時計が読める!は子どもに自信を育みます。 大ヒットのアナログ時計「funpunclock」(ふんぷんくろっく)のヒミツ。

どんなインテリアにもなじむシンプルなデザインに、時計が読めない子どもも「読みたい!」と思う工夫が施されたアナログ時計。2017年グッドデザイン賞を受賞した「funpunclock(ふんぷんくろっく)」が、親子に大ヒットしています。

デザインを手がけたのは、家具やインテリア雑貨のデザイナー、土橋陽子さん。funpunclockにこめられた土橋さんの思いや、親子にとっての「時間」のとらえ方についてお話を聞いてみました。

funpunclockは、時計の読めない子が、読みたいと思うアナログ時計

「あと何分」がわからないデジタル時計は、時間の感覚が身につきにくい

ご自宅のリビングにアナログの時計はありますか?

今はデジタルの時代。時間の感覚は、ひと昔前よりも今の子どもたちは身につけることが難しいと思います。

これから、時間が守れない大人がどんどん増えてくると思います。なぜなら、スマホなどのデジタルで、時間ではなく時刻を「見る」ので、時間の感覚を自分の行動と結びつけにくいからです。でも、時間の感覚をきちんと身につけ、段取りをきちんとつけられるようになれば、約束が守れたり、期日を守れたりといった、本人だけでなくほかの人をも巻き込む変化が起こってきます。

4、5歳くらいの子どもは、時計や時間にとても興味しんしんの時期。ママが時計をよく見ている子どもは、時計を早く読めるようになるといいますよね。お母さんが「あと○分だね」「もう○時!」なんて無意識に時計を振り返るしぐさ……そんなことも、子どもにとっては「あ、なんだかかっこいい!」と思えてしまう瞬間なのです。

幼稚園に行くときに、子どもが自分で靴下を履けたとき。「今日は、時計の針が35までの間にちゃんとはけたね!」「今日は2から履きはじめて、3までの間に履けたね。すごい、5分で履けた!」など、いろいろな言い方をしてみてください。時間と小さな成長をからめて話しかけてあげると、「よくわからないけど、5分早くできた!」という嬉しさから、子どもがどんどん意欲的になります。

funpunclock」は、そんな子どもたちの意欲を応援したくて作りました。

モンテッソーリ幼稚園の協力を得て2年がかりで開発

 

現在、私の子どもは中学生と高校生です。どちらも幼稚園はモンテッソーリ教育の幼稚園に通っていました。その頃から子どもたちは時計が読めたので、「時間がわからない」「時間を守らない」といったことで悩むことはあまりなかったんです。

 

でも、以前私が所属していたインテリアショップ「イデー」で親子向けのワークショップを行った際、ワークショップの終了時刻を気にするあまり、「早くしなさい」と子どもを叱っているお母さんを見て「子どもが時計を読めれば、時間がわかれば、ママだって怒らなくてすむんだ」ということを実感しました。これが「子どもが読みたいと思う時計を作ろう」と思った大きなきっかけです。モンテッソーリでは「環境を整える」ことを大切にします。子どもが「読みたい」と思うアナログ時計。それが必要だと感じたんですね。

 

いちばんはじめの「funpunclock」は、壁掛けタイプ。時計にいちばん興味を持ち始める45歳を意識しています。この時期をモンテッソーリでは「数の敏感期」といいますが、数字と12進法、60進法だけに注目できるように工夫しました。秒針は、1秒がどれくらいの感覚なのかを、音で感覚的に理解できるように「コチコチ」と時を刻むステップムーブメント。モノトーンの文字盤は、マットを基調に、より注目してもらいたいポイントにツヤのある黒や赤を使っています。

 

何度も試作を重ね、モンテッソーリの幼稚園の協力を経て、子どもたちにも使ってもらい感想を聞きました。子どもって、すごいんです。針の太さや、ほんの少しの数字の大きさのちがいまでちゃんと気がつく。「あ、見やすくなったね!」と合格をもらうまで、2年くらいかかりました。リビングのテーブルに置ける、置き時計タイプのものも好評です。

funpunclock

「壁掛けタイプ」のサイズは3タイプ。直径354×厚さ48㎜ 12000円+税、直径305×厚さ48㎜ 8000円+税、直径254×厚さ48㎜ 7000円+税。「置き時計タイプ」は、幅150×高さ160×厚さ62㎜ スタンド付き。

www.lemnos.jp

子供が楽しく学べる「知育時計」|おしゃれな手作りアイディアや、人気のおすすめ知育時計を厳選。
小学生になって初めてのつまづきと言われることの多い時計の読み方。おもちゃ売り場や本屋さんなどでたくさんの知育時計が並んでいるのを見かけると、...

時間の「量感」が身につく funpunclock with color!

好きな色の時計を選べば、そこが落ち着ける「自分のスペース」に

次に作ったカラータイプは、ある程度時計の理解が進んでいる子どもを意識しました。15分区切りで色に濃淡をつけたのは、色で時間の「量感」が理解できるからです。「15分」って、とてもおおらかでわかりやすいですよね。「ゲームは15分ふたコマね!」など、自分の行動と時間の感覚を結びつけることができます。15分は1時間の中に4つなので、15分ごとの時刻を「リセット」の意味も込めて白くしました。モンテッソーリ的な観点から不要な要素を取り払い、1分ごとのドットもここには置かず、秒針も流れるときを「視覚」的に表すスイープムーブメントを採用しています。

また、色はぜひ、子どもに選ばせてあげてほしいと思います。自分の好きな色を選ぶことで、落ち着ける「自分のスペース」が作れます。「お気に入りの色」だから、より愛着も深まっていくでしょう。

時間の「量感」は、日常の声がけでも伝えてあげることができます。「あと30分で○○だね」「あと5分で電車が来るよ」など、時間を意識して話しかけてあげてください。積み重ねることで「これくらいの時間が5分なんだ」と、実感できるようになります。

壁掛けタイプ
置き時計タイプ

funpunclock with color!

「壁掛け時計タイプ」は、直径248×厚さ48㎜ 5000円+税。「置き時計タイプ」は、幅150×高さ161×厚さ62㎜ スタンド付き 4000円+税。それぞれ、レッド、ライトブルー、イエロー、グリーンの4色

www.lemnos.jp

編集部おすすめ

関連記事