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出産祝いに!新米ママも嬉しい赤ちゃんに人気の絵本
お母さんと体をくっつけて同じ本を一緒に読みながら、ページをめくったときの絵の色や形の違い、本の中にいる人や動物の表情の変化を見つけたときの顔は、きっととても輝いているはずです。お子さんにたくさんの発見をプレゼントしてあげましょう。
『くっついた』
作/三浦太郎
(こぐま社)
読み聞かせビギナーにおすすめ。くっつけばみんなニコニコ
「きんぎょさんときんぎょさんが」「くっついた」。「あひるさんとあひるさんが」「くっついた」。ぞうさん、おさるさんと、シンプルな繰り返しが続きます。そして最後は、「おかあさんとわたし」「おとうさんもくっついた」と、親子でほっぺとほっぺをくっつけてスキンシップ。
絵本をどう読んでいいかわからないという新米ママ・パパにも、おすすめです。
ママパパの口コミ
『だるまさんが』
作/かがくいひろし
(ブロンズ新社)
動きや音を工夫して……子どもたちを笑顔にする1冊
お子さんをおひざに抱っこし、「だ・る・ま・さ・ん・が」と読みながら、だるまさんと一緒に左右に体をゆらしながら読みましょう。ページをめくると「どてっ」「ぷしゅー」など、予想を裏切る展開に。赤ちゃんも、やさしく体をゆらしてあげると大よろこびです。
保育園、幼稚園でも大人気で、「だるまさんが」はまるで合言葉のように、子どもたちを笑顔にします。
ママパパの口コミ
『どんどこ ももんちゃん』
作/とよたかずひこ
(童心社)
どんどこ展開する場面にぐんぐん引き込まれる
「どんどこどんどこ」と、スーパー赤ちゃんのももんちゃんがひとり急いでいます。「どんどこどんどこ」を繰り返しながら、橋を渡り、坂を上り、クマさんを投げ飛ばし、どんどこ進みます。たどり着いた先は……。やっぱり赤ちゃんだものねと、ついつい大人も笑顔になります。
『おんなじおんなじ ももんちゃん』、『なでなで ももんちゃん』など、「ももんちゃん」シリーズとして刊行されているので、お気に入りの1冊を探してください。
ママパパの口コミ
母親になった感動や、生まれてきた命に感謝する絵本
『あかちゃんが わらうから』
作/おーなり由子
(ブロンズ新社)
読むたびに出産の感動を思い出させてくれる絵本
母親になったことで初めて出合う不安。心配ごとで心がいっぱいになって、世界が暗くなってしまったよう。でも、ちいさな赤ちゃんがほほえみ、子どもたちが笑うことで、そんな不安は吹き飛んでしまいます。だって、子どもたちの世界ははじまったばっかり。赤ちゃんのやわらかいちいさな手に触れると、弱いお母さんの胸にも力があふれてきます。うれしいことは、ここにある。
お母さんの、言葉にしようのない漠然とした不安を、抱きしめてくれます。
『おへそのあな』
作/長谷川義史
(BL出版)
ちいさなちいさな赤ちゃんが、お母さんのおへその穴からのぞいています。赤ちゃんのために、おにいちゃんがロボットをつくっていたり、お父さんが歌をつくっていたりする姿が見えます。家族みんなで、生まれてくる赤ちゃんの話をしている声も聞こえてきます。赤ちゃんが生まれてくるのが待ち遠しい家族みんなに、赤ちゃんも早く会いたくなったようです。
家族が増える喜び、生まれてくる子を今か今かと待つ様子を懐かしく感じるのではないでしょうか。
ママパパの口コミ
『今日』
訳/伊藤比呂美
画/下田昌克
(福音館書店)
散らかりっぱなしの部屋で、今日一日、私はなにもしなかった。でも、この子におっぱいをあげ、あやし、遊んであげたりした。それって、この子のためにはとっても大切なことをしたってこと。
ニュージーランドの子育て支援施設に伝わる、よみ人知らずの詩です。詩人の伊藤比呂美さんが翻訳したものが、ネットを介して大勢の母親たちを励ましました。子育ての真っただ中にいるお母さんたちに寄り添う言葉です。
『ちいさなあなたへ』
文/アリスン・マギー
絵/ピーター・レイノルズ
訳/なかがわ ちひろ
(主婦の友社)
命の受け渡しの感動を描いた名作です。そして、子どもが生まれたときの喜びとともに感じるのは責任。何があっても、私がこの小さな命を守らねばならない。そんな小さな命も、やがては守られるものから、守るべき命をもつ存在に変わり、やがて、親の役目は終わります。子育て中は毎日が必死で、そんな先のことまでは、とてもとても考えられないかもしれませんね。『ちいさなあなたへ』はそんな命の受け渡しを大げさな感情ではなく、静な想いで描いた大人のための絵本です。
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「こうやって生まれたんだよ」と、少し大きくなった子どもと出産をふり返る絵本
『あやちゃんのうまれたひ』
作・絵/浜田桂子
(福音館書店)
「うまれたときね、ちっちゃかった?」「ね、ママ、かわいかった?」 6歳の誕生日を前に、あやちゃんはお母さんにお話ししてもらいました。予定日を過ぎてもなかなか生まれてこなかったこと、おじいちゃん、おばあちゃん、パパ、家族みんなでその日を待っていたこと、誕生をみんながどんなに喜んだか!・・・などが、ママのやさしい言葉であやちゃんに伝えられます。
『あかちゃんのゆりかご』
作/レベッカ・ボンド
訳/さくま ゆみこ
(偕成社)
子どもたちは「赤ちゃんのとき(私は)かわいかった?」「なんで○○(自分の名前)なの?」「どれくらい小さかったの?」とさまざまなことを聞きたがります。無意識のうちに自分がどんなに待ち望まれ、愛されて生まれたのかを確認したいのでしょう。そして、それがどんなにうれしいのかも伝えたいのです。このことはどうやら年齢や文化に関係なく、子どもの本能としての確認なのかもしれません。
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『おかあさんがおかあさんになった日』
作/長野ヒデ子
(童心社)
はじめての子どもが生まれたとき、それは、お母さんがお母さんになったとき。お母さんの誕生日でもあります。絵本作家の長野ヒデ子さんは出産をそんなふうに感じて本作を描いています。
「はじめてのおっぱい。あかちゃんこんにちは、おかあさんよ。よろしくね。あなたのおかげで、わたしはおかあさんになれたのよ。わたしのあかちゃん、ありがとう。あなたのうまれた日。おかあさんがおかあさんになった日。」
命を抱いたうれしさと喜びに満ちた温かい絵と文に。読み聞かせを聞いてくださっている大人(お母さんだけじゃなく!)は思わず涙ぐんでしまいます。
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『おとうさんがおとうさんになった日』
作/長野ヒデ子
(童心社)
お父さんは、一体いつ、お父さんになる瞬間を感じられるのでしょう? どうぞ今夜お尋ねになってみてください。わが家では「女は自分で産んでるからいいよなぁ。男は母乳も出ないし……」とはるか昔にボヤいておりました。でも安心してください。『おとうさんがおとうさんになった日』も、ちゃーんとあります。いったいいつがその瞬間なのかは、どうぞご家族でお読みください。きっと、お父さんが照れながらうれしそうな顔をなさることでしょう。ある若いお父さんは「そうだったんですよね。読むまで忘れていましたけど」と本を返しながらおっしゃっていました。
『おばあちゃんがおばあちゃんになった日』
作/長野ヒデ子
(童心社)
今ではお母さんからおばあちゃんになった長野ヒデ子さんは『おばあちゃんがおばあちゃんになった日』も描いていますよ。
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