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「引っかける」も立派な収納です!
「家事育児に追われて家の中がゴチャゴチャ!」「本当はスッキリ暮らしたいのに…」という悩みを抱えていらっしゃる方は多いのではないでしょうか。子どもとの暮らしに“整理収納のコツ”を取り入れると、親の負担やストレスが減り、子どもの生活力を育むことができます。
6歳、4歳、2歳の3児の母である整理収納アドバイザー・水谷妙子が隔週でお届けする「整理収納のコツ」シリーズ。
今回のテーマは、子どもとの暮らしに使えるフックです。
「収納」と聞くと、扉の中に入れたり、引き出しの中に入れたり…。「見えなくすること」というイメージの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
本来、収納とは「モノの定位置を決める」こと。そのため、目的を明らかにして定位置を決めさえすれば、出しっぱなしに見えるものでも立派な「収納」になります。よく使うモノはしまいこまず、すぐに出し入れできる状態にしておく。これも、理にかなった整理収納方法のひとつです。
そこで使えるアイテムがフックです。用途と特性を見極めて選ぶと、より効果を発揮します。様々な場面で使えるオススメのフック5選をご紹介いたします。
①【無印良品】ステンレス横ブレしにくいS字フック
まずはこちらの商品です。よくあるS字フックと違う点は、線が2重になっていることです。左右の横ブレがなくなるので、引っかけやすく取り出しやすくなります。こちらは、2サイズあるうちの「小」の方です。
様々なアイテムに使えますが、わが家では、小学生の長女のランドセル収納に活用しています。「ただいま~」と帰ってきたら、このフックに。ランドセルを大きくあけたまま学用品の整理ができて便利です。
このフックの耐荷重は約5kg。ランドセルの場合だと、中身の教科書などを合わせると3kgを超えることもありますので、細いフックだと重みに耐えられません。これは線が2重になっているので、重いモノでも安定して引っかけることができます。
②【無印良品】ステンレス横ブレしにくいダブルフック
次にご紹介するのが、①と同じ横ブレしにくいシリーズで、上下にフックがついている商品です。上下に引っかけてモノが重なると「下のモノが取り出しにくいのでは?」と思われるかもしれませんが、これはその特性をあえて活用します。
取り出しにくいということは、必ず上のモノに触ったり、注意を払うことになるので「持って行き忘れる」ことを減らすことができます。毎日の持ち物はもちろん、突発的に「明日は絶対にコレを持っていく!」というモノにも有効です。
このフックの耐荷重は、約500gずつ、計1kg。あまり重いモノは引っかけられませんのでご注意を!
③【100円ショップ キャンドゥ】ポン!と置くだけコーナーフック
ここまで、バーに引っかけるタイプの商品をご紹介しましたが、バーがないこともありますよね。こちらは、家具の角にひっかけられる商品です。
カラーボックスをはじめとする子育て世代のお宅によくある収納家具は、子どもにとってちょうどいい高さです。こちらの「置くだけコーナーフック」を使うと、デッドスペースになりがちな収納家具の側面を活用することができます。
使い方は、フックのフラットな面に付属の粘着ジェルマットをつけて家具の角に置くだけ。接着剤やクギなどを使わないので、家具を傷つけずに取り付けることができます。
このフックの耐荷重は約2kgです。ジェルマットは、粘着力が落ちたら水洗いして復活することができますので、長く使えそうですね!
④【100円ショップ セリア】何度でも貼ってはがせるフィルムフック
③に続いて、デッドスペースを活用することができるフックです。光沢のある平らな場所に貼り付けることができ、こちらも家具を傷つけずに取り付けられます。
わが家では、子どものクローゼットの中の衣装ケースに貼り付けて、あまり使わないけれど、すぐに取り出せるようにしたいバッグ類を収納しています。
シートの素材はPET(粘着面はエラストマー)で、スマホの画面保護フィルムの感じに近いです。透明で目立ちにくいので、どんなところでも馴染みます。
このフックの耐荷重は約3kgです。フックの土台となるシートの面積が広いので、多少空気が入ったとしてもピッタリ吸着してしまえば重いモノでもかけられそうですね。
⑤【無印良品】ステンレス横ブレしにくい先割れフック
先ほどご紹介した②はタテ方向に2つフックがついていましたが、こちらは横方向に2つ引っかけることができます。フックの先端が少し細くなっているので、引っかけやすくなっています。
帽子やカギなど、ちょっとした小物に使うこともできるのですが、オススメはこちらの使い方です。
無印良品の「ステンレスワイヤーラック・15cm幅」と組み合わせて、お風呂のおもちゃの収納に使っています。このフックはステンレス製なので、水気がある場所にも適しています。線でできているので、余計な接地面がないので汚れにくいこともポイントです。
このダブルフックがちょうどワイヤーラックの網目に引っかかり、安定します。子どもとお風呂に入っておもちゃをカゴに集めたら、浴室乾燥機がある天井近くに吊るし、水気を切って乾燥させます。
このフックの耐荷重は、約500gずつ、計1kgです。工夫次第で色々と使えそうな先割れフック。ぜひお試しください。
いかがでしたでしたか?
引っかける。ただそれだけでラクになることはたくさんあります。フックは価格的にも手に入りやすい収納用品なので、気軽に取り入れていただけると思います。日々のお子様との暮らしを観察しながら「ここにフックがあるといいかも!」というアイデアを発見してみてくださいね!
記事執筆
無印良品で商品企画&デザインを13年間務める。手がけた商品は500点超。調べた他社商品は5,000点超。2018年「ものとかぞく」を起業し、個人宅や店舗などの整理収納サービスやお片づけ講座を行うかたわら、雑誌やWebでも活動中。フォロワー5.1万人を超えるInstagramでは、マネしやすい整理収納アイデアやモノ選び情報を発信中。7歳4歳2歳の3児の母。