「スナックタイム」だけどお菓子NG、野菜か果物! 大人も子どもも小腹が空いたら果物を食べる【北欧パパと日本で子育て vol.06】

こんにちは。ライター・エッセイストの桒原さやかです。この連載ではスウェーデン人夫と日本で子育てしている日々のこと、子育てしながら気がついたことや考えたこと、またそれを私がどう捉えているのかというところまで書いていけたらと思っています。どうぞよろしくお願いします。

連載6話目は、北欧のおやつ事情について綴りました。

小学校にはスナックタイムがある?

スウェーデン人の夫は、ちょっとお腹が空いたらフルーツを手にします。仕事用デスクで、パソコンの画面を眺めながらバナナを食べている姿は、今やわが家の定番の風景。まいにち果物をたくさん消費するので、スーパーで旬のものを買い込むのが週に一度の習慣になりました。

以前はちょっと不思議だったものの、今ならその理由がわかるような気がします。

というのも、ほとんどのスウェーデンの小学校では「スナックタイム」があるのです。この時間は午前中の授業の間にあります。小学校では給食が出るので、お弁当を持っていく必要はないのですが、体やあたまをつかって、ちょっと甘いものが欲しくなってくるころに、小腹を満たす時間のようです。

子どもたちが食べるのは、野菜か果物

スナックタイムに持っていっていいのは、野菜か果物。基本的に、お菓子は持っていってはいけないことになっています。りんごやバナナ、梨、きゅうり、とうもろこしなどを持っていく子が多いようです。

こんな感じにジップロックやタッパーに、そのままポンと入れて持っていく子が多い

ほんのり甘いにんじんも定番。スウェーデンではパリパリとそのままにんじんを丸かじりをするのが当たり前で、はじめて見たときはびっくりしました。ファストフード店のデザートメニューに、スナックにんじんが販売されているのを見かけたことも。あちらではおやつという位置付けなのかもしれません。

こんな感じに食べやすい小さなスナックにんじんも売られています
北欧ではあたたかい季節になると、露店でチェリーやいちごが並ぶようになり、パクパク食べながら歩いているのを見かけます

大人も小腹が空いたら、とにかく果物を食べる

スウェーデン人の夫がノルウェーに住んでいたころの話です。夫の職場のキッチンスペースにはいつもフルーツバスケットが置いてあったのだとか。出社するとそこからバナナやりんごを持って行き、自分のデスクで食べながら作業する人も多かったそう。フルーツバスケットを会社へ定期的に配達してくれる業者まであるようですよ。

ちなみに、北欧の人たちは、りんごや梨の皮は剥かずに、そのままむしゃむしゃ食べます。

北欧はFIKA(フィーカ/コーヒー片手に甘いものを食べながらおしゃべりをする習慣)の文化もあり、甘いものをよく口にするので、できるだけ砂糖の摂取を抑えたいという背景もあるのかなと思います。北欧では大人から子どもまで、小腹が空いたら果物を食べているというイメージです。

スーパーで傷んだバナナが置かれている場所。こんなスペースまでいちいちデザインがかわいい

スウェーデンのスーパーでは、配送中に傷んでしまったバナナや梨などを無料で提供してくれるスペースがあります。スーパーに行くと、バナナをもぐもぐ食べながら買い物している子どもたちをよく見かけます。子どもはバナナを食べてご機嫌で、大人たちはゆっくり買い物ができる。これは日本でもあったらいいなと思うことのひとつです。

わが家でも子どもたちのおやつには果物をよく出します。りんごは薄く切るのが最近の子どもたちのブームです
わが家の子どもたちも甘いお菓子は大好きなのですが、できるだけ果物や野菜をおやつに食べてもらいたいので、子どもたちの好きなものを家に常備するようにしています。冬は焼き芋といちご、夏は茹でたとうもろこしやスイカが人気です。

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北欧パパと日本で子育て

プロフィール

桒原さやか|ライター・エッセイスト

イケア勤務を経て、ウェブメディア&ショップ「北欧、暮らしの道具店」の初期スタッフとして約6年間働く。その後、スウェーデン人の夫である、オリバー・ルンドクイスト氏と一緒にノルウェーのトロムソに移住。1年半滞在したのち帰国し、現在は長野県松本市に在住。著書に『北欧で見つけた気持ちが軽くなる暮らし』(ワニブックス)、『北欧の日常、自分の暮らし』(ワニブックス)、夫との共著書に『家族が笑顔になる北欧流の暮らし方』(オレンジページ)がある。

Instagram @kuwabarasayaka
note 桒原さやか(くわばらさやか)/スウェーデン人夫と子育て奮闘中。

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文・構成・写真/桒原さやか

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