子ですが、心の性別は男子でも女子でもなくて…」誰にも言えない悩みを先生に質問、その回答とは?

昨今「多様性」が大切にされていますが、お子さんとジェンダーについて話したことはありますか? 全国の小学生が先生に匿名で質問する企画『いつでも「先生、しつもんです!」』に寄せられた、心と身体の性別が違う悩みについて、先生が回答。
教師の考え方をぜひ家庭でも参考にしてみてください。

【小学生からしつもん!】心の性別は男子でも女子でもなくて、もやもやします

【先生からの回答】「あいまいさ耐性」をつけながら整理していこう

だれかに言えない中、ここに相談してくれてどうもありがとう。

①だれにも言えないからモヤモヤしているのか、②女子でも男子でもないからモヤモヤしているのか、③男子も女子も好きになれるからモヤモヤしているのか、あるいは①~③の全部がモヤモヤしているのか、①、②、③は全部違う内容なので、整理ができるとよいかもしれません。

モヤモヤするのは、逃げずにちゃんと考えている証拠。思考力がついてきていると、まずは自分をほめてください。そして、その整理をするときに、役に立つかもしれない考え方をひとつ、紹介します。それは、「あいまいさ耐性」という言葉。あいまいなことをあいまいなまま耐える力のこと。

性というのは、一見はっきりしていそうで、実はあいまいなもの。身体的な性別だって実は明確に二つに分けることは困難です。あいまいなものをあいまいなまま、そのまま受け止めてみましょう。その上で、自分にとって居心地のいい性のありかたを、ゆっくり、ゆっくり、考えていきましょう。焦る気持ちがあるかもしれないけど、焦っても自分のことはつかめないんだ。「あいまいさ耐性」を大切にね。

(臨床心理士、明治大学文学部心理社会学科臨床心理学専攻准教授・佐々木掌子先生)

『いつでも「先生、しつもんです!」』で質問を募集中!

今回取り上げた質問は、「Yahoo!きっず」と「みんなの教育技術」との共同企画『いつでも「先生、しつもんです!」』に実際に寄せられた小学生からのお悩みです。『いつでも「先生、しつもんです!」』は、学校生活の中でモヤモヤすること、疑問に思うことを「いつでも」気軽に質問できる場所として設置されました。

小学生の疑問を全国の先生がいっしょに考える『いつでも「先生、しつもんです!」』

投稿された小学生からの「しつもん」に、全国の先生が真剣に回答します。身近な人には相談しづらい内容を抱え込むのは子どもも辛いはず。匿名で質問できますので、頼りになる先生方に質問してみるとよいかもしれません。

もし今回取り上げた質問と同様のお悩みを抱えている方は、下記の身体と心の解説も参考にしてみてくださいね。

詳しくは>>こちら

「しつもん」に対する回答は、随時公開中

ほかにも「クラスでいじめられ、不登校です」「人の気持ちを考えることができません」など子どもの心のお悩みにも多数回答しています。

『いつでも「先生、しつもんです!」』を親子でチェックしてみてください。

『いつでも「先生、しつもんです!」』>>質問投稿はこちらから!

こちらの「しつもん」もチェック

「母が亡くなり、生理や体のことがよくわかりません」小6女子の悩みに現役教諭は何と回答する?
【小学生からしつもん!】母が亡くなり、生理や体のことがよくわかりません 母はわたしが5歳のときに亡くなりました。とても悲しかったで...

こちらの記事もおすすめ

5歳の息子もryuchellさんのありのままを受け入れて「ダダはなりたいダダになればいい」pecoさん家族が考える“ジェンダー”とは?
子どもを迎えたからには、すべてを払ってもやるべきことがある ――pecoさんが子育てをする上で大切に思っていることはありますか? p...

構成/HugKum編集部
協力/みんなの教育技術編集部、Yahoo!きっず
ⓒ小学館 ⓒ2022 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

編集部おすすめ

関連記事