小学校の理科の授業はどんなことを習う?学年ごとの内容は?授業が楽しくなる問題集もチェック!

小学生の理科離れが進んでいると言われていますが、現状はいったいどうなのでしょうか。子供が幼いうちから理科を嫌いにならないように、小学校で習う理科の授業の内容についてまずは確認してみましょう。また、理科の授業が始まる3年生、4年生、5年生、6年生それぞれの単元について具体的に見ていきながら、小学校の理科の授業が楽しくなるおすすめの問題集もご紹介しましょう。

小学校で習う理科の内容

小学校の理科
小学校で習う理科の授業とはどんな内容でしょうか?

高度な情報技術が進む日本では、それに伴い理科の授業もたびたび変更が加えられてきています。平成30年12月に教職員支援機構より発表された新学習指導要領によると、小学校の理科の授業では、自然に親しみながら自然のものや事柄・現象について、科学的に解決する能力を育成することを目標としています。

これまでの学習指導要領では、「物事を調べる」ことに重点が置かれていたのに対して、新学習指導要領では「差異や共通点をもとに問題を見出す」、「生活経験や学習内容をもとに、予想や仮説を発想する」といった、さらに一歩踏み込んで自分で考え出す力を育てることを目標としています。

参考資料:小学校学習指導要領理科の改訂のポイント(独立行政法人教職員支援機構、平成30年12月)

それでは、理科の授業が始まる小学校3年生から6年生の間、授業では具体的にどんな内容が教えられるのでしょうか。

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3年生の単元

小学校3年生の理科の授業では、身の回りの植物や虫、太陽のことなどに関心を向けていきます。「東京書籍 年間指導計画資料(理科)(平成27年度用) 」を例に見てみましょう。

体験をもとに生き物の特徴を捉える

生き物との直接体験をもとに、校庭や野原にどんな生き物がいるか興味を持って、色や形、大きさなどの特徴を捉えます。虫眼鏡の使い方も習得します。

植物の成長を記録する

植物のたねを栽培ポットなどにまいて、世話をしながら変化していく様子を記録します。

昆虫の成長の変化を観察する

モンシロチョウの卵を採集して育て,卵,幼虫,蛹,成虫への成長の変化を観察、昆虫の体の作りについても観察します。

昆虫の生態を調べる

野外にいる昆虫に興味をもち、昆虫の体の作りから住む場所、食べ物などについて調べます。

太陽の動きと影の関係を学ぶ

影踏みなどの遊びを通して、太陽と影、太陽の向きなどを比較しながら、太陽の動きと影の関係について学びます。

太陽の光を調べる

日光によって地面があたたかくなることを調べ、日光の進み方や、光を集めたときの明るさや温度についても調べます。

力の働きについて考える

風やゴムの力の実験をとおして、風の強さやゴムの動きを比較して、それらの働きについて考えます。

電気の回路について考える

豆電球,乾電池,導線のつなぎ方と明かりのつき方を比較して、電気の回路について考えを持つことができるようにします。

磁石の性質について考える

磁石を使って、磁石につくものとつかないものを比較。磁石の性質について考えてみます。

重さを測る・調べる

3年生の算数で学ぶ「量と測定」を踏まえ,実際に重さを測ったり調べたりする活動を行います。

4年生の単元

次は4年生の理科で学ぶ授業内容です。植物や動物の動きや変化について、1年間を通して観察していきます。

春の生き物や植物の出現を調べる

春の生き物や、植物の開花、出葉、動物の出現などを調べていきます。

人や動物のからだについて学ぶ

人や動物のつくり、動きについて観察して、資料や模型などを使いながら、骨、筋肉、関節などがあることを学びます。

天気の違いを捉える

1日の天気の気温について調べ、晴れの日、くもりの日、雨の日の気温の変化を調べて、その違いについて捉えていきます。

電気の働きを観察する

乾電池にモーターをつなぎ、電池の向きや数、つなぎ方を変えることで、モーターの回転する向きや早さがどのように変わるか観察します。

生き物と季節の変化を学ぶ

植物や動物の活動について、春の頃と比較してそれらにどんな変化があったのか観察。生き物と季節の変化について学びます。

月や星の動きを観察する

月や星の動きを観察して、月は時刻によって位置が変わることと、星の集まりの並び方は変わらないことなどを学びます。

季節によって変化する植物や生物の活動を調べる(春夏との比較)

植物や動物の活動について、春、夏と比較してどんな変化があったか調べていきます。

空気や水の力の変化を学ぶ

空気鉄砲や注射器を使って、問じこめた空気や水に力を加えたときの変化について学びます。

物質の性質の違いを知る

空気や水、金属を温めたり冷やしたりしながら、体積の変化について観察。それぞれの性質の違いを知ります。

水の変化を学ぶ

水を熱すると水蒸気になり、冷やすと水になることを、温度と関係づけて調べます。水が固体、液体、気体に変化することを学びます。

自然にある水の変化を学ぶ

地面や水面など、自然の中にある水の様子に興味を持ち、その変化について学びます。

季節によって変化する植物や生物の活動を調べる(春夏秋との比較)

植物や動物について、春、夏、秋の記録と比較して、どんな変化があるか様子を想起しながら観察していきます。

物質の温まり方の違いを知る

金属や水、空気の温まり方について調べ、その性質の違いについて知ります。

生物の1年をふり返る

植物や動物の生活を1年間観察して、どのような変化があったのか、気温の変化と関係があるのではないかということを推論できるようにします。

5年生の単元

5年生の理科では、身近な生活にある天気や台風のほか、人が母体で成長して誕生することについても学びます。

天気の変化を学ぶ

1日の雲の形や量、動きについて観察しながら、雲の動きと天気の変化について学びます。

植物の発芽と成長を学ぶ

水、温度、空気といった、種子の発芽に必要な条件について、実験を通して学びます。

魚の誕生と成長を学ぶ

メダカの雌雄を飼育して産卵させ、卵からメダカになるまでの様子を観察。魚がどのように成長していくか学びます。

花から実への変化を知る

めしべやおしべといった花の作りについて学び、単性花(花が2つある植物)と両性花(花が1つの植物)の花から実になるまでの変化について知ります。

台風と天気の変化を学ぶ

台風の進路や天気の変化、それがもたらす災害について調べ、台風について学びます。

流れる水の働きを学ぶ

実際の川に出かけ、上流や下流での石の大きさや形の違いを知ります。また流れる水によって地形にどんな影響を及ぼすのか学びます。

物質の溶け方を知る

食塩を水に溶かし、物が溶けても全体の重さがかわらないことや、水の温度によって溶ける量がかわることを知ります。

人の誕生を知る

人の母体内で子供が育ち誕生するまでの過程について学び、人は母親の体内で成長して生まれることを知ります。

電流が生み出す力を学ぶ

銅線を巻いたものの中に鉄くぎを入れ、電磁石の仕組みやはたらきについて学びます。

振り子の決まりを考える

振り子を使った簡易実験を行い、振り子の性質を利用したものづくり、振り子の決まりについて考えるようにします。

6年生の単元

次は6年生の理科で学ぶ授業内容です。大地がどのように作られてきているのか、水や空気と私たちの生活の関わりについても知り、地球環境や災害予防についても理解していきます。

物の燃え方と空気を学ぶ

物が燃えるために必要なものを調べて考えます。空気中の酸素には物を燃やすはたらきがあり、物が燃えると二酸化炭素ができることも学びます。

動物のからだのつくりと働きを学ぶ

人や動物が生きていくために必要なものについて考え、拍動数と脈拍数、消化や呼吸、血液循環などにかかわる各器官のつくりと働きについても学びます。

植物の働きを学ぶ

着色した水を植物に吸わせ、植物の中での水の行方について調べます。また、植物の葉に日光があたるとでんぷんができることを学びます。

生物のくらしと環境を知る

生き物と食べ物、空気、水とのかかわりに興味をもち、生き物同士は「食べる」、「食べられる」という関係でつながっていることを知ります。

太陽と月の関係を学ぶ

太陽と月の様子を調べ、月の位置と太陽の位置を関係付けて考え、その2つの関係について学びます。

大地のつくりを調べる

地層やその中に含まれるものを観察して、大地は礫,砂,泥,火山灰などからできていることやどのようにできたのか調べます。

大地の変化を捉える

大地は地震や火山の噴火によって変化することを捉え、地震や火山の噴火による災害のほか、防災・減災のための取り組みについても学びます。

てこの働きについて学ぶ

てこの仕組みについて学び、作用点の位置や力点の位置でてこの働きが変わることを知り、実験を通しててこが水平につりあうときの決まりを発見します。

水溶液の性質と働きを知る

身の周りの水溶液について、リトマス紙をつかって酸性、中性、アルカリ性の仲間わけをします。

電気の働きについて理解を深める

電気は光、音、運動などに変換されることなど、身の周りの電気の利用や働きについて理解を深めます。

環境保全や災害の備えについて学ぶ

人と、空気や水などの環境との関りについて興味をもち、環境を保全するための取り組みや工夫、災害に対しての備えなどについて学びます。

小学生の理科離れの現状

小学生の「理科離れ」という言葉は1980年代後半頃から言われるようになり、理科の教科について「好き」と答える子供の割合が、他の科目に比べて低くなっています。その原因として考えられることは、豊かな自然があふれる環境が減り、屋外での自然体験が減ってしまっていること、学習塾に通ったりビデオやゲームで遊んだりする時間が増えていること、理科の学習内容が難しくなっていることなどが考えられます。

参考資料:理科離れの動向に関する一考察

小学校の理科の授業が楽しくなる問題集

子供が理科の授業が楽しみになって、身の回りのことに興味を持つようになってほしいもの。そこで、理科について楽しく学べるおすすめの問題集をご紹介します。

「わかるがたのしい理科(小学3年生)」

基礎的な実験・観察や基礎知識にだけ集中した問題集です。ホップ・ステップ・ジャンプの3段構成で、1回の学習時間が短時間ですみ、子供が楽しみながら勉強できるような工夫がされています。


「小学生のくらべて発見!理科実験(3・4年生)」

家庭でできる簡単な理科の実験アイディアがたくさん集まった一冊。子供が実際に自分の手をつかって、目で見て学ぶことで、理科の楽しさを体験できます。


「「なぜ」と考え実験と観察で深くわかる!小学生の理科ノート」

朝日小学生新聞に掲載された、家庭でできる理科実験の方法をまとめた本です。小学校3~6年生の学習内容を中心にしており、親子で実験して「なぜこうなるんだろう?」という興味関心を引き出します。


「理科 水溶液・気体・ものの燃え方 新装版 まんがではじめる中学入試対策! 中学入試まんが攻略BON!」

水溶液や気体の分野について、マンガでわかりやすく解説した1冊。マンガを読んで学んだ後は、実際の中学入試問題があり、学習の確認もできます。


「5分間理科ドリル(小学6年生) にがてな理科をたいじする」

やさしい問題形式で、理科の授業で学ぶことを復習したり予習したりできます。


親子で身の回りの「?」を楽しもう

理科は、毎日の生活にとても密接な科目のひとつです。普段から、身の回りの植物や物事の変化に興味、関心を持っていれば、きっと子供も理科の授業が楽しくなるはずです。ぜひ家庭でも、身近なことに親子で疑問を持って、周囲の変化に目を向けてみてはいかがでしょうか。

文・構成/HugKum編集部

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