子育てに悩むパパ・ママはどれくらい?
子育てに悩んだことはありますか?
子育てをしていて「悩みがある」と回答したパパママは、全体の約半数の50.4%という結果でした。2人に1人の割合で、何らかの悩みを抱えているとわかります。
子育ての悩みランキングを発表!
「子育てに悩んだことがある」と答えた人に、「子育ての悩みは何ですか」という質問をし、その回答を多かった順にランキングにしました。同じように子育てをするパパママがどんな悩みを抱えているのか、またなぜ悩んでいるのか、本音の回答が寄せられました!
1位:子どもの将来(教育方針)
もっとも多かった悩みは「子どもの将来」についてでした。寄せられた悩みの具体的な内容を見ていくと、「子どもの将来」についての悩みは、学習や習い事についての教育系の悩みと、性格や周囲との人間関係の悩みのふたつに分けられるようです。寄せられた悩みの内容はこちらです。
◆子どもの将来につながる教育系の悩み
勉強があまりできない(40代・愛知県・子ども1人)
子供の勉強や習い事に関して、本人の意思や自主性も尊重する必要があり、どこまで関与するか(40代・東京都・子ども2人)
◆子どもの将来の性格や人間関係の悩み
苦手なことが多くマイペースな長男の今後が心配(40代・大阪府・子ども2人)
少しづつ思春期に向かってどのように対応していけばいいか、まわりとうまくやっていかれているのかの心配など不安が多い(30代・埼玉県・子ども1人)
子どもの性格の心配や、周囲との関わりがうまくできるかどうかなど、人間関係を心配する悩みも多く聞かれました。また小学生の子どもを持つパパママからは、成長とともに迎える思春期の関わり方などを心配する声も。親の抱える悩みも子どもの成長とともに変わっていくようです。
2位:しつけ方について悩む
しかり方が難しい(40代・東京都・子ども3人)
学校とか勉強とか全部面倒だという息子に、必要性を説くうまい言い方が分からない。反抗期で何を言っても聞かないので(40代・千葉県・子ども2人)
言葉遣いが生意気(40代・愛知県・子ども2人)
反抗ばかりで、言っても聞き入れてもらえず意見が対立する(30代・三重県・子ども2人)
本人に届く言い方がわからない(30代・秋田県・子ども2人)
子どもに自分の言っている言葉が響いていないと感じる(30代・埼玉県・子ども1人)
3位:お金の不安
3番目に多かった悩みは、子育てにかかるお金についてでした。
教育費が足りるか不安(30代・新潟県・子ども2人)
子供にお金がかかりすぎる(40代・埼玉県・子ども3人)
子供の教育について、どこまで経済的に援助できるか不安(40代・石川県・子ども2人)
私立に行きたいと本人が望んだら、どれだけお金が必要なのか不安がある(30代・東京都・子ども1人)
将来お金が足りなくなるかも(40代・三重県・子ども3人)
4位:すぐにイライラしてしまう
5位:自分の時間が持てない
子育てによって自分の時間が持てないという悩みが5位でした。
仕事と子どもの世話で自分にかけられる時間がない(30代・埼玉県・子ども1人)
6位:ワンオペ(協力者がいない)
6位には、孤独な子育ての悩みがランクイン。
子供が障害を持っており、この先通う学校をどうするか。 子供が病気の時に休むのはいつも自分であること。 どちらの両親も地元にいるので困った時に頼れない(30代・東京都・子ども1人)
旦那が何もしない(30代・東京都・子ども1人)
7位:子どもの体調
7位は子どもの体調を心配する声も…。
子どもの健康は親の一番の願いです。食が細いことや、身体が弱いことを悩んでいるという回答もあり、子どもの体調や体質も子育ての悩みにランクインしました。
8位:上の子と下の子で(兄弟姉妹)を平等に扱えない
8位は上の子と下の子を平等に扱えないという悩みがランクインしました。
上の子が下の子をたたいたり、すぐに癇癪を起すこと(30代・京都府・子ども2人)
9位:仕事や家事との両立
働くママ・パパにとって難しい仕事や家事と子育ての両立の悩みが9位でした。
仕事で疲れて勉強させることができない(40代・三重県・子ども2人)
仕事も忙しいパパママにとって、子どもと向き合う時間を十分にとってあげられないことも悩みのひとつです。「子どもと遊んであげたい」「ゆっくり話を聞きたい」「もっと勉強をサポートしてあげたい」そう思っても、心身ともに疲れて帰宅した後にはなかなか難しい、というのが悩みの原因だそう。
10位:夫婦で話し合う時間が持てない
そして、10位は夫婦で話し合う時間は持てない悩みでした。
夫婦で話す時間がとれないこと(40代・千葉県・子ども3人)
子育てに悩んだら
ランキングでも紹介した通り、子育ての悩みもさまざまです。子どもの健やかな成長を願えばこその悩みも多く、またパパママの心身の疲れやストレスを解消することが悩みの解決につながるものもありました。今回挙げられた子育ての悩みについて、少しでも楽に考えられたり、解決のきっかけになる記事や本を紹介したいと思います。
しつけに悩んだら、心が楽になる佐々木先生の言葉を読んでみよう
子どもの周囲との関わりや、叱り方、兄弟の問題などに悩むのは、パパママがしっかりとしつけなければいい子に育たないと力が入り過ぎてしまうから。そう指摘するのは、子どもの育ちを半世紀以上見続けてきた児童精神科医・佐々木正美先生。ご逝去から2年経った今も、先生の残された子育ての著作や言葉はママたちの支えとなっています。
佐々木先生によると、たっぷりかわいがり、甘えさせてあげた子どもほど、人のことを思いやるいい子に育ち、コミュニケーション能力も高く幸せな人生を生きていけるそうです。この「叱る」をテーマに子育ての14の心得を伺った記事は、パパママが子育てに迷ったときの指針になるような言葉がたくさん紹介されています。
育児をする大人も「1人の時間を持つこと」でストレスを軽減しよう
子育ての悩みの中でも、「自分の時間が持てない」「ワンオペでしんどい」「仕事との両立が大変」など、パパママ自身の悩みも多いことがわかりました。育児疲れがイライラの原因になって、子どもとの関係が悪くなってしまうことは、本来望んでいないこと。少しでも自分自身を楽にできる具体的な方法をこちらの記事では紹介しています。
育児をする大人が、1人の時間を持つことの大切さ。そして、完璧にしようと思い過ぎないこと。こうするための具体的な提案をぜひ読んでみてください。
子育ての悩みの根底には、夫婦間の会話に原因があるかも
「一見すると子どもの問題とも思える子育ての悩みですが、実は根底には夫婦間のコミュニケーションの問題が隠れていることが多い」。そう指摘するのは、今年5月に出版された天野ひかりさんの著書『賢い子を育てる 夫婦の会話』です。
子どもを育てるうえで、言葉がどれほど大きな役割を果たすのかということを、実際の生活に即した内容で細やかにわかりやすく伝えてくれているこの本。「子どもが友達の輪に入らなかったとき、パパママはどう声をかけるか」「夫婦喧嘩は解決する最後まで子どもに見せる」など、悩みの具体的なシチュエーションごとに解決方法を指南してくれます。本の中身を紹介したHugKumの記事と合わせて、ぜひ手にとってほしい1冊です。
著:天野ひかり 監修:教育学者 汐見稔幸
悩みすぎてイライラすれば、子どもに良い影響はありません
子育ての悩みは、子どもを大切に思えばこそ陥るもの。でも悩み過ぎてパパママがイライラすることで、その影響を受けるのが子どもだということを忘れてはいけません。いつもイライラしている親と暮らす日々が、子どもの成長にとって良いことはありませんよね。少しでも負担が楽になる物理的な手段を探す、前向きになれるフレーズを持つなど、ちょっとした工夫で変わるかもしれません。悩み過ぎて悪循環に陥っていたら、ちょっと止まってみるのもいいかもしれません。
文・構成/HugKum編集部