目次
乳頭保護器とは?
乳頭保護器とは、乳首部分を保護する器具です。別名「ニップルシールド」とも呼ばれます。
乳頭保護器には、ハードタイプとソフトタイプの2種類があります。それぞれの特徴をご紹介しましょう。
乳頭に傷があり、激しい痛みがある場合はハードタイプがおすすめ
ハードタイプの乳頭保護器は、哺乳瓶の飲み口・乳首のような形をしています。ソフトタイプにくらべると厚みがあるのが特徴。一般的には、サイズは1種類で、フリーサイズです。
ハードタイプは、乳頭に激しい痛みがある、傷が深い、乳頭が陥没している人、乳頭が小さい、または大きすぎて授乳しづらい人などに適しています。
痛みがあまりない場合はソフトタイプがおすすめ
ソフトタイプの乳頭保護器は、ハードタイプにくらべて薄いのが特徴です。一般的には、乳頭の部分だけが飛び出しているようなシンプルな形をしています。サイズは、S・M・Lなど、2〜3種類あるのもソフトタイプのポイントです。
ソフトタイプは、痛みをあまり感じない程度の傷がある方や、乳頭が小さいくて授乳しづらい方におすすめといえます。
乳頭保護器のメリット・デメリット
乳頭保護器を使うと、どんなメリット・デメリットがあるのか解説します。
メリット
乳頭保護器を使うメリットのひとつは、傷ついた乳頭を保護してくれることです。つけることで、傷に赤ちゃんの口が直接当たらないようにし、痛みを緩和してくれます。
また、乳頭が小さすぎる、大きすぎる、陥没している、扁平などにより、赤ちゃんが上手く母乳を吸えないのを解消するのにも一役買ってくれます。乳頭保護器をつければ、スムーズに授乳できるようになるのもメリットです。
デメリット
デメリットとしては、母乳の出が悪くなる可能性があることが挙げられます。これは、乳頭保護器を使うと、直接吸うよりも乳首への刺激が弱くなってしまうことから、授乳ホルモンの分泌が少なくなるためだといわれています。
また、乳頭の傷がひどいときに乳頭保護器を装着すると、傷が悪化する恐れも。乳頭保護器は使うごとに必ず清潔にするよう気をつけてください。
乳頭保護器のサイズの測り方・選び方
乳頭の形や大きさには個人差があります。販売されている乳頭保護器にサイズが記載されているので、自分に合ったサイズのものを選ぶようにしましょう。
測り方
乳頭の直径を、メジャーなどを使って測ります。乳頭の外周ではなく、直径を測るように気をつけてください。
乳頭の直径に近いサイズを選ぶ
商品の記載されている乳頭保護器の直径と、ママ自身の乳頭の直径を確認し、より近いサイズを選ぶようにしましょう。
サイズがわからないときは…
「どうしてもサイズがわからない」という場合は助産師さんやお医者さんに相談して、確認してもらってください。
乳頭保護器の使い方のコツ
乳頭保護器の使い方と、ハードタイプ、ソフトタイプそれぞれの付け方のコツをお教えします。
使い方の注意点
乳頭保護器を乳首につけて使います。ハードタイプも、ソフトタイプも、通気孔となる部分を塞がないように気をつけましょう。
乳頭保護器をつける前に、まずは乳房を蒸しタオルで温めたり、マッサージをするとよいでしょう。マッサージは、乳房を上下に軽くゆすったり乳頭をつまむようにして刺激を与えるようにしてみてください。そうすることで母乳が出やすくなります。
ハードタイプ
ハードタイプのつけかたは、通気孔を上向きにして乳房にかぶせ、乳頭保護器の周囲を手で押さえながら密着させます。このとき、乳頭保護器が乳頭に触れないようにしましょう。
乳頭保護器をつけたら、少し前かがみになって、乳頭保護器の先端に母乳をしぼり出し、溜めます。赤ちゃんが慣れるまで、先端に母乳を溜めながら吸わせるようにしてください。
ソフトタイプ
一般的なソフトタイプの形は、円形の上部が欠けているような半円形状になっています。上部が通気孔になっているので、その部分を上にして装着し、手で押さえながら授乳しましょう。
装着するときのポイントは、つける前に乳頭保護器を水で湿らせること。そして、乳頭保護器を裏返すようにしてから乳頭に当てるようにすると、密着し、外れにくくなります。
乳頭保護器のお手入れや消毒のやり方
ここでは、乳頭保護器のお手入れ方法や消毒のコツをご紹介します。
お手入れ・消毒法
乳頭保護器は、哺乳瓶同様、赤ちゃんの口に直接入れるものです。ですので、常に清潔にしておく必要があります。
洗い方は、使い終わったあとに水洗いする、もしくは哺乳瓶用の洗剤で洗います。洗剤を使った場合は、しっかり水で注いでください。その後、消毒するようにしましょう。
消毒するときには、ベビー専用消毒液につける、煮沸消毒、電子レンジを使って除菌などができる専用ケースなどを活用しましょう。使われている素材によっては、電子レンジが使えないなどの場合があるので、扱い方を確認して、消毒するようにしてくださいね。
ハードタイプ
ハードタイプは、凹凸がある形状をしていることが多いので、その部分もしっかり洗うことが肝心です。洗い終わったら、消毒してください。
ソフトタイプ
やわらかいソフトタイプは、乳首部分にあたる部分を裏返して洗うようにしましょう。その後、必ず消毒しましょう。
乳頭保護器はいつまで使うの?
乳頭保護器を使う期間は決まっているのでしょうか。いつまで使うか、やめどきなどを解説しましょう。
乳頭保護器をやめるタイミングはいくつかあります。たとえば、ママの乳頭の傷や痛みが軽減したとき、赤ちゃんの成長により吸う力が強くなったと感じたとき、ママの乳頭が授乳に慣れてきたときなどです。状況に合わせてやめるときを決めましょう。
乳頭保護器使用中、こんなときはどうする?
乳頭保護器を使っているときに、トラブルが起こることもあります。ケース別に対処法を解説します。
乳頭保護器を使っても痛い
ソフトタイプを使用して痛みを感じる場合は、ハードタイプに変えてみるという方法もあります。ハードタイプはソフトタイプにくらべ、厚みがあり、痛みが感じにくくなることもあります。
ハードタイプを使って痛みがある場合は、無理に使うのを止め、搾乳機を使ったり、粉ミルクに切り替えましょう。乳首の傷を、乳頭保護クリームなどで保湿してあげることも忘れずに。
いずれも、乳頭保護器を使っても痛い場合は、無理をせず、使うことを中止しましょう。
母乳が出なくなる
乳頭保護器を使っていると、乳頭への刺激が少なり、母乳が作られなくなることがあるようです。そんなときは、助産師さんや医師に相談しましょう。そして、粉ミルクを使うことも検討してみてください。
外れやすい
外れやすいときは、まずサイズを確認してみてください。大きめのものを使っていると、外れやすいという傾向があるようです。乳首の直径に合わせて、ピッタリのサイズのものを選ぶようにしましょう。
外出時は?
外出時は、付属のケースなどに収納して持ち運ぶと便利です。外出時、乳頭保護器を使ったら、さっと洗って小さな蓋つき容器に消毒用錠剤とともに入れ、消毒するとよいでしょう。また、乳頭保護器をいくつか持っておけば、消毒せずに済みますよ。
ハードタイプの乳頭保護器のおすすめ
やや厚みがあるハードタイプ。乳首の傷が深い方におすすめです。ここではハードタイプをご紹介します。
カネソン ママニップルガード
スムーズな授乳を考えたハードタイプの乳頭保護器です。ママの乳頭の形に近づけ、乳頭下部をくぼんだ形状にしており、赤ちゃんがくわえやすく、はずれにくいようになっています。
ママの口コミ
ソフトタイプの乳頭保護器のおすすめ
柔らかいソフトタイプの乳頭保護器をご紹介します。乳頭に浅い傷がある方、乳頭が小さすぎて授乳が厳しい方などにおすすめです。
メデラ コンタクトニップルシールド
ママの乳首を保護したり、赤ちゃんがうまくおっぱいをくわえられるようお手伝いしてくれるニップルシールドです。上部は波型のカッティングが施してあるので、赤ちゃんがお母さまの肌のにおいを嗅いで安心できるような仕様になっています。サイズは、Sサイズ、Mサイズ、Lサイズを展開。持ち運びしやすい専用ケース付です。
ピジョン 乳頭保護器 ソフトタイプ
バタフライ形状で乳房にフィットしやすく、シリコンの厚みを限界まで薄くしたことで、やわらかく、はがれにくくなっています。ひとりひとりのサイズにあわせて選びやすいS・M・Lの3サイズ展開です。
ママの口コミ
乳頭保護器 コンタクトニップルシールド Sサイズ
乳首の炎症や、授乳がつらい時に役に立つ乳頭保護器です。乾燥やキズのある乳首を保護しながら授乳して、母乳育児をサポートします。煮沸消毒に対応しているのでいつでも清潔に保てるところも嬉しい!
乳頭保護器で、ママも赤ちゃんも快適な授乳を!
乳頭保護器を使うことで、ママの乳頭を保護してくれ、痛みも軽減できます。また、赤ちゃんが上手く母乳を吸えないのをアシストしてくれるアイテムです。乳頭保護器で、快適な授乳を行なってくださいね。
文・構成/HugKum編集部